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Android TV本格立ち上げの陰でGoogle TVが終了

TV向けアプリ開発者にAndroid TVへの移行を促す

 米Googleは7日(現地時間)、テレビ向けのOSプラットフォームとして2010年から展開してきた「Google TV」の終了を発表した。Google TV開発者向けに告知し、本格的に立ち上がったAndroid TVプラットフォームの開発への移行を促している。

ソニーが2010年に発売したGoogle TV「Sony Internet TV」(NSX-40GT1)
QWERTYキーボードを備えたリモコン

 Google TVは、Android OSとWebブラウザのChromeを組み込んだインターネットと親和性の高いテレビ用プラットフォームとして2010年にスタート。ソニーやLogitechなどが対応のテレビやSTB、Blu-ray Discプレーヤーなどを発売した。

 QWERTYキーボードを備えたリモコンによる独特の操作性なども話題を集め、2010年に第1弾製品が発売され、その後SamsungやLGらも製品を発表。しかし、販売台数の上では目立った成果は見せずに、近年は新製品はほとんど登場していない。

 Googleは2014年6月に新しいテレビ向けのプラットフォームとして「Android TV」を発表。Android 5.0(Lollipop)をベースにテレビ向けにカスタマイズし、TV APIやTV SDK、UXフレームワークなどを提供。スマートフォン/タブレットからの操作や音声入力/操作などが特徴で、Google Playからのアプリやゲーム追加、ゲームプレイ対応など、Google TVより豊富な機能と、よりスマートデバイスとの親和性の高いインターフェイスを有している。

 Android TVは、ソニーが2015年のテレビ製品で全面的に採用するほか、シャープや、TP Visionなども採用を決定。6日から開催中のCESにおいても多数の新製品が発表されている。今後、多くのテレビでの導入が見込まれ、Razerのゲーム端末「Forge TV」やファーウェイのストリーミングプレーヤーなども多様な製品の発売が予定されている。

ソニーはAndroid TV搭載テレビを本格展開

 Googleはこうした状況を受け、Google TVを収束し、Android TVへの開発に集中する。Google TVのアプリの一部はAndroid TVでも利用できるが、ほとんどのGoogle TVデバイスは新しいAndroid TVプラットフォームを利用できない。Googleは開発者に、リビングルームのスクリーン向けアプリの開発リソースをAndroid TVや、Google CastやChromeCastなどのCast対応アプリにシフトするよう呼びかけている。

各社がAndroid TVをサポート

(臼田勤哉)