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Initial Aイヤフォン、平面駆動 + セラミック「THE 韻」、インナーイヤーでハイブリッド「秋」
2024年6月17日 08:15
ベタベタは、自社ブランドInitial Aから10mm平面駆動ドライバー搭載でハウジングにセラミックを採用した「THE 韻 - The In - 」と、Initial A初のダイナミックドライバーとバランスドアーマチュアを搭載したインナーイヤー型「秋 - Aki - 」を自社ECサイトInitial Aストアで発売した。価格は「THE 韻 - The In - 」が19,800円、「秋 - Aki -」が16,800円。
どちらも、野村ケンジ氏とオーディオ好きな#オトモノコミュニティメンバーと一緒に商品化を進めてきた製品。THE 韻は、「懐かしい感じと令和のチューニングを味わっていただきたくセラミックハウジングにこだわり300個だけ製造」、秋は「インナーイヤー型では珍しいダイナミックとBAのハイブリッド構成を味わっていただけるよう作った」という。
THE 韻
10mm平面駆動ドライバーとセラミックハウジングを採用。「本物の音響体験を追求し、細やかな音の表現を実現した」という。
一般的なプラスチック等の合成樹脂製ハウジングに比べ、セラミックを使うことで、セラミック独特の反響効果による音の広がりが感じられるという。
開発にあたっては、オーディオ評論家とコミュニティメンバーの助言により、「卓越した音質に仕上がった。音に真摯なコミュニティの力で開発し、音楽愛好家の心に響く製品を創造した」という。
人間工学に基づいた設計で、長時間の使用でも快適に過ごせるという。THE 韻の名前の由来は、ざいんさんという#オトモノコミュニティメンバーの名前からとられている。
インピーダンスは16Ω±10%、出力音圧レベルは93±3dB at 1KHz。周波数帯域は20Hz~20kHz。ケーブル長は1.4mで、プラグは3.5mmジャック。イヤフォン側はMMCX。
鳴りっぷりのよい臨場感たっぷりのサウンドは、どことなく往年の人気モデルを彷彿とさせてくれます。また、低域の量感もしっかり確保されていて迫力も充分。それでいて、低域のピークはかなりローエンドにシフトしていてヴォーカルに被ることなく、解像感もしっかり確保されていたりと、開発段階で#オトモノ会員から挙がったリクエストをしっかり反映した、魅力あるサウンドに仕上げられていたりもします。
それ以上に特筆なのが、セパレーションのよさと空間表現の緻密さでしょうか。左右への広がりが大きく、かつ定位もしっかりしているので、聴き慣れた楽曲のはずが“ここまで細やかに音場を作り込んでいたのか”と、新たな発見に驚くばかり。10mmプラナードライバーの、歪みの少なさの恩恵でしょうが、この表現力はなかなかに魅力的です。
ジルコン系セラミック製の美しく上品な筐体もふくめて、ここまで質の高い製品がこの価格で入手できるのはさすが“Initial A”だと思います。
秋
インナーイヤー型で10mmダイナミックドライバーとバランスとアーマチュアドライバーのハイブリッド構成。低音と中高音のバランスを最適化したという。
音響特性にも優れた銅でできたハウジングと、1つ1つ違う柄の天然貝を組み合わせた美しい筐体が特徴。「J-POPの女性ボーカルからHipHopと幅広いジャンルに対応する高品質な音質」だという。
秋の名前の由来は、Akiさんという#オトモノコミュニティメンバーの名前からとられている。
インピーダンスは32Ω±15%、出力音圧レベルは94±3dB at 1KHz。周波数帯域は20Hz~20kHz。ケーブル長は1.4m。プラグは3.5mmジャックでイヤフォン側はMMCX。
BAと10mmのダイナミック型ドライバーのハイブリッド構成をもつインナーイヤー型という、ユニークな構造を持つ製品だけあって、そのサウンドも特徴的。端的にいえば“高音質ドンシャリ”とも表現できるサウンドバランスですが、近距離に設置されたダイナミック型が奏でる低音がディープなこと、さらに近距離に置かれたBAがキレよくスピード感溢れる表現を持ち合わせているので、メリハリのよいダイレクトなサウンドを楽しませてくれます。結果として、HipHopやクラブミュージックなどの現代音楽とベストマッチ。さらに、意外にもクラシックとの相性も悪くありませんでした。
また、音がダイレクトに伝わる製品なので、ケーブルの特徴やプレーヤー(DAPやスティック型DACアンプなど)の音色傾向もしっかり把握できる傾向も持ち合わせています。そのため、ある程度は音質のよい組み合わせで聴くことも、オススメしたいところです。