2009年Blu-ray市場は200億円に成長。アニメが過半数

-販売は約51%がeコマース。DVDは依然減少傾向


2月15日発表

 ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン(GfK)は15日、2009年のBlu-ray/DVDソフト販売動向を発表した。BD市場はeコマース、家電量販店が牽引し、前年比2.8倍の200億円市場へ成長。一方で、2005年をピークにセルDVDソフト市場の縮小傾向が続いており、2009年は数量で前年比5%減の6,002万枚、金額で前年比11%減の2,437億円となった。

 この調査は、全国の有力家電量販店からPOSデータを収集し、モデル別で様々なカテゴリの動向を調査しているもの。

 DVDからBDへのシフトは、2009年も新作映画と日本のアニメが先行。2008年後半から始まったこの二極集中の状況が2009年も続いており、特にアニメは2008年下半期に引き続き、BD全体の過半数を超える金額構成比を保ったという。

 販売チャネル別金額構成比は、約51%をeコマース、約25%を家電量販店、約21%がメディアストアで、eコマースが市場の過半数を占めている。

 一方で、DVDの販売チャネル別構成比の1位はメディアストア、2位にeコマースという順序になっている。だが、2008年に引き続きリアル店舗は減少傾向、eコマースは増加傾向を維持している。

 ジャンル別数量構成比では、洋画ジャンルが2008年から2%減少し、セルDVD全体の26%。音楽は前年に引き続き堅調に推移し、数量構成比で対前年5%増の23%、金額構成比では7%増の26%を占め、金額ベースでは洋画や日本のアニメを抜いて最大ジャンルとなった。

 メーカー動向では、前年に続いてメーカー(発売元)数量トップはワーナー・ホーム・ビデオ。金額トップはエイベックス。ディストリビューター(販売元)では数量、金額共にソニー・ミュージックが首位となっている。

 こうした状況を踏まえ、GfKでは「DVD市場全体の前年割れ傾向は2010年度も継続するものと見られる」と予測した上で、「DVDの落ち込みをBDがある程度カバーし、減少の幅は2009年に比べて小さくなる」と見込んでいる。

 また、BD市場は本格的成長期に入ると予想。「2010年は2009年の市場規模から倍増する可能性も出てきた」とし、「全体市場のマジョリティを占めるのはまだ数年先となる見込だが、タイトル数も2010年前半には2,000タイトルを超え、着実に定着し始めている」としている。


(2010年 2月 15日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]