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KuraDa、3Dプリントで量産するヘッドフォン「KD-Q1」の仕上げに“セラコート”
2025年1月28日 17:00
飯田ピアノは、KuraDaブランドのヘッドフォン「KD-Q1」の塗装仕上げに、Cerakote(セラコート)を導入する。より洗練された外観になるほか、経年劣化の影響を最小限に抑えられるという。仕様変更に伴い、耐久性・美観が向上しているが、製品価格は据え置きで、実売は220,000円前後。
2024年12月の最終ロットからすでにセラコート仕様へ移行しており、現在注文を受けている製品は、すべてセラコート仕上げで提供する。正式な発表の場として、2月8日開催の「ヘッドフォン祭mini」にて、セラコート仕上げを施した実機の試聴体験が可能。
既存ユーザー向けには、無償アップグレードも実施。KD-Q1のユーザーで、希望する場合は、無償でセラコート仕上げを行なう。詳細な受付方法は、追ってアナウンスされる。
KD-Q1は、最新の3Dプリンター技術を活用し、精密な造形と優れた音響性能を両立したというヘッドフォン。新たに、品質向上を目的として、従来のウレタン塗装(マットブラック)から、米国NICのセラコートを用いたタングステングレーを採用した。
このセラコートは、軍用・工業用途でも使用される高耐久性のセラミックコーティングで、優れた耐摩耗性、耐薬品性、軽量性を兼ね備えるという。ヘッドフォンの外装に適用することで、経年劣化の影響が抑えられる。
具体的には、Taber摩耗試験(ASTM D4060)において、1,000回転あたりの摩耗率が1ミル未満という非常に低い摩耗率を記録しており、長期間の使用に耐える堅牢性を確保。
表面の質感が向上し、高級感のある滑らかな仕上がりになるほか、塗面硬度も向上。スクラッチ硬度(表面傷耐性・ASTM D3363):8H、ゴージ硬度(引っかき傷耐性・ASTM D3363):9Hという業界最高レベルの硬度を達成するという。
耐食性では、ASTM B117(塩水噴霧試験)にて2,000時間以上の耐久性を誇り、外的要因による品質の劣化を防止。セラミック成分を含む焼付処理により、剛性と靭性が向上し、より耐久性の高い筐体になっている。