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スマートテレビにメディアプレーヤーは要る? Amazon「より快適な環境はFire TV Stickで」

10月18日出荷開始の「Fire TV Stick 4K(第2世代)」と「Fire TV 4K Max(第2世代)」

Amazonは10月11日、メディアプレーヤーの新モデル「Fire TV Stick 4K(第2世代)」と「Fire TV 4K Max(第2世代)」の出荷開始を前に、メディア向け説明会を開催し、ストリーミングメディアプレーヤーの現状、Fire TV 4K Max(第2世代)でのみ利用できる新機能「アンビエントディスプレイ」などを紹介した。

新世代のFire TV 4K(第2世代)とFire TV 4K Max(第2世代)は、9月21日に発表されたモデル。10月18日から出荷開始予定で、価格はFire TV 4K(第2世代)が7,480円、Fire TV 4K Max(第2世代)が9,980円。

どちらもDolby Vision、HDR、HLG、HDR10+に対応し、4K Ultra HD画質と没入感のあるDolby Atmosサウンドが楽しめる。互換性のあるEchoシリーズと接続して、Alexaホームシアターも構築できる。

Fire TV 4K(第2世代)は1.7GHzのクアッドコアプロセッサを搭載し、よりスムーズな操作を実現し、シリーズで初めてWi-Fi 6にも対応した。Wi-Fi 6は2.4GHzと5GHzに対応し、複数のデバイスが同じルーターに接続していても、高精細な4Kビデオコンテンツをなめらかに再生できる。

Fire TV 4K Max(第2世代)は、「Fire TV Stick史上、もっともパワフルなストリーミングメディアプレーヤー」と呼ぶモデルで、2.0GHzクアッドコアプロセッサを採用。アプリの高速起動ができる。

左が「Fire TV Stick 4K(第2世代)」付属、右が「Fire TV 4K Max(第2世代)」付属のリモコン。ボタン数やレイアウトに差がある

Wi-Fi 6Eにも対応。2.4GHz帯、5GHz帯に加え、6GHz帯にも対応し、高精細な4Kビデオ再生ができる。ストレージ容量も「Fire TV Stick史上最大」の16GBに強化されている。

「Fire TV 4K Max(第2世代)」でのみ利用できるアンビエントディスプレイ
付せんやカレンダーなどを表示することもできる

このFire TV 4K Max(第2世代)でのみ利用できるアンビエントディスプレイは、2,000枚以上の名画や風景写真、焚き火の動画などを表示して、テレビをデジタルフォトフレーム化して「リビングを美術館のようにできる」というもの。天気やメモを書いた付せん、カレンダーといったAlexaウィジェットを表示することもできる。

なお現時点でアンビエントディスプレイで使える2,000枚以上のコンテンツを追加する予定はないとのことだが「みなさまの声も頂きながら、今後検討していきたい」としている。

ストリーミングプレーヤーで「テレビのスマート機能だけを更新」

アマゾンジャパン AmazonデバイスFire TV事業部の西端明彦事業部長

説明会には、アマゾンジャパン AmazonデバイスFire TV事業部の西端明彦事業部長が登壇し、Fire TVシリーズの現状について紹介。外付け型とテレビ内蔵型を含め、全世界で2億台以上の販売実績があり、「世界でもっとも人気のストリーミングメディアプレーヤー」であると説明した。

現在、日本では4Kに対応したFire TV Stick 4KとFire TV Stick 4K Maxのほか、フルHD対応のエントリーモデル「Fire TV Stick」、ハンズフリー操作ができ、HDMI入力を備えた「Fire TV Cube」、ヤマダホールディングスと共同開発している「Fire TV内蔵テレビ」をラインナップ。2015年のFire TV国内発売以降、右肩上がりで成長を続けており、コロナ後も販売が伸び続けているとのこと。

「スマートテレビは成長率が高く、日本でもアメリカでも需要は高いです。ただスケールとしては、引き続きストリーミングメディアプレーヤーのほうがとても高い状況です」

「スマートテレビがあればストリーミングメディアプレーヤーは要らないのでは? という声もいただきますが、決してそういうことはありません。スマートテレビを使っていただいて、ストリーミング(コンテンツ)を体験いただくと、やはり『より快適な環境でストリーミングを楽しみたい』という思いから、改めて最新のストリーミングメディアプレーヤーを購入される人もいらっしゃいます」

「『テレビ自体の映像と音声には満足しているが、スマート機能の動作が遅くなってきた』という人にとっては、テレビを買い替えるよりも、安い値段で済むため、ストリーミングメディアプレーヤーを購入してスマート機能だけを更新する、という利用は日本でも多い」とのこと。

またGfK Japanの調査によれば、2023年1~8月期のテレビ販売台数比率では、4Kテレビが6割を占めており、4Kコンテンツの需要が高まっていること、発売済みの第1世代が好評だったことから、4Kに対応したFire TV 4K/Fire TV 4K Maxの第2世代投入に至ったと説明した。

そのほか、今年行なわれたアップデートで登場した「無料/追加料金なしタブ」についても説明された。これはFire TVのホーム画面に表示されるもので、ユーザーが契約しているサービスや広告付き無料動画サービスのコンテンツを収集したタブ。FireTVは楽しめるコンテンツの豊富さが特徴だが、ユーザーからは「有料のものと無料のものがあり、無料で視聴できるものはどれなのか(分かりにくい)」という声があり、これに応える形で導入されたものとなる。

上述のとおり、Fire TVのホーム画面からアクセスできるほか、Alexaに「無料/追加料金なしを検索して」「無料のタブを開いて」と話しかけることでもアクセスできる。そのほか、ヤマダホールディングスと協力開発している「FUNAI Fire TV搭載スマートテレビ」2023年モデルなどが紹介された。

第2世代Fire TV Stick 4K/4K Maxを紹介。「アンビエントディスプレイ」デモも