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TAGO STUDIO×MOONDROPのイヤフォン「Harmon-SP」 。ダイナミック型×3基

Harmon-SP

MOONDROPは、TAGO STUDIOとコラボしたイヤフォンとして「Harmon-SP」を発売した。価格はオープンで、市場想定価格は55,000円前後。

TAGO STUDIOを主宰する作曲家・音楽プロデューサーの多胡邦夫氏は、「音楽本来の姿を忠実に届ける」ことを信条としており、その思想が、MOONDROPが追求する音の美学と忠実性の共存という理念と響き合い、今回のコラボモデルは誕生したという。

Harmon-SP

ベースモデルは「Harmon 和鳴」。独自の音響構造を採用し、3基の10mmフルサイズ・ダイナミックドライバーと4つのチャンバーを、コンパクトな筐体に収めている。3基の異なる特性を持つ10mmフルサイズ・ダイナミックドライバーそれぞれに、最適な音響構造を割り当てることで、各ユニットが持つ性能を最大限に引き出す設計になっている。

これにより、「圧倒的な音響パフォーマンスと、濃密かつ豊かな音楽表現の両立を叶える」という。

10mmの中高音域ドライバーは、ハイエンドイヤフォンやスピーカーの高音ユニットにも広く採用されているAl-Mg合金製ドーム振動板を採用。伸びやかで透明感のある高域再生と、微細なディテール表現を両立するという。柔軟性に富んだコンポジット・サスペンションエッジにより、非線形歪みを効果的に抑え、豊かで厚みのある中域再現を可能にした。

内磁型磁気回路にはN52ネオジムマグネットを搭載し、軽量なCCAWボイスコイルとの組み合わせによって高効率な駆動系を構築。振動板のポテンシャルを最大限に引き出すという。

低域用には、デュアル10mm低音ドライバーを搭載。2基の10mm大口径ダイナミックドライバーを精密に水平対向配置しており、磁気回路の効率を高め、ダイナミックレンジを拡張しながら、非線形歪みを効果的に抑制する。

各ドライバーにはN52グレードの内磁型磁気回路とOFC(無酸素銅)ボイスコイルを採用し、さらに高柔軟コンポジット・サスペンションエッジを備えた振動板により、力強くも歪みの少ない豊かな低音再生を実現するという。

音響解析設備とFEA(有限要素解析)システムを完備し、熟練の音響エンジニアと豊富な実績を持つ設計チームが緊密に連携。「Harmon-SPにおいては、構造の複雑さを凌駕する精密な音響制御と、卓越した再現性能を両立。 フルサイズ3DDでも精確な周波数特性を実現」したとする。

複数の大口径ドライバーを用いながら、特にHRTF(頭部伝達関数)に基いたターゲット・レスポンスを精密に実現するのは、難度の高い挑戦だったという。

Harmon-SP は、B&K 5128測定器に基づいたVDSFターゲット・レスポンスに極めて高い精度で追従する周波数特性を実現。さらに、TAGO STUDIOとの共通理念をもとに、サウンドチューニングを細部まで調律。標準版とは異なり、より包容力に富んだ音色に仕上げた。

新たな特許技術に基づく複雑な音響構造の量産化も実現。業界トップクラスの3Dプリント供給業者ハイガーと長期的な戦略提携を締結。高精度DLP-3Dプリント技術の継続的な改良により、エンジニアの革新的な設計思想を、量産レベルで具現化する環境を確立したという。

再生周波数帯域は9Hz~60kHz、感度は119dB/Vrms(@1kHz)。インピーダンスは7.5Ω+15%(@1kHz)。ケーブルは0.78mm 2Pinコネクタで着脱でき、入力プラグは3.5mm/4.4mmで交換できる。