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Matter対応スマートホーム製品を操作できるUSBスティック型のハブ
2025年4月22日 17:38
スマートホームデバイスを展開するAqaraは4月22日、『「Aqara」Matter強化キャンペーン発表会』を開催し、スマートホームの共通規格である「Matter」への“フルコミット”を表明するとともに、MatterコントローラーとThreadボーダールーターを兼ね備えた「M100 ハブ」を4月24日よりAmazonで先行発売すると明らかにした。価格は後日発表だが「手の届く価格」になるという。
先行発売後は順次、各家電量販店などでも発売する。
他社製のMatter対応デバイスも含めて、Aqara製アプリ「Aqara Home」で操作できるようになるスマートホームハブ。M100 ハブを経由してアップルの「Apple Home」やGoogleの「Google アシスタント」などからMatter対応デバイスを操作することもできる。
同社は、同じくMatterに対応したスマートホームハブとして「M3 ハブ」も販売しているが、M3ハブは赤外線機能を備えており、家電のリモコン操作もできるのに対し、M100 ハブは赤外線家電には非対応。
またM3 ハブは最大256台まで接続可能だが、M100 ハブは同40台までと制限される。一方で価格はM3 ハブの18,480円よりも大幅に抑えられるとのこと。
Matterが対応している通信規格「Thread」にも対応。通信エラーが起こりにくく、より安定した状態で各種スマートホームデバイスを操作できる。
M100 ハブの本体はUSB Type-A端子を備えた長方形で、USB充電器経由でコンセントに挿したり、Wi-Fiルーター背面のUSBポートに挿したりして設置できる。2.4GHz帯のWi-Fi 6が利用できる。
またローカルでの自動化にも対応。インターネットに接続できない環境でも、ローカルでスマートホームデバイスの自動化処理を実行できる。
M100 ハブには、Aqaraが独自開発した「高度なMatterブリッジ機能」も搭載されている。従来のMatter対応デバイスは、Matter経由で操作しようとすると、デバイスの機能をフルに利用できないことが多く、Aqaraの製品でも、例えば人感センサーの「転倒検知」機能はMatter経由では利用できなかったという。
「高度なMatterブリッジ機能」は、Aqara製品とサードパーティプラットフォーム間の相互接続性を強化するもので、上記の例ではMatter経由時でも人感センサーの転倒検知機能を利用可能になる。この「高度なMatterブリッジ機能」はM100 ハブのほか、M3 ハブなどでも利用できる。
他社製MatterデバイスもAqaraで操作可能に
中国に本拠地を構えるAqaraは、170以上の国と地域でスマートホームデバイスを展開。特にアップルのHomeKitに対応した製品を数多く発売しており、日本でも2024年6月より製品を展開。またMatterには2022年の早期アクセスプログラムの段階から参画しているとのこと。
Matterは、スマートホーム製品のメーカーやプラットフォームの垣根を超えた共通規格。同規格をサポートした製品は増えつつあるが、Aqaraのブランドマネージャーを務めるミア氏によれば、それらのMatter対応製品をコントロールするための「Matterコントローラー」は選択肢が少なく、導入コストが高いことがネックになっているという。
そして上述したようにMatterを経由すると製品の“フル機能”を利用できないこともあったことから、「Matter対応=利便性が下がる」といったイメージも持たれているという。
Aqaraでは、これらの問題を解決するために「双方向統合」でMatter対応を強化。上述のようにより低価格で利用できるM100 ハブを展開するとともに「高度なMatterブリッジ機能」によってMatter経由時でもフル機能をサポートする。
さらに、4月9日からはAqara製のMatter対応コントローラーで操作できるMatterデバイスタイプを従来の14種類から50種類に順次拡大。他社製のロボット掃除機やライト、カーテンを開け閉めするスマートカーテンなどを、M3 ハブなどを経由してAqaraのアプリ「Aqara Home」から操作できるようになっている。