ソニー、7.4型の業務用有機ELモニターを5月発売

-高いコントラスト/色再現。NABで3Dモニター展示も


7.4型業務用有機ELモニター「PVM-740」

5月1日発売

標準価格:36万5,400円


 ソニーは、7.4型の業務用有機ELモニター「PVM-740」を5月1日に発売する。価格は36万5,400円。この製品は米国で12日~15日(現地時間)に行なわれる「NAB Show 2010」に出展される。

 7.4型/960×540ドットの有機ELパネルを搭載する業務用モニター。自発光方式である有機ELパネルにより深い黒を表現できるほか、開口率を高める独自技術「Super Top Emission」により、高いピーク輝度を確保。これにより、発光ゼロの黒からピーク輝度までの高いコントラストを実現する。同社は「イルミネーションが輝く夜景や、太陽光、花火などの光が放つ強いきらめきも、映像を通してそのまま表現できる」としている。

 有機ELの高い応答速度により、スポーツなど動きの速い映像を滑らかに表現。また、色純度の高い光を取り出す「マイクロキャビティ構造」とカラーフィルタにより、忠実な色再現が可能となっており、低輝度でも高い色再現性を維持。暗いシーンでも意図された色彩を表せるという。

背面

 10bitパネルドライバにより、滑らかな階調表現を可能にしているほか、独自の画像処理技術「ChromaTRU(クロマトゥルー)」を10ビットパネルドライバと組み合わせることで、EBU、SMPTE-C、ITU-R BT709の色域を再現する。

 映像の上下/左右反転機能を備えており、2台のカメラによるハーフミラー方式で3D撮影した際の映像を元に戻すことが可能。そのほか、上限値以上にアパーチャー(輪郭補正)の値を上げて、画像の輪郭を強調させる「カメラフォーカス機能」や、冷却ファンを停止させて回転音を止める「静音モード」も利用できる。

 入力端子はSDI(3G/HD/SD)、HDMI、コンポジットを各1系統装備。パラレル/シリアルのコントロール端子や音声モニター端子、ヘッドフォン出力なども装備する。内蔵スピーカーは0.5Wモノラル。電源は専用ACアダプタのほか、12Vの外部DC駆動、別売バッテリにも対応する。外形寸法は222.4×161.8×183.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約2kg(ACアダプタ装着時約2.6kg)。

□ニュースリリース
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/201004/10-050/index.html


■ 3Dモニターなど、3D映像制作関連の展示も

 NAB Showのソニーブースでは、3Dや4K映像関連製品なども出展。2010年秋発売の業務用3D対応モニターとして、「LUMA」シリーズの42型「LMD-4251TD」と24型「LMD-2451TD」を用意する。いずれも円偏光方式(マイクロポラライザーフィルタ)を採用する。また、3D映像を2台のカメラで撮影する際に生じる映像のズレを調整できるマルチイメージプロセッサ「MPE-200」も展示。

 4K制作向けでは、4Kコンテンツなどの映像フォーマットを高速でトランスコードできるマルチフォーマットトランスコード/インジェストステーション「ELLCAMI」を展示する。そのほか、XDCAM EXカムコーダの「PMW-320K」など、HDニュース制作/HDイベント制作向けの展示も行なわれる。

「LUMA」シリーズの3D対応モニターXDCAM EXカムコーダの「PMW-320K」


(2010年 4月 12日)

[AV Watch編集部 中林暁]