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MADOO、12mm径マイクロプラナー+BAのハイブリッドイヤフォン「Typ930」
2025年10月31日 11:00
ピクセルは、MADOOブランドより、イヤフォンの新製品「Typ930」を11月7日より発売する。価格はオープンで、市場想定価格は388,000円前後。発売に先駆けて11月1日11時より予約受付を開始する。
イヤフォン「Typ821」に採用した、プッシュプル型マイクロプラナードライバー”Ortho”を12mm径に大口径化し、バランスドアーマチュア(BA)ドライバーとのハイブリッド構成とした。音質傾向としてはTyp821を踏襲しながら、空間の広がりや音との距離感にフォーカスしてチューニングを行なったという。
Typ930に搭載するドライバー「Ortho Dual Motion」は、大口径化に加え、より強力なマグネットを採用し、磁気回路の改善を実施。加えて、初の技術であるパッシブラジエーター”Dual Motion”を搭載。薄膜のエンジニアプラスチックで成型されたドームと真鍮製のマスダンパーから構成されており、パッシブラジエーターが圧力を調整することで、耳道内の圧力をうまくいなし、閉塞感や嫌な共振が軽減されて音場が広く聴こえるように作用するという。
スピーカーハウジングの材質には真鍮とステンレスを併用。サファイアクリスタルのフェイスプレートからパッシブラジエーターが見える。
Knowles製のスパウトレスBAドライバーを採用。このドライバーはスーパーツイーターとして使用しており、抜け感を与える音域を担当している。Ortho Dual Motion ドライバーとBAドライバーはそれぞれがインピーダンスを近しいものにしつつ、ネットワーク回路を最適化した。
内部配線にはシールドに銀メッキ高純度銅線、信号線に高純度銅線を使用することで音色を調整。これらの組み合わせにより空間の広がり、音との距離感にフォーカスしたチューニングを実現したとする。
ハウジング素材は、Typ821に引き続き、切削加工が困難とされるチタンを採用。チタンは非常に高い剛性を持ちながら比較的軽量で、生体適合性が高い金属で、イヤフォンには適した素材だという。
スイス製や日本製の高級時計、ドイツ製自動車などの切削工具を手掛けた金属加工を熟知したエンジニアがハウジングの設計を担当。強力かつ高精度な加工の出来る多軸 CNC 加工機によりチタンブロックから削り出してハウジングの製造を行なっている。
ハウジング表面に硬さを持たせるためのサンドブラスト処理や、シェル厚を一般的なイヤフォンと比較して十分に厚みを持たせた設計にするなど、音質のための妥協をしない仕上げを行なったとのこと。独自のハウジングアーキテクチャ“MIAA:MADOO In-ear Acoustic Architecture”も引き続き踏襲。CNC の精緻な加工により、ドライバーを格納するアコースティックボックスをハウジングと一体化した。
古河電工社製の「PCUHD(Pure Copper Ultra High Drawability)」を芯線に使用したケーブルを新規に開発。含有する酸素量を抑えることにより、「電気信号伝達を阻害する素材内のボイド(気泡)/酸化物」の生成が少なくなることが特徴の芯材で、このケーブルは、中低音の安定感、接地感、質感に特徴を持った音質傾向にあり、片側7芯からなるケーブルを2本撚ることで1本のケーブルとしている。4.4mm5極プラグの「MRC93」と3.5mmステレオミニの「MRC91」を用意する。
イヤーピースは、MADOO製品に共通の特徴である楕円ノズルに最適化された「MDX30」(S/M/L)を、本体パッケージに初めて同梱。従来の従来型の丸型形状シリコンイヤーピースも付属する。
イヤフォン側端子はPentaconn Ear。再生周波数特性は20Hz〜40kHz。入力感度は99dB/mW@1kHz。重量は約64g(4.4mm5極ケーブル)/約62g(3.5mm3極ケーブル)。フォームイヤーピース、イヤーピースケース、キャリングケースなどが付属する。






