コーレル、BD/DVDオーサリングソフト「MovieWriter 2010」
-CUDA対応。BD-Liveに対応した新「WinDVD」も
コーレル株式会社は、BD/DVDオーサリングソフト「MovieWriter 2010」と、写真/ビデオの整理や簡易編集・再生などが行なえるソフト「Digital Studio 2010」、BD/DVDプレーヤーソフト「WinDVD 2010」を10月9日より順次発売する。価格と種類は下表の通り。
種類 | 型名 | 販売方式 | 主な特徴 | 価格 | 発売日 |
BD/DVDオーサリングソフト | MovieWriter Ultimate 2010 | 通常版 | BD-Jディスク作成 NVIDIA CUDA対応 PureHD アップスケーリング | 15,540円 | 11月13日 |
特別優待版 | 10,290円 | ||||
アップグレード版 | 8,379円 | ||||
アカデミック版 | 8,190円 | ||||
ダウンロード通常版 | 11,340円 | ||||
ダウンロードアップグレード版 | 7,329円 | ||||
MovieWriter Pro 2010 | 通常版 | Intel Core i7対応 | 10,290円 | ||
特別優待/アップグレード版 | 6,279円 | ||||
アカデミック版 | 5,229円 | ||||
ダウンロード通常版 | 7,500円 | ||||
ダウンロードアップグレード版 | 4,900円 | ||||
写真/ビデオ編集/整理ソフト | Digital Studio 2010 | 通常版 | オリジナルムービー作成 DVDオーサリング | 13,440円 | 10月9日 |
特別優待版 | 9,240円 | ||||
アカデミック版 | 6,720円 | ||||
ダウンロード通常版 | 9,660円 | ||||
プレーヤーソフト | WinDVD Pro 2010 | 通常版 | BD再生 BD-Live対応 PureHD アップスケーリング | 13,440円 | 10月16日 |
特別優待/アップグレード版 | 10,290円 | ||||
ダウンロード通常版 | 9,870円 | ||||
ダウンロードアップグレード版 | 7,700円 | ||||
WinDVD 2010 | 通常版 | - | 6,825円 | ||
ダウンロード通常版 | 5,040円 |
■ MovieWriter 2010
MovieWriter Pro 2010 |
BD/DVDオーサリングが可能なPCソフト「MovieWriter」の新製品。ポップアップメニュー付きのBlu-ray Disc(BD-Jディスク)作成が可能な「Ultimate」と、非対応の「Pro」の2製品を用意する。対応OSはWindows XP/Vista/7。
今回から、上位/下位製品ともにBDオーサリングに対応。製品名から“DVD”という名称を外した(従来製品「DVD MovieWriter」)。そのほかの違いとして、「Ultimate」には、後述するHD画質へのアップスケーリング機能を搭載、またNVIDIAのGPU「CUDA」に対応した。
オーサリング機能は、従来製品(DVD MovieWriter 7)とほぼ同等で、BD(BDMV/BDAV)、DVD(DVD-Video/DVD-VRのみ)オーサリングに加え、AVCHDやAVCREC形式でのディスク作成も可能。メニュー作成機能は、新たに3Dアニメーションに対応した。なお、DVD MovieWriter 7で搭載したダイレクトメニュー機能は、この新製品では省いている。
ライブラリ | サムネイル上で再生して、ビデオの中身を確認できる |
BDオーサリングが可能。BD-Jにも対応した | 様々なデバイスから取り込みできる |
上位製品の「Ultimate」は、BD-Jディスクの作成に対応し、ポップアップメニュー付きのBDディスクのオーサリングが行なえる。ポップアップメニューは、新たにカレンダータイプのメニュー表示も行なえる。
また「Ultimate」のみの機能として、独自のアップスケーリング技術「Corel PureHD」を搭載。SD画質の動画を高精細に表示/オーサリングが可能になる。UltimateはNVIDIAの「CUDA」に対応しており、PureHDでGPUを利用することで、CPUに負荷をかけずにアップスケーリングができるとしている。なお、従来のアップスケーリング技術「ALL2HD」はCPUを利用する。
CUDAのほか、Intelの「Core i7」にも対応。Core i7は「Pro」でも対応しており、エンコーディングなどの処理速度を高速化ができる。
BD/DVDオーサリングのほか、作成したファイルをiPodやPSP、携帯電話などのデバイスにコピーすることや、YouTube、Flickrなどの動画共有サイトなどにアップロードする機能も新たに搭載した。出力時、ビデオのビットレートやフレームサイズの変更も行なえる。
iPodなどへのコピーも可能 | YouTubeへのアップロードも |
そのほかの新機能として、HDV/AVCHDカメラのタイムコード表示が可能。またWindows Touchに対応し、対象製品のディスプレイの画面上で任意の指動作をするだけで、操作することができる。
