リン、アンプ内蔵ネットワークプレーヤーDS-I 2機種

-26万円のSEKRITと上位MAJIK DS-I


2009東京インターナショナルオーディオショウで展示されたSEKRIT DS-I

発売中

標準価格:
 「SEKRIT DS-I」262,500円
 「MAJIK DS-I」472,500円

 株式会社リンジャパンは、ネットワーク経由で音楽ファイルを高音質で再生するDS(デジタルストリーム)シリーズの新製品として、プレーヤー機能とステレオのプリメインアンプを合体させた一体型システム「SEKRIT DS-I」と、「MAJIK DS-I」の2モデルを発売した。価格は「SEKRIT DS-I」が262,500円、「MAJIK DS-I」が472,500円。

 同社はNASなどに保存したWAV、FLAC、Apple Lossless、MP3などのファイルをネットワーク経由で再生するDSシリーズを積極的に展開。光学ドライブを持たないことなどから、より高音質な再生ができる製品群として訴求。11月にはCDプレーヤーの生産を年内で完了する事も発表している。

 今回の「DS-I」シリーズは「出来る限りコンパクトであることを目指したシリーズ」としており、生活に溶け込みやすい事がポイント。「“超高音質”デジタルファイル再生と、iPod などの存在により多くの人が気付かされた曲検索能力、ネットワークが可能にするリスニングゾーン、操作方法、音源管理の今までとは次元の違う柔軟性を主軸とし、オーディオを次世代に導く大きな一撃となる」(リン)という。


■ SEKRIT DS-I

SEKRIT DS-Iの使用イメージ。スピーカーを接続するだけでシステムが完成する
 Ethernet端子を備え、LAN経由でWAV、FLAC、AIFF、Apple Lossless、AAC、MP3の再生に対応。24bit/192kHzまでのファイルが再生できる。UPnPメディアサーバーとの接続に対応し、コントロールプロトコルはUPnP AV1.0に対応。従来のDSシリーズで実現されている、ソフトウェアアップデート機能も備えている。

 プレーヤー機能に加え、出力70W×2ch(4Ω)のデジタルアンプを内蔵。本体から直接スピーカーをドライブできる。また、光デジタルと同軸デジタルの音声入力、RCAのアナログ音声入力を各1系統装備。内蔵プレーヤー以外の機器とも接続し、デジタルプリメインアンプとしても使用できる。


シンプルなデザインも特徴の1つ背面。光デジタル、同軸デジタル入力などを備えている

 従来と比べ、ドライブパワーや給電能力をさらに向上させたという、オリジナルスイッチング電源「DYNAMIK Power Supply」を採用。スピーカーターミナルはバナナプラグやYラグにも対応。RCAのアナログ音声出力も1系統備えている。

 パワーアンプ部の全高調波歪率は0.01%未満(1kHz/10W RMS 4Ω)、ダイナミックレンジは95dB、SN比は95dB。周波数特性は6Hz~25kHz(-3dB/4Ω)、ゲインは23.6dB。外形寸法は191×274×80㎜(幅×奥行×高さ)。重量は2.65kg。消費電力は20W未満(スタンバイ時)、400W(最大)。


■ MAJIK DS-I

 「KLIMAX CHAKRA TWIN」や「AKURATE 2200/3200/4200」、「MAJIK 2100/3100/4100/5100/6100」などで採用されている、モノリシックICとバイポーラトランジスターの利点を取り入れた回路設計技術「CHAKRA」(チャクラ)を使った、MAJIKシリーズのDS-I。

 構成的には前述の「SEKRIT DS-I」と同様、DSネットワークプレーヤー機能と、プリメインアンプを組み合わせた製品となっている。プレーヤー部のサポートフォーマットなどは共通。LINN DYNAMIK Power Supplyも搭載している。

MAJIK DS-I背面

 入力端子は同軸デジタル×3、光デジタル×3、アナログ音声(RCA)×3、Phono(MM)×1、前面にAUX×1。出力はアナログ音声(RCA/固定出力)×1、アナログ音声(RCA/プリ出力)×1、同軸デジタル×1、光デジタル×1。ヘッドフォン端子も備えており、ヘッドフォンアンプも内蔵している。スピーカーターミナルはバナナプラグやYラグにも対応する。

 パワーアンプ部の出力は100W×2ch(4Ω)。全高調波歪率は0.015%未満(1kHz/1W RMS 4Ω)、ダイナミックレンジは120dB、SN比は115dB。周波数特性は6Hz~25kHz(-3dB/4Ω)。ゲインは28.6dB。

 外形寸法は381×355×80mm(幅×奥行×高さ)、重量は4.9kg。消費電力は20W未満(スタンバイ時)、400W(最大)。


(2009年 12月 10日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]