ニュース
Maestraudio、モニターサウンドをさらに進化させた小型軽量IEM「MAPro1000 II」
2025年10月23日 11:00
アユートは、Maestraudioの小型軽量IEM「MAPro1000」を、さらにモニターライクにブラッシュアップした「MAPro1000 II」を11月1日に発売する。価格は13,200円。カラーはFrost Mint、Shadow Crownの2色。
初代MAPro1000は、小型軽量で軽快な装着感を重視したリスニングモニターとして人気となったが、MAPro1000 IIでは、そこからよりモニターライクなフラットサウンドと広い再生帯域、そして軽快な装着感で本質的に「誇張しない忠実さ」を目標としてブラッシュアップ。
前モデルと比較し、「低域は量感を盛りすぎずに土台をしっかり支え、中域はボーカルや楽器の質感を素直に描写。高域は伸びやかさと耳当たりの良さを両立し、全帯域でのバランス感が際立つ」音になったという。
この結果、ジャンルを問わず、ソースの違いを見通せる「使える基準機」として、日々のリスニングから制作のモニター用途まで幅広く使えるモニターイヤフォンにアップデートしたとのこと。
ドライバーは、10mm径グラフェンコートダイナミックドライバーと、独自の圧電セラミックス技術を応用したパッシブ型セラミックコートツイーターで、このシリーズ用に開発された5.8mm径RST(Reactive Sympathetic Tweeter)を搭載。ハイブリッド構成になっている。
ハイブリッド構成にする事で、低域の厚みと高域の繊細さを両立。レンジの広さに加え、帯域間の自然なつながりが音像をにじませず、定位を明瞭に保つという。
MAPro1000 IIでは、内部配線を銀入り半田に刷新。微小信号の伝送がよりスムーズになり、音の立ち上がりの俊敏さや高域の伸び、細部のニュアンス再現性を向上させた。空間の奥行きや残響の余韻まで気持ちよく追える、よりモニターライクでフラットなサウンド特性になったという。
小型軽量ハウジングで、耳道に沿うノズル角度、重心バランスを意識した形状を採用。長時間の使用でも快適という。イヤーピースだけで支えず筐体形状で耳に対し固定することで、耳道の負担を軽減。快適なフィッティングを同時に実現した。
ケーブルは、取り回しのしやすさやタッチノイズ対策も含めて、毎日ストレスなく使えるベースを築くことを意識して開発している。
ケーブルは着脱可能で、MAPro1000 IIでは従来のMMCXコネクターから、特殊形状の接点補正ワッシャーを新採用。信頼性を向上させた。コネクターカバーも左右判別がしやすい新タイプ(右=赤、左=青)を採用した。
ケーブルには、高伝導な4芯OFCリッツケーブルを採用。被膜は取り回しやすい柔らかさを備えている。
付属品はキャリングポーチのほか、MAPro1000 IIでは硬度を再調整したスタンダードのシリコンイヤーピース「iSep02」と、音の変化を楽しめるサラウンドイヤーピース「iReep01」が付属。
iReep01は、従来のホームオーディオにおけるサラウンド技術やライブハウスの臨場感に注目して開発したシリコンイヤーピース。人間は左右の耳に届く音のズレ(距離や音量、位相のズレなど)を認識して音の方向を把握するため、擬似的サラウンドを得るためには、イヤフォンから出る直接音と、僅かに遅延時間を持たせた反射音を重畳して放出し、人の耳に空間を感じさせることが必要となる。
iReep01ではイヤーピース内部で効果的な反射音を作り、ドライバーから放出されて直接耳に入る音と、反射して耳に到達する音が重畳。聴感上の遅延を感じて広いサウンドステージと臨場感を感じられるという。
これにより、ステレオモニター用のiSep02、ゲームなどでサラウンド感の味付けが欲しい人向けのiReep01と、2種類のイヤーピースをシーンに併せて使い分けられる。
Maestraudioの全製品は日本製にこだわり、群馬の名工による成形技術など、日本の匠を高い品質レベルで取り込んでいる。施工難度の高い銀入りハンダを熟練職人が一点ずつ丁寧に実装。全て日本国内にて組み上げている。
周波数応答範囲は20Hz~40kHz。入力感度は111dB SPL/mW。インピーダンスは22Ω。
なお、MaestraudioはMAPro1000のドライバーを刷新しEDMに特化させたというイヤフォン「MAPro1000 Drop」も同時に発表した。こちらは別記事で紹介している。