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五極管・ビーム管が使える「多極菅シングルパワーアンプキット」

「多極菅シングルパワーアンプキット(TU-8850)」

イーケイジャパンは、オクタルベース(US8ピン)の五極管やビーム管の多くが使用できる真空管アンプキット「多極菅シングルパワーアンプキット(TU-8850)」を、9月中旬に発売する。価格はオープンプライスで、直販価格は140,800円。なお、真空管は付属しない。

プリアンプ併用を標準としたパワーアンプだが、ジャンパー差し替えによってゲインを切り替えることで、プリアンプを使わず、直接音源機器と接続できる。

ボンネット装着時

アクティブオートバイアス方式を採用しているため、球種を変えても自動的に最適なバイアス状態に調整されるため、真空管を挿し替えた際の調整などは不要。さらにB電源の電圧やカソード電流を3段階に切り換える「パワーモード切換スイッチ」をシャーシ上面に備えるため、6L6などの中小出力管から、KT150/KT170のような大出力管まで幅広い出力管を使用できる。パワーモードはLOW/MID/HIGHの3段階。

ボンネット装着時

また五極管、ビーム管はスクリーングリッドをプレートに接続すると三極管特性に変化する。TU-8850では、シャーシ上面の「結線モード切換スイッチ」で、UL(ウルトラリニア)結線とTRIODE(三極管)結線の切り換えを変更できるため、手軽にその音の違いを楽しめる。

ヘッドフォンレベル調整部

定評のあるFET式リップルフィルターや、電圧増幅管のDC点灯など、徹底的なハムノイズ対策を施しており、ヘッドフォンの使用にも対応。「高能率スピーカーでもその真価を発揮する」とのこと。また残留ノイズが目立ちやすい超高能率のヘッドフォン/イヤフォンにも対応できるよう、ジャンパー差し替え式のヘッドフォンレベル調整機能も備えている。ヘッドフォン端子は6.3mmの3極標準端子で、適合インピーダンスは8~600Ω。

大型コンデンサーへの交換イメージ

音質に大きな影響を与えるコンデンサには、導電性高分子電解コンデンサやポリプロピレンフィルムコンデンサなどを使用。カップリングコンデンサは、最大22×44mm(径×長さ)の大型のものに交換することもできる。

再生周波数帯域は15Jz~60kHz、入力端子はステレオRCA×1、出力はヘッドフォン端子、バナナプラグに対応したバインディングターミナルを備える。スピーカーの適合インピーダンスは4~16Ω。

消費電力はHIGHモード(KT170使用時)で115W、MIDモード(KT88使用時)で80W、LOWモード(6L6G使用時)で45W。外形寸法は突起部を含めて356×320×214mm、重さは真空管や電源コードを含めず約11.2kg。