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オーテク、“真の開放型”の入口となるヘッドフォン「ATH-ADX3000」。16.5万円

ATH-ADX3000

オーディオテクニカは、スピーカーとも密閉型ヘッドフォンとも異なる、未知なる音世界「トゥルーオープンエアー(真の開放型)オーディオ」の入口とする、開放型ヘッドフォン「ATH-ADX3000」を11月1日より発売する。直販価格は165,000円。

“すべての人に、いちばん良い音を”という創業者の想いに基づき、開放型ヘッドフォンのユニークで純粋な音体験を、さらに多くのリスナーに楽しんでもらえるよう、2017年発売のトゥルーオープンエアーオーディオの初代モデル「ATH-ADX5000」のエッセンスを取り入れて開発したという。

密閉型・セミオープン型ヘッドフォンは、ハウジングの共振を利用して低域を増強することで音作りを行なうが、ATH-ADX3000では、ハウジングで低域を増強しない代わりに、共振がなく、ドライバーの再生音を直接耳に届けられるのが特徴。ドライバーから発生する空気の流れを、ハウジングの前面・背面を開放した状態でコントロールできる独自ドライバー設計により、純粋でリアルな音場を実現する。

トゥルーオープンエアーオーディオの設計には、大きく2つのポイントがあるという。1つめは、密閉型・セミオープン型と開放型ヘッドフォンの、音に関する設計の違い。開放型ではハウジングが開け放たれているため、空気の流れを淀みなく、ダイレクトに運ぶことができるため、純粋でリアルな、長時間モニタリングでも聴き疲れしない自然な音を再生するとしている。

2つめは、ドライバーの設計精度。オーディオテクニカのオープンバックヘッドフォンの音は、長年培われてきたトランスデューサー(変換器)技術によって作られている。その技術を注ぎ込み、トゥルーオープンエアーオーディオのために開発されたドライバーにより、ドライバーの再生音をそのまま耳に伝達。「ドライバーそのものを一から設計できる当社のヘッドフォン技術により、密閉型・セミオープン型のハウジングでコントロールしている低域さえもカバーします」という。

振動板が動くたびに、音が瞬時に空気の振動から生み出されるため、周波数が人工的に変換されたり、音響空洞(アコースティックダクト)や共振を利用して変化したりしないため、純粋でリアルな音場が実現可能。

ATH-ADX5000と同様に、独自開発のコアマウントテクノロジー(PAT.P)を採用。バッフルダンパーとイヤパッドの位置関係を最適化し、⽿からハウジングまでの⾳響空間を2分の1に仕切るポジションにボイスコイルが配置される構造となっており、⾳源に対して極めて純粋な⾳場で、抜けの良い⾳を再⽣する。

リケーブルが可能で、ヘッドフォン側端子はA2DCコネクタを採用。3mのケーブルが付属する。プラグは6.3mmステレオ標準。

ドライバーは58mm径ダイナミック型。出力音圧レベルは98dB/mW。再生周波数帯域は5Hz〜45kHz。最大入力は700mW。インピーダンスは50Ω。重量は約257g。ハードケースが付属する。

11月2日に開催される「秋のヘッドフォン祭 2024」のオーディオテクニカブース(6F・部屋番号605A)にて、ATH-ADX3000の展示と試聴が行なえるコーナーを用意する予定。