ニュース

Premiere Proからショート動画が公開可能に。Adobe Stock動画テンプレ拡充

アドビは、米国でのAdobe MAX開催に合わせてアップデートを発表。Premiere Proでは、新たにYouTubeのショート動画やTikTokに直接動画を公開できる機能が追加されたほか、Adobe StockにてPremiere Pro用とAfter Effects用のテンプレートが追加された。

Premiere ProとAfter Effectsについては、9月に大きな機能追加のアップデートが行なわれたため、今回のAdobe MAXに合わせたアップデートは控えめになっている。9月に行なわれたアップデートについては別記事を参照のこと。

Premiere Proで今回アップデートされたのは、YouTubeのショート動画、TikTokへの直接公開機能と、文字起こしベースの編集機能の強化。After Effectsではロトブラシ機能が強化されたとのこと。

Adobe Stockに動画向けテンプレート

Adobe StockにPremiere ProとAfter Effectsで使用できる動画用テンプレートが追加された。

従来のモーショングラフィックステンプレート(MOGRTs)に加え、Premiere Proでは、PRPROJ形式でロゴの表示、ローワーサード、モーションエフェクト、スライドショーなどのテンプレートが追加。

After Effects用には、AET形式でイントロ、アウトロ、トランジション、アニメーションなどのテンプレートが追加された。

テンプレート数については、従来のMOGRT形式の素材が9,224点あるのに対し、PRPROJ形式は373点、AET形式は1,418点とまだ少ないが、今後1年間で10倍以上に拡充するとしている。

また、Adobe StockでもAdobeの生成AI Fireflyを使った新機能として、テキストから素材画像を生成する機能を追加。Webページ上部に「生成」タブが追加され、プロンプトにテキストを入力することで4枚の画像を生成。さらにAdobe Stock内にある雰囲気の近しい素材画像も合わせて表示されるため、素材探しがより効率的に行なえるようになる。生成した素材はクレジットを使用してダウンロードできる。

Adobe Fireflyは画像生成、ベクター画像生成、テンプレート生成の3種類に

Adobeの生成AI Fireflyは現在、FireflyのWeb版やPhotoshopのデスクトップ版とWeb版、Adobe Stockなどで提供している画像生成機能を「Firefly Image Model」という位置づけにするとともに、今回新たにIllustratorにて提供開始したベクター画像生成機能を「Firefly Vector Model」、Adobe Expressで提供開始したテンプレート生成機能を「Firefly Design Model」として、3種類の機能展開をしていくとしている。

また、今回画像生成のFirefly Image ModelをアップデートしたFirefly Image 2 ModelをFireflyのWeb版(firefly.adobe.com)にてベータ版として提供開始。生成される画像の品質向上に注力したアップデートとして、木の枝葉や、人の毛髪、肌の質感なども詳細まで再現できるようになった。

解像度の向上、より鮮やかなカラー、カラーコントラストの改善も行なわれている。

なお、Firefly Image 2 ModelはWeb版のみ利用可能。Photoshopなどのアプリ内機能やAdobe Stockなどでは従来のFirefly Image Modelが適用されており、今後のアップデートでFirefly Image 2 Modelに適用されていくとのこと。


    【Fireflyの機能と使用可能な環境】
  • Firefly Image Model(画像生成機能)
    firefly.adobe.com
    Photoshopアプリ内機能(PC版/Web版)、Adobe Stockなど
  • Firefly Image 2 Model(画像生成機能)
    firefly.adobe.comのみ
  • Firefly Vector Model(ベクター画像生成)
    Illustratorアプリ内機能(PC版)のみ使用可能
  • Firefly Design Model(テンプレート生成)
    Adobe Express内機能のみ使用可能