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パナソニックがハイレゾ対応イヤフォン。有機ELテレビやテクニクスヘッドフォンなど

 ドイツ・ベルリンの国際見本市会場で9月4日(現地時間)から開催されている「IFA 2015」から、有機ELテレビやテクニクスの新モデル、ハイレゾ対応ヘッドフォン/イヤフォンなどを展示していたパナソニックのブースをレポートする。

パナソニックブース

4K Proの有機ELは背面デザインにもこだわり。湾曲の4K液晶も

 既報の通り、パナソニックは欧州において有機EL(OLED)テレビ「CZ950シリーズ」を10月に発売することを発表。サイズは65型で、型番は「TX-65CZ950」。4K有機ELテレビとして初めて、THX認定も受けている。解像度は4K(3,840×2,160ドット)で、画面は湾曲型。

 同社のプレミアムクラス製品において「4K Pro」という名を冠しており、カーテンで仕切られた暗いスペースにおいて、有機ELと4K Proの技術を紹介するコーナーを用意。業務用のモニターと比べても、色の再現性などで大きく引けを取らないといった特徴を解説している。また、デザイン面では、本体背面にイタリア製のアルカンタラ(Alcantara)素材を用いた手触りの良い仕上げを施している。

 液晶の4Kテレビも、湾曲型の「CR850」や、欧州でも発売されたばかりのフラッグシップ「CX800」などを4K Proシリーズとして展開している。

業務用モニター(右)とCZ950(左)との比較
CZ950の背面にはアルカンタラを使用。皮のような滑らかな手触りだった
湾曲の4K液晶テレビ「CR850」
既報の通り、UHD Blu-rayと4K HDR対応テレビと組み合わせた展示も

ハイレゾ対応イヤフォン登場。テクニクスもラインナップ拡大

 オーディオ関連では、ハイレゾ対応製品のラインナップを拡充。イヤフォンでは「RP-HDE10」というモデルを出展している。

 また、ヘッドフォンは日本でも販売されている「RP-HD10」の下位に相当する「RP-HD5」というモデルを用意。HD10とは異なり、振動板は玉虫色の光沢を持つMLF(Multi Layer Film)ではないほか、イヤーパッドも異なるが、不要な振動を抑制するドライバーのフレームや、装着感を高めるアジャスト機能は共通。再生周波数帯域は4Hz~40kHz(HD10は50kHzまで対応)。

右が新モデルのRP-HD5。左は既発売のRP-HD10
振動板の部分。左が上位のHD10、右が新機種のHD5

 開幕前のプレスカンファレンスで発表された、テクニクス(Technics)のコーナーも製品が充実。2ウェイユニットを備えたヘッドフォン「EAH-T700」は密閉型で、MLF振動板を用いたユニットと、50mm径のスーパーツイータで構成。再生周波数帯域は3Hz~100kHzをカバーする。

テクニクスのコーナー
ヘッドフォンの「EAH-T700」
玉虫色のMLF振動板を使用
ケーブルは両出しで、プラグは着脱式/ステレオミニ

 「Grand Class G30シリーズ」は、ネットワークプレーヤーとUSB DAC機能を内蔵したアンプ「SU-G30」と、SSD/CD搭載のネットワーク対応サーバー「ST-G30」で構成する。「OTTAVA SC-C500」は、テクニクスの音質をコンパクトなデザインの本体に投入したモデルとなっている。

SU-G30
ST-G30
両モデルの背面。左がST-G30、右がSU-G30
OTTAVA SC-C500
スピーカーの内部構造

 満を持しての登場となり、今冬に詳細が発表されるアナログターンテーブルについては、新規開発されたダイレクトドライブのモーター部を展示。SL-1200 MK2(1979年)のモーターなどと比較して見ることができる。

今冬に詳細が発表されるターンテーブル
モーター部
左は新機種のモーター、右はSL-1200 MK2のモーター

 その他のオーディオ製品としては、Wi-Fiで家じゅうのコンポやスピーカーなどを連携させる「ALL Connected Audio」製品も紹介。複数の機器をグループ化することで同じ曲を同時に別の部屋で流したり、Spotifyなどのストリーミングサービスの音楽を各スピーカーで再生するといった操作が、スマートフォンアプリで行なえる。技術としては、同社が以前から採用しているクアルコムの「AllPlay」を用いている。

「ALL Connected Audio」のネットワーク対応コンポ/スピーカーなど

(中林暁)