主な映像入力形式は、MPEG-1/2/4、MPEG-4 AVC/H.264、AVI、M2TS、M2T、MOD、TOD、Windows Media Format、QuickTime、3GPP2、HDV、AVCHD、AVCHDLite、BDMV、BDAV、DVD-Video、DVD-VRなどをサポート。ドルビーデジタル2ch、MP3、WMAなどのオーディオファイルや、JPEG、BMP、GIF、RAWなどの静止画ファイルも対応する。
主な映像出力はMPEG-2/4、AVC、AVI、Windows Media Format、QuickTime、3GPP2、AVCHD、AVCREC、BDMV、BDAV、BD-J(Ultimateのみ)、DVD-Video、DVD-VRなど。
■ Digital Studio
Digital Studio 2010 |
写真/ビデオの整理や簡易編集・再生などが行なえるソフト。対応OSはWindows XP/Vista/7。DVDオーサリング/ライティング機能も備える。なお、BDには対応しない。
パソコン初心者でも扱えるようなわかりやすいユーザーインターフェイスが特徴。同社の製品担当暫定上級副社長ジョー・ロバーツ氏は、「コンパクトデジタルカメラを使用する層をターゲットにした製品」と同製品を位置付け、「初心者などを含む、一般ユーザーを取り込むために開発した。全ての人に簡単な操作でデジタルメディアを楽しめるようにしていきたい」と述べた。
製品担当暫定上級副社長のジョー・ロバーツ氏 | 「一般ユーザー向けに開発した製品」 |
ユーザーが必要とする機能を特化し、写真編集/ビデオ編集/整理/再生の4つの機能で構成されている。なおインターフェイスはMovieWriter 2010と共通。Windows Touchにも対応する。
お気に入りの静止画を並べたフォトムービーやフォトブック、カレンダーなどが作成可能。また、動画を並べてオリジナルムービーを作成することもできる。静止画と動画を一緒に並べたムービーにも対応する。トランジションなどの効果も備えており、簡易編集も可能。
操作画面 | タッチパネル液晶を用いて、フォトブックのページをめくる |
DVDオーサリング/ライティング機能を搭載。オリジナルムービーをメニュー画面付きのDVDに作成できる。AVCHD形式でのDVDオーサリングも可能。そのほかの出力形態として、iPodやPSP、携帯電話などのデバイスにコピーすることや、YouTube、Flickrなどの動画共有サイトなどにアップロードすることもできる。
また後述するプレーヤーソフト「WinDVD」も搭載し、作成したビデオやDVD視聴ができる。VRモードやデジタル放送を記録したディスク(CPRM)の再生も可能。
主な映像入力形式は、MPEG-1/2/4、MPEG-4 AVC/H.264、AVI、M2TS、MOD、TOD、Windows Media Format、QuickTime、3GPP2、AVCHD、BDMV、DVD-Video、DVD-VRなどをサポート。ドルビーデジタル2ch、MP3、WMAなどのオーディオファイルや、JPEG、BMP、GIF、RAWなどの静止画ファイルも対応する。
主な映像出力はMPEG-2/4、AVC、DV-AVI、Windows Media Format、QuickTime、3GPP2、AVCHD、DVD-Video、DVD-VRなど。
■ WinDVD 2010
WinDVD Pro 2010 |
プレーヤーソフト「WinDVD」の新製品で、BD再生に対応した「WinDVD Pro 2010」と、非対応の「WinDVD 2010」の2製品を用意する。「Pro」は新たにBD-Liveに対応。またBD-Jタイトルのメニューを擬似的にマウスで操作することもできる。OSはWindows XP/Vista/7。
さらにProは、GPUを利用した「Corel PureHD」を搭載し、より高画質なアップスケーリング再生が可能という。CPUを使った「ALL2HD」アップスケーリング機能も備えるが、PureHDとの併用はできない。そのほか、新たにAVCRECディスクの再生にも対応する。
従来製品(WinDVD 9)では対応していたHD DVDビデオの再生機能や、UPnPクライアント機能は今回の新製品では省いている。
共通の新機能として、AVCHDカメラからの直接再生が可能になったことや、再生ファイルのサムネイル表示が可能になった。Windows Touchにも対応する。VRモードやデジタル放送を記録したディスク(CPRM)の再生も可能。
WinDVD Pro 2010はBD/DVDのほか、音楽CDやビデオCDなども再生可能。映像再生形式は、MPEG-1/2、MPEG-2 HD、MPEG-4 AVC/H.264、AVI、WMV、WMV HD、QuickTime、3GPP、3GPP2、AVCHD、AVCHD Liteをサポートする。オーディオはMP3、AAC、WMA、WAV、ドルビーデジタル、DTSなど。
WinDVD 2010 | 操作画面 |
■ 「コーレルはソフト市場のリーダー」
代表取締役社長の堺和夫氏 |
製品発表会に登壇したコーレル株式会社 代表取締役社長の堺和夫氏は、「コーレルは日本のソフトウェア市場のマーケットリーダーだと自負している。現在この業界は厳しいが、その中でコーレルがソフトウェア市場を拡大し、牽引していくことが責務だと考えている」と述べた。
(2009年 9月 30日)
[AV Watch編集部 大類洋輔]