TransferJetでDTCP-IPに対応する拡張規格策定

-著作権保護された動画を対応機器でやりとり


 TransferJetコンソーシアムは6日、IPベースのホームネットワークでのデータ転送や、著作権保護された動画などのコンテンツに対応するための拡張規格を策定した。DTCP-IPを使ったコンテンツ転送などが可能になる。

 TransferJetは、ソニーやパナソニック、東芝、キヤノンなどが参加するコンソーシアムで規格化された近接無線転送技術。対応するデジタルカメラを、対応するPCの上に乗せるとメモリーカードを抜き差しせずに画像などを転送する事ができる。

 今回拡張規格として策定されたのは、リンクプロテクションと著作権保護システム(DRM)に対応するためのもの。具体的には、プロトコル変換層に3つの新規格が追加され、TransferJetコネクションレイヤーのデータをシリアル、SD over SCSI、PTP/MTPのプロトコルへそれぞれマッピングする。

 さらに、4つ目の規格として、IPストリームを扱う機能が2012年の第1四半期に完成予定。これにより、著作権で保護された商用コンテンツなどをDTCP-IPを使ってホームネットワーク機器に転送。対応デバイス間でやりとりすることが可能になるという。

 なお、コンソーシアムはアメリカ・ラスベガスで1月10日から開催される「2012 International CES」に出展。ブースで現在開発中の試作機などを使い、技術の紹介を行なう予定で、電子書籍やビデオのデータ販売をイメージした未来のサービスコンセプト展示などを行なうという。他にも、新規開発されたTransferJet向けLSI、各種モジュール、TransferJet搭載メモリーカード関連技術、各社新規開発の高性能小型カプラなども展示するとしている。


(2012年 1月 6日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]