エプソン、超解像/倍速駆動対応のフルHDプロジェクタ

-「EH-TW4500」。実売25万円の高輝度モデルも


EH-TW4500

10月29日より順次発売

標準価格:オープンプライス


 セイコーエプソン株式会社は、ホームシアタープロジェクタ「dremio」の新モデルとして、フルHD液晶パネルを搭載した「EH-TW4500」と「EH-TW3500」の2モデルを10月29日より順次発売する。価格はオープンプライス。上位モデルのTW4500は11月下旬に発売し、店頭予想価格は37万円前後。TW3500は10月20日に発売し、店頭予想価格は25万円前後の見込み。

 ともに1,920×1,080ドットのフルHD液晶パネルを搭載した液晶プロジェクタだが、パネルは上位モデルのEH-TW4500が倍速駆動対応のD7/C2Fineを、TW3500はD7パネルを採用している。TW4500は高コントラスト化を実現し、超解像技術も搭載したホームシアターのフラッグシップモデル。TW3500は輝度1,800ルーメンの高輝度ホームシアターモデルとなる。

 



■ EH-TW4500

 0.74型/1,920×1,080ドットのD7/C2Fine液晶パネルを搭載したホームシアタープロジェクタ。

 最大の特徴は、プロジェクタで初めて超解像技術を搭載したこと。画像拡大処理により、ぼやけた画像の解像感を向上させる「1枚超解像技術」を搭載し、特にDVD再生時の解像感を向上できるという。また、フルHD映像の低解像部分(ボケた部分など)に対しても効果を発揮。1フレームの入力映像から演算処理するため、動きの速いシーンでもしっかり追従できるとしている。

 パネルは120Hzの倍速駆動に対応したD7/C2FINE。独自開発の位相補償技術「DEEPBLACK」や、形状や制御方式を一新した新オートアイリス機構の採用により、コントラスト比20万:1を実現した(ダイナミックモードでオートアイリス標準/高速時。従来モデルEMP-TW4000は75,000:1)。輝度は最高1,600ルーメン。ランプは200W出力のUHE(E-TORL)

 倍速駆動による残像低減技術も引き続き搭載。新フレーム補間ICの搭載により、映像処理のスピードと精度を向上しており、残像感を抑えたシャープで美しい動画再現を可能としたという。

 レンズは光学2.1倍のマニュアルズーム/フォーカスレンズ(F2.0~F3.17)で、上下96%、左右47%のレンズシフト機構を搭載している。投射サイズは30~300型。

 「New エプソンシネマフィルタ」を搭載し、NTSC比115%の色再現性を実現。独自の色調整技術「Color Reality III」も搭載しており、投射映像やガンマ調整グラフを見ながら、暗部階調や白とびの調整が行なえるほか、R(赤)/G(緑)/B(青)/C(シアン)/M(マゼンダ)/Y(イエロー)の各色を色相/彩度/明度から調整できる「6軸カラー調整」も搭載。色温度は5,000K~10,000Kの範囲内で11段階に切り替え可能。

 また、Silicon Optix製のビデオプロセッサ「HQV Reon-VX」を採用し、I/P変換精度の向上やブロック/モスキートノイズを低減を図っている。1080/24pの映像信号を、5コマ重ねる「4-4プルダウン」表示にも対応する。画質設定は、ダイナミック/リビング/ナチュラル/シアター/シアター・ブラック1/シアター・ブラック2/x.v.Colorの7モード。投射映像を調整した後で、その値を登録できるメモリー機能も備えている。

 HDMI入力2系統と、コンポーネント入力、S映像入力、コンポジット入力、アナログRGB(D- Sub 15ピン)、RS-232C、トリガー出力などの端子を各1系統装備する。騒音レベルは22dB(エコモード時)。エアーフィルタの変更や大型化により、防塵性能を大幅に向上しているという。消費電力は297W(待機時0.2W)。外形寸法は450×360×136mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約7.5kg。自照式のリモコンが付属する。

 


■ EH-TW3500

EH-TW3500

 1,920×1,080ドットのフルHD/D7パネルを搭載した液晶プロジェクタ。黒の沈み込みを高めたシアター向けのC2FINEでなく、通常のD7パネルを採用し、比較的明るい場所でもプロジェクタの映像を楽しめるようにした高輝度シアターモデル。輝度は1,800ルーメン。

 従来モデルの「EH-TW3000」に対し、オートアイリス機構の改善などを図っており、新アイリス機構の採用により、コントラスト比は36,000:1(ダイナミックモード/オートアイリス標準/高速。従来モデルは18,000:1)。ランプは200W出力のUHE(E-TORL)。

 光学系の基本仕様は上位モデルのEH-TW4500と共通で、レンズは光学2.1倍のマニュアルズーム/フォーカスレンズ(F2.0~F3.17)で、上下96%、左右47%のレンズシフト機構を搭載。色調整機能「Color Reality III」も搭載。ダイナミック/リビング/ナチュラル/シアターなど7モードのカラーモードも備えている。

 入力端子はHDMIを2系統と、コンポーネント入力、S映像入力、コンポジット入力、アナログRGB(D-Sub 15ピン)、RS-232C、トリガー出力などの端子を各1系統装備する。騒音レベルは22dB(エコモード時)、消費電力は282W(待機時0.2W)。外形寸法は450×360×136mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約7.3kg。自照式のリモコンが付属する。


(2009年 9月 24日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]