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電通、TVやCM情報を外部事業者に即時提供できるサービス

TVと同じCMをスマホでも。3つのモジュールを提供

 電通は、テレビ番組やCMの放送内容をリアルタイムで認識し、抽出したオンエアデータを即時に外部事業者に提供するソリューション「TV Live Meta Module(β版)」開発した。これにより、番組やCMとタイムリーに連動したコンテンツを、スマートフォンやタブレットなどの「セカンドスクリーン」にすばやく届けることが可能になるという。

 テレビ番組の内容を字幕情報から取得して特定キーワードを抽出したり、テレビで流れるCM画像から広告主や商材を特定する技術を高速化、かつ自動化し、外部のサービスとつなげる仕組み。このソリューションをポータル/SNSのプラットフォーム事業者や広告配信事業者など、テレビ番組やCMに連動、関連したサービスを提供している事業者に提供する。第1弾として、一般社団法人マルチスクリーン放送協議会のセカンドスクリーンアプリ「SyncCast」と連携したサービスの実証実験を行なう。

 TV Live Meta Module(β版)では、外部事業者提供のためのAPIを用意し、「シンクロCMモジュール」、「テレビライブワードモジュール」、「テレビライブワード連動広告モジュール」の3つを提供する。

TV Live Meta Module(β版)の概念図

 シンクロCMモジュールは、テレビと連動してCM放送と同時にセカンドスクリーンに同一広告主のバナー広告や動画、クーポン、サイトリンクなどを表示する。画像マッチング手法を採用するため、音声認識などより識別のスピードが速い点が特徴。

 テレビライブワードモジュールは、番組内で取り上げられた場所や、人物、モノなどのキーワードを自動認識して、リアルタイム表示する仕組み。あるタレントの名前がキーワードとしてリアルタイム表示されると、同時にそのタレント情報が自動生成され、利用者が情報に簡単にアクセスできる。

 テレビライブワード連動広告モジュールは、特定キーワードに反応する広告を予め制作しておき、番組内でキーワードが取り上げられると自動t系に広告が出稿される仕組み。例えば「花粉症」というキーワードが番組で取り上げられると、セカンドスクリーン上にマスクや花粉症薬の広告が流れる。

 これらにより、番組で取り上げられた情報の取得・運用が自動化されることから、外部事業者は既存のサービスに付加価値を加えるコンテンツを提供したり、新たなマネタイズにつながるサービスを開発したりすることが可能になるとしている。電通では、同ソリューションを活用した番組連動の広告ビジネスや各種リアルタイムサービスの開発、事業性の検証を推進していくとしている。

(臼田勤哉)