デノン、ジッタ低減に取り組んだミドルクラスAVアンプ
-高さ表現可能なサラウンド技術や新DENON LINKを搭載
株式会社デノンコンシューママーケティングは、DENON LINK 4thを搭載した7.1ch AVアンプ新モデル「AVC-4310」を6月下旬に発売する。価格は252,000円。ボディカラーはブラック(K)とプレミアムシルバー(SP)を用意する。
AVC-4310SP |
最大出力190W×7ch(6Ω)、定格出力130W×7ch(8Ω)のAVアンプ。独自のデジタル伝送規格「DENON LINK 4th」を搭載し、HDMI音声伝送においてジッタを低減。クロック・ジッター・リデューサーを搭載し、入力信号と出力信号の位相を比較。デジタル処理が必要なすべての信号に対してジッタ低減を行なった上でD/A変換するなど、音質に悪影響を及ぼすジッタ低減に取り組んでいる。なお、DENON LINK 4th対応のプレーヤーとしては、同社BDプレーヤー「DVD-A1UD」が発売されている。
32bit DSPを2基搭載し、ブロックごとに専用回路をディスクリート構成した「ダイナミック・ディスクリート・サラウンド・サーキット(D.D.S.C-HD)」を搭載。電源部は各回路ブロックごとに分離し、回路間の干渉を抑制。独自の大容量ブロックコンデンサーと整流ダイオードにより回路構成しており、安定した電源供給能力を確保しているという。
信号経路のシンプル/ストレート化を徹底したほか、シャーシも徹底した防振対策を施して音質への影響を排除。パワートランスをボトムシャーシに固定しているほか、ラジエータもフットの直近に直付けするなどで他の振動源との干渉を抑えている。
サラウンドバックチャンネルのL/R用アンプは、スピーカー構成にあわせてフロントLR(バイアンプ用)、フロントハイトL/R、フロントワイドL/Rにも割り当て可能。フロントハイトL/R構成での利用時には、幅や高さ方向の音移動も実現するサラウンド技術「Audyssey Dynamic DSX」や、高さ方向の音移動を加える「ドルビープロロジック IIz」によるサラウンド再生が行なえる。
急峻な音量変化を適正に調整しながら聞き取りやすさを向上する「Audyssey Dynamic Volume」も搭載。また、MP3などの圧縮音源に対して、圧縮前の情報に近い状態に補間するとともに低域の量感補正を行なうという「コンプレスドオーディオ リストアラー」も備えている。
前面にもHDMI入力を装備 |
HDMIは入力6系統(1系統は前面に装備)、出力2系統で、2系統の同時出力も可能。HDMI CECにも対応している。映像回路にはフル10bit処理のIPスケーラー回路も備えており、アナログ映像信号のアップスケーリングにも対応。アナログビデオ回路には12bit/297MHzのビデオDACを搭載する。
HDMI以外の入力端子は、映像系がコンポーネント×3、S映像×7、コンポジット×7、音声系がアナログ音声×10、7.1ch入力×1、同軸デジタル×3、光デジタル×1、DENON LINK(4th Edition)×1。出力端子は映像系がコンポーネント×1、S映像×1、コンポジット×1。音声系がプリアウト(7.1ch)、レックアウト×2、光デジタル×1。
DLNAクライアントなどのネットワーク機能も装備。Windows Media Player 11のミュージックサーバー機能などを利用して、パソコンに保存した音楽ファイルや画像ファイルをEthernet経由で再生できる。対応オーディオ形式はMP3/WAV/AAC/WMA/FLAC。インターネットラジオ機能も備えている。
USB端子も装備し、iPodやUSBメモリ内の音楽再生が可能。また、別売のiPod用コントロールドック「ASD-11R」を接続して、ビデオや音楽、写真などの再生も可能となる。外形寸法は434×414×171mm(幅×奥行き×高さ)、重量は15.8kg。有機ELディスプレイを備えたリモコンも付属する。
(2009年 5月 27日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]