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アップル「ホーム」対応デバイス大手「Aqara」日本上陸。スマートリモコンや工事不要のドアベル

世界初というバッテリー駆動HomeKitセキュアビデオドアベル「スマートビデオドアベルG4」

中国に拠点を構えるスマートホームデバイスメーカー「Aqara(アカラ)」が2月に日本上陸、今後日本で本格展開するにあたり、メディア向けの製品説明会が行なわれた。そのなかで、アップルのHomekit対応デバイスが業界トップレベルであることや、7月から12月にかけて7つの新製品を投入する計画であることなどが明かされた。

アカラは2009年に設立され、2014年にスマートホーム市場に参入。現在は中国最大のスマートホームプロバイダーのひとつだという「Lumi United Technology」の傘下に入っている。これまで中国や欧米などを中心に製品を展開しており、2024年2月に日本のAmazonでも製品展開を開始。現在は計20の製品を販売している。

ブランド最大の特徴は、アップルのスマートホーム規格「Homekit」に対応した製品を多数展開していること。アカラでは280以上の製品がHomekitに対応しており、アップルと密接に連携していること、2019年から中国やフランス、スイス、イギリスなど複数のApple Storeでアカラ製スマートデバイスが展示・販売されていることなどを明かした。

またHomekit以外にも、mazon Alexa、Google Home、Samsung Smart Thingsといった主要なプラットフォームとの互換性も確保しているほか、スマートホームの統一規格「matter」にも対応した製品を展開している。

Homekit対応デバイスは、別途スマートホームアクセサリのハブとなるHomePodかHomePod mini、Apple TVのいずれかを用意することでiPhoneなどにプリインストールされている「ホームアプリ」から操作が可能。アップル製品との親和性が高く、デバイス間でのシームレスな連携や、Siriを使ったコントロールなどが利用できる。

アカラの担当者は「通信はエンドツーエンドで暗号化され、独立したデバイス認証も用意されているなど、(競合より)クラウド依存度が低く、セキュリティ性が高い」点もHomekitの魅力だと説明。また「Homekit対応デバイスは開発コストが高い」ものの、「それでも全プラットフォームに対応していきたいと考えている」ため、積極的にHomekitに対応していると語った。

日本市場ではスマートホーム製品の普及率が低く、中核となるスマートスピーカーもAmazon EchoなどAlexaデバイスが圧倒的なシェアを誇っていること、スマートデバイスブランドも比較的少なく、Homekit対応デバイスとなると競合がかなり少ないことから、市場成長の可能性は高いと判断しているという。

また、HomePodなどのHomekitハブデバイスや、Alexaなどのスマートスピーカーを所有していない場合も、後述する3-in-1デバイス「スマートカメラG3ハブ」とアカラのアプリ「AqaraHome」を使えば、各アクセサリをコントロールすることができる。

工事不要ドアベルは「日本で特に人気」

ネコの耳のようなデザインが特徴的な「スマートカメラ G3ハブ」

日本で展開している製品のうち、「すべての中核になる」という製品が、ネコの耳のようなデザインが特徴的な「スマートカメラ G3ハブ」。価格は15,980円。ペットや家族を見守るカメラと、赤外線でテレビや照明など家電を操作するスマートリモコン、そのほかのアカラ製アクセサリと連携するホームハブの3つの要素を兼ね備えた3-in-1デバイスとなっている。

アプリからカメラの映像を確認できる

本体は360度自由に回転する仕様で、自動追跡が可能。AI顔認識機能で帰宅した人の顔やペットを自動追跡できる。ジェスチャー操作も利用でき、例えばカメラに向かってOKサインを作るとエアコンがオンになったり、ピースサインを作ると照明がオフになったりといった操作ができる。IRコントローラー内蔵で、テレビなどを操作することも可能。

「スマートビデオドアベル G4」バッテリー駆動のHomekitセキュアビデオドアベルだという

また「日本で特に人気」というのが、工事不要で取り付けられるバッテリー(単3形乾電池×6本)内蔵ドアベル「スマートビデオドアベル G4」で、価格は16,980円。Homekitセキュリティビデオに対応しており、ドアベルからの映像を、Apple TVをつないだテレビの画面で確認することができる。バッテリー駆動のHomeKitセキュアビデオドアベルは、このG4が世界初のモデルとのこと。

単3形乾電池×6本で駆動する
本体側面のネジを外すと、電池にアクセスできる

バッテリー内蔵のため、設置に工事は不要。ドアに貼り付けるだけで使用できる。通話用のスピーカーも同梱される。こちらもAIによる顔認識機能が利用でき、あらかじめ家族の顔を登録しておけば、帰宅時に誰が帰宅したのかを通知してくれる。人感検知機能も備えており、一定時間人がドアベルの前に留まっていることを検知したり、ドアベルを取り外そうとしていることを検知すると、警告音を発する機能も備えている。

キューブ型コントローラーの「スマートキューブ T1 Pro」
キューブの各面にスマートホームデバイスをコントロールするアクションを割り当てられる

もうひとつ「ユニークなコントローラー」だというのが、大きなサイコロのような形をした「スマートキューブ T1 Pro」。価格は3,380円。キューブの各面には1~6の番号が振られており、アプリから各面ごとに好みのアクションを設定可能。

例えば1の面を上にして置くと「エアコン、照明、テレビをオンにする」といったアクション、2の面を上にすると「エアコン、照明、テレビをオフにして、カーテンを閉める」といったアクションを設定可能。キューブ本体を振る動作にアクションを割り当てることもできる。

そのほか、自動運転やドローンで使われているミリ波レーダー技術を投入した人感センサー「人感センサー FP2」(12,980円)や、カーテン開閉用の「カーテンドライバー E1」(11,980円)、LEDテープライト「テープライト T1」(6,980円)などを販売中。

今後の製品展開としては、検知精度を向上させつつ価格を抑えた人感センサーを皮切りに、Valve ControllerやGarage Door Controller、Video Doorbell G4 Proなど、7製品を7月から12月にかけて展開していくという。

6月25日時点での2024年新製品発売予定
カーテン用の「カーテンドライバー E1」