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SOULNOTE、ステレオパワーアンプで左右chグランド完全分離「A-3 Core」
2024年6月3日 10:00
SOULNOTEは、3rdステージのステレオパワーアンプ「A-3 Core」を7月に、DS Audio製光カートリッジ専用のフォノイコライザー「E-3」を8月に発売する。価格はA-3 Coreが1,408,000円、E-3が1,650,000円。両モデルともカラーはプレミアム・シルバー、プレミアム・ブラックの2種類。
A-3 Core
インテグレーテッドアンプの「A-3」をステレオパワーアンプ化したモデル。プリアンプ「P-3」で達成したGND完全分離テクノロジーを応用しており、シンプルな無帰還回路、最適化されたアートワーク設計、大電流ループの最小化、インダクタンス成分の排除などにより、パワーアンプの筐体非接地を達成し、これにより左右GND完全分離を実現した。「大電流を扱うステレオパワーアンプにおいて、GNDの筐体非接地の前例はない」という。
出力段にはモノブロックパワーアンプ「M-3」で採用したTO3(メタルキャンタイプ)、バイポーラトランジスタによるシングルプッシュプルSEPP回路を採用し、超低域から超高域まで、滲みの無い音楽再生を実現したとのこと。
TO3トランジスタをドライブするために、超強力なTO3トランジスタをドライバーに加え、プリドライバーにも採用。「大電流時のhfe 変動をものともせず、ボトムエンドまで電流供給を完璧にする事で、深い表現力と心躍るグルーヴ感を両立」した。
メインヒートシンクには、軽量小型銅板製ヒートシンクを採用。TO3トランジスタへの給電バスバーも兼ねているほか、TO3トランジスタの端子はバスバーを貫通して、直下の基板に直接マウントされている。これにより、TO3トランジスタの欠点でもあるワイヤリング配線を排除し、インダクタンス成分に起因する不安定さを取り除くと同時に、絶縁シートがデバイスをダンプすることによる音質劣化も排除した。電源基板とアンプ基板をバスバーヒートシンクで連結してブロック化する構造部材も兼ねている。
電圧増幅には、ハイゲイン対GNDシングル単段増幅Type-R回路を新たに開発。アンプ動作にかかわるすべての抵抗にネイキッドフォイル抵抗を投入している。左右チャンネルのGNDは、セラミックワッシャーで絶縁された左右サイドメタルに接地。GNDアンカーとして機能する特別な筐体構造とした。
メイン用に、700VA未含浸トロイダル電源トランスを左右2個使用。コントロール系電源トランスを含む3電源トランスを1筐体に詰め込んだ。磁力線が基板に並行になるように、すべて垂直にマウントされている。
整流コンデンサには、470μFの高耐圧小容量低倍率箔フィルターコンデンサを採用。その使用本数で容量を最適化し、電源トランスの負荷を軽減する事で、強力な電源トランスの実質レギュレーションをさらに向上させている。
整流ダイオードは、許容突入電流値が強化された最新スペックのSiCダイオードを採用したほか、ふたつのメイン電源トランスの電源スイッチとして、音質の優れた大型パワーリレーをそれぞれ独立して2個、無固定で配置している。フロントパネルの電源スイッチはコントロール系サブトランス専用。
アンプブロックや各端子、ACインレット、トップカバー、ボトムカバーはすべてフローティングし、無固定化。特にアンプブロックはチタン製スライダーによる3点横滑り構造を採用している。
最大出力は120W×2(4Ω)、全高調波歪率は0.27%(8Ω1W)、再生周波数帯域は2Hz~200kHz(±3dB 8Ω1W)、入力感度は480mV、入力インピーダンスは24kΩ、ゲインは33dB。消費電力は180W、無信号時86W、ボード、スペーサー、スパイクなどが付属する。
E-3
新開発の光カートリッジ専用ディスクリート・non-NFB・バランス増幅回路((New Type-R サーキット)を搭載。電圧増幅だけでなく、出力段もすべてGNDを基準に動作するシングル方式を採用している。
電源は左右独立のNew Type-Rサーキット専用大型トランスと、光カートリッジのLED電源用トランスの3トランス構成。19Wのフォノアンプに対して、消費電力に500Wパワーアンプ相当の電源容量を与えており、「この余裕が揺るぎない音楽再生を支える」という。
DS Audioと上杉研究所が策定した「電源分離フォノケーブル」に対応するXLR入力端子を装備。微細なフォノ信号とLED電流の経路を分離することで、光カートリッジの特長であるSN感と躍動感をさらに向上させられる。
整流コンデンサには特別選別した高耐圧小容量低倍率箔フィルターコンデンサ、整流ダイオードには、最新スペックのSiCダイオードを採用。ふたつのメイン電源トランスの電源スイッチとして、音質の優れた大型パワーリレーをそれぞれ独立して2個、無固定で配置している。フロントパネルの電源スイッチはコントロール系サブトランス専用。
アンプブロックや各端子、ACインレット、トップカバー、ボトムカバーはすべてフローティングし、無固定化されている。
カスタムリレーは、水銀リレーに近い性能を発揮する超低損失ガラス管密封リードリレーをベースにさらにカスタマイズ。ワイヤーと比較しても音質的に遜色なくなるレベルまで追い込み、仕上げた同社オリジナルの「RSR-2-12D」を、音声信号が通過するすべてのリレーに使っている。
温度特性に優れた人工衛星グレードの超高精度フォイル抵抗をベースに、音質にこだわってさらにカスタマイズ。モールドやディップによるダンプや癖を排除するためにネイキッド化し、最高音質の抵抗を独自に開発。こちらも音質にかかわる、すべての抵抗に超高精度ネイキッドフォイル抵抗を採用している。
入力はXLRとRCA各1系統。出力はバランスとアンバランスを各1系統備える。入力感度(1kHz)は50mV、最大出力(1kHz)は12V(balanced)、6V(unbalanced)。消費電力は19W。ボード、スペーサー、電源ケーブル、スパイクが付属する。