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ウクライナ発、片側24ドライバー・ノンクロスオーバーイヤフォン

「MAD24-U」

飯田ピアノは、ウクライナのAmbient Acousticsブランドより、イヤフォン片側に24基のバランスド・アーマチュア(BA)ドライバーを搭載した有線イヤフォン「MAD24-U」を、8月4日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は55万円前後。7月14日より予約を受け付ける。

Ambient Acousticsは2004年に創業したブランド。独自のノンクロスオーバーコンセプト「MAD」が特徴で、周波数帯の分離機構に一般的な電気的なパッシブフィルターを使用せず、物理的なアコースティック設計によるクロスオーバー設計を採用している。

具体的には各ドライバーの周波数帯域の自然な減衰と、音響回路(音導管)にさまざまな音響負荷を用いることによる周波数帯域の分離、独自の音響フィルター「ANOR(Acoustic Notch Resonator)」を活用することで、コンデンサーやインダクタンスを使用することで生まれる悪影響を回避した上で、周波数帯を分離。全周波数帯域におけるインピーダンスと電気位相のリニアリティを実現したという。

今回発売されるMAD24-Uも、そんなMADデザインを採用。もともとはカスタムIEM(インイヤーモニター)として発売された「MAD24」を、3Dモデリングと3Dプリント技術を導入することでユニバーサルイヤフォン化した。

4つの帯域(低域用×4基、中低域用×8基、中高域用×8基、高域用×4基)で構成されており、電気的なパッシブフィルターを使わずに帯域を分割している。

そのほか、再生機器の回路がモニターの最終的な振幅・周波数特性に与える影響を低減し、音の自然さを向上させるというカスタムモニター向けの位相・インピーダンス補正技術「LEP」、低音の深みと品質を犠牲にせず、長時間大音量で音楽を聴いても音響外傷が発生する可能性を低減するという過大音圧補正技術「SOAR」なども盛り込まれた。

再生周波数帯域は10Hz~22kHz、インピーダンスは2.3Ω(100Hz)、感度は118dB/mW(100Hz)。

イヤフォン側コネクターは0.78mmの2Pin。4.4mmバランスケーブルやイヤーピース(S/M/L)、専用レザーケースなどが付属する。