ビクターの車載用光ピックアップ事業がJ&Kに統合

-車載AV機器をJ&Kカーエレクトロニクスに一本化


 JVC・ケンウッド・ホールディングスは、子会社の日本ビクターが持つ車載AV機器用の光ピックアップおよび光学関連部品の事業を、11月1日付けで、同じくカーエレクトロニクス事業を手がける子会社のJ&Kカーエレクトロニクスに吸収分割で継承させると発表した。これにより、デバイスから完成品まで、車載AV機器に関する事業運営がJ&Kカーエレクトロニクスに一本化される事になる。

 カーエレクトロニクス事業はビクターとケンウッドの共通事業で、統合効果が期待できるため、JVCケンウッドグループはグループ全体の収益基盤、成長事業と位置付けており、ビクターとケンウッドの共同出資会社であるJ&Kカーエレクトロニクスに、カーオーディオやカーナビなど、両社の開発・生産、商品企画・マーケティングなどの機能を統合。統合効果の早期最大化に向けた取り組みを推進している。

 その成果として、市販分野で両社のブランドを合わせたマーケットシェアが欧米トップになり、OEM分野では、車載AV機器用のCD/DVDメカニズムの受注が大きく拡大。今年度の出荷台数は3事業年度前の10倍以上となる400万台を超える見込みだという。

 こうした流れを受け、カーエレクトロニクス事業の一層の強化策として、ビクターの車載AV機器用の光ピックアップ事業をJ&Kカーエレクトロニクスに移管。カーオーディオやカーナビなどの完成品に続き、車載AV機器用デバイスについても実質的に事業運営を一本化する事で、事業運営の効率化、スピードアップを図るという。

 さらに、これまでビクターの光ピックアップ事業部門(子会社を含む)が担っていた営業活動を、本吸収分割により、J&Kカーエレクトロニクスの子会社となるJ&Kオプティカルコンポーネントに一元化。

 J&Kカーエレクトロニクスが開発・生産するCD/DVD用光ピックアップは、ケンウッド、ビクター両社のブランドによるカーオーディオ、カーナビなど自社向けと外販向けを合わせて4,000万台規模となり、「規模の拡大と販路の共有による一層の販売拡大が期待できる」としている。なお、ドライブのメカニズム事業は、既にJ&Kカーエレクトロニクス事業が一元的に手掛けているという。


(2010年 9月 27日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]