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JVC、4K/60pとHDRに対応したD-ILAプロジェクタ「X9000」を11月欧州発売

 ドイツ・ベルリンで9月9日(現地時間)まで開催されている「IFA 2015」において、JVCケンウッドは、新4K/60pやHDRに対応したD-ILAシアタープロジェクタの「DLA-X9000」など3機種を発表した。欧州では11月の発売を予定しており、価格は上位機種から順に「DLA-X9000」が8,999ユーロ、「DLA-X7000」が6,500ユーロ、「DLA-X5000」が4,500ユーロ。

新D-ILAプロジェクタの「DLA-X9000」

 いずれも第6世代のD-ILAデバイスとワイヤーグリッドを搭載し、輝度はX9000が1,900ルーメン、X7000が1,800ルーメン、X5000が1,700ルーメンで従来モデルからいずれも向上。ネイティブコントラスト比はX9000が15万:1、X7000が12万:1、X5000が4万:1となっている。

 4K表示は、従来と同じく画素ずらし(ピクセルシフト)による4K映像表示方式。新たに今回の4K/60p対応や高輝度化にも最適化した「e-shift4」に進化した。パネルは従来モデルの「X900R」などと同じ。

 既存の独自技術「Clear Motion Drive」に加え、新開発の「Motion Enhance」機能を搭載したことで、残像感をさらに抑え、D-ILAデバイスの駆動を最適化。駆動処理の性能を改善したことで全体の解像感を向上し、4Kと3D信号の両方に適用し、スムーズな表現を可能としている。X9000とX7000の2機種は、THX 3D認証も申請中。

 ネイティブコントラストはX9000が15万:1、X7000が12万:1、X5000が4万:1。ネイティブコントラストが高い点を活かし、HDRにも対応。カメラで撮影した映像のダイナミックレンジを損なわずに表現可能としている。

4K/60pに対応
HDRもサポート
各モデルの仕様比較

 自然な4K映像を表現するという独自の映像処理技術「新Multiple Pixel Control」(MPC)も搭載。新設計のアルゴリズムにより、より様々なシーンに対して最適な画質に設定可能としたほか、オートモードも利用できる。

 HDMI入力は2系統で、いずれもHDMI 2.0aとHDCP 2.2に対応。4K/60p(4:4:4)や、4K/60p(4:2:2/36bit)、4K/24p(4:4:4/36bit)。パソコンとLANケーブルで接続して、設置環境に応じて画質を最適化するオートキャリブレーション機能も搭載。キャリブレーション時の光学センサーは、多くのサードパーティ製品に対応可能としている。

本体側面
HDMI 2.0aやHDCP 2.2をサポート

マクラーレン 650Sのデモカー登場。ヘッドフォンや業務用ビデオカメラも

 1月のInternational CES 2015に続き、英マクラーレン・オートモーティブのスポーツカー「McLaren 650S Spider」(650S)に、デジタルコックピットシステムのコンセプトモデルを搭載したデモカーを出展。IFAでは初登場となる。

ブース入口にあるマクラーレン 650Sのデモカー

 650Sに、運転手の視界確保支援に着目したi-ADAS(革新的先進運転支援システム)を搭載。ヘッドアップディスプレイ(HUD)や車載用フルHDカメラ、電子メーター、電子ミラーなどを組み合わせることで、サイドミラーなどを不要にしつつ、ドライバーが安全確認のために見たい映像や情報などを確認しやすくしたもの。カーナビなどのインフォテインメント(情報+エンタテインメント)システムとも融合している。

デモカーに座ることができる
コックピットから見た映像
ケンウッドブランドのカーナビなども展示

 ヘッドフォンでは、日本でも8月に発売されたケンウッドブランドの新シリーズから、日本とは型番の異なるオンイヤー型の「KH-KR900」として発売される。仕様も日本向けモデルとは一部異なるという。

 JVCブランドでは、カラフルなスポーツ向けBluetoothイヤフォン「HA-EBT5」や、六角形のハウジングが特徴的なヘッドフォン「HA-SBT5」などを欧州で展開している。

ケンウッドブランドのヘッドフォン「KH-KR900」
Bluetooth搭載のJVCヘッドフォンの「HA-EBT5」
JVCの「HA-SBT5」

 業務用ビデオカメラは、4Kカムの「GY-HM170」や、フルHDモデルの「GY-HM70」を展示していた。

4Kカムの「GY-HM170」
フルHDモデルの「GY-HM70」

(中林暁)