ピクセラ、26型で約4万円、22型約3万円の地デジ液晶TV

-エコポイント対象。HDMI装備。ミニレビュー付


22型「PRD-LA103-22B」

1月末より順次発売

標準価格:オープンプライス

 株式会社ピクセラは、同社AV家電ブランド「PRODIA」シリーズの地上デジタルテレビ新モデルとして、22型と26型を追加する。価格はどちらもオープンプライス。店頭予想価格は22型の「PRD-LA103-22B/W」が3万円前後、26型の「PRD-LA103-26B」が4万円前後の見込み。メーカー出荷は22型が1月末、26型が2月下旬。大手小売業にて順次発売する。

 なお、先行予約を受け付けているビックカメラの通販サイトでは、1月22日現在、22型を29,800円(2月上旬発売)、26型を39,800円(2月中旬発売)で予約を受け付けている。両モデルともエコポイント対象(26型12,000ポイント/22型7,000ポイント)となる。カラーは22型がブラック(B)とホワイト(W)を用意。26型はブラックのみ。

左から22型のブラック、ホワイト。右は26型

付属のリモコン
 同社は2009年12月に、16型の「PRD-LA103-16」を投入。2万円を切る実売で、エコポイント対象(7,000ポイント)であり、リサイクルポイント(3,000ポイント)も利用することで、「実質1万円前後の価格」としてアピールしている。今回の22型、26型も価格を抑えており、26型では15,000ポイント(エコ12,000+リサイクル3,000)、22型では10,000ポイント(エコ7,000+リサイクル3,000)を活用すると、「実質、26型を2万円半ば、22型を2万円以下で購入できる」(ピクセラ)と訴求している。

 地上デジタル/アナログチューナを各1基搭載した液晶テレビ。両機種とも、パネル解像度は16型と同じ1,366×768ドットだが、より高輝度、高視野角のパネルを採用。輝度は22型が400cd/m2、26型が450cd/m2。コントラスト比は800:1で共通。応答速度は5ms。また、両モデルとも、新たにHDMI入力を追加している。


新たにHDMI端子も装備右脇にも入力端子を備装備入力切替画面

 EPGと字幕放送に対応。データ放送には対応しない。現在放送中の番組情報を一覧表示する裏番組表も備えている。スピーカーはアンダースピーカータイプで、最大出力は22型が3W×2ch、26型が5W×2ch。HDMI入力に加え、PC用のD-Sub 15ピン入力も備えている。詳細は下表の通り。リモコンも付属する。

サイズ22型26型
モデル名PRD-LA103-22B/WPRD-LA103-26B
チューナ地上デジタル×1、地上アナログ×1
パネル解像度1,366×768ドット
輝度400cd/m2450cd/m2
コントラスト比800:1
応答速度5ms
視野角上下160度、左右170度上80度、下70度、左右160度
スピーカー3W×2ch5W×2ch
入力端子HDMI×1
コンポジット×1
アナログ音声(RCA)×1
PC入力(D-Sub 15ピン)×1
PC用アナログ音声(ステレオミニ)×1
出力端子ヘッドフォン×1
消費電力47W57W
年間消費電力約75kWh/年約90kWh/年
待機電力0.5W以下
外形寸法
(スタンド含まず)
(幅×奥行×高さ)
531×71×362mm658×103×458mm
重量約5kg約7.5kg


■ ミニレビュー

 以前、16型をレビューしたが、今回は22型を試用した。

 搭載チューナやEPGへの対応など、テレビとしての基本機能は16型とほぼ同じ。仕様的には新たにHDMI入力を備えたのが大きな強化ポイントと言える。これによりBDレコーダやPlayStation 3などとの接続性が高まり、表示の高精細化も期待できる。サブテレビとしての能力が高まったと同時に、26型などはメインテレビとしても活用できるパネルサイズ/スペックになったと言えるだろう。

光沢感のある筐体を採用22型「PRD-LA103-22B」スタンドにも光沢がある

 筐体はプラスチック製だが、光沢があり、価格以上の質感があるのは16型と同じ。右側面と背面に入力端子、左側面にボリュームやチャンネルなどの操作ボタンを備えている。操作は付属のリモコンからも行なえる。

ベゼル部分のアップ22型の奥行は71mm右側面に操作ボタン

 EPGの表示機能や、裏番組表示、チューナの放送局切り替え速度など、テレビとしての仕様は16型とほぼ同じであるため、以前の記事を参照していただきたい。

スタンドは後ろ10度にチルトする。前には倒れない

 テレビ番組を表示してみると、16型と比べて表示品質が大きく向上している事がわかる。特に視野角の拡大が大きく、16型は斜め上から見下ろしたり、下から見上げると、画面の輝度が低下。色の反転が起きやすく、画面がみづらくなりがちだった。しかし、22型ではそのような問題が改善されている。

下から見上げたところ。空の部分が若干濃くなるが、16型ほど不自然な色にはならない斜め上から正面から観たところ

 各サイズでのパネルスペック比較は下表の通り。数値からも視野角が拡大し、輝度が向上していることがわかる。なお、パネルの種類は16型がTNで、22型と26型もTNだというが「よりグレードの高いパネルを採用している」(ピクセラ)とのこと。

サイズ16型22型26型
パネル解像度1,366×768ドット
輝度250cd/m2400cd/m2450cd/m2
コントラスト比500:1800:1
応答速度8ms5ms
視野角上20度/下45度、左右90度上下160度、左右170度上80度/下70度、左右160度

 輝度が向上したことで、映像によりメリハリが出て、番組が見やすくなったと感じる。同時に、視野角が拡大したことで、例えば寝転がりながらテレビを見上げるような視聴も問題が無くなった。テレビとしての使い勝手が大きく向上したと言えるだろう。

 画質モードも16型と同じ、「ダイナミック」、「スタンダード」、「映画」、「ユーザー」の4種類を装備。標準の「ダイナミック」では輝度が高めで白トビが気になるが、「ユーザー」設定で輝度やコントラスト、黒レベル、NRなどの細かい設定が可能。項目の調整幅は0~50で、標準値は25になっている。

 輝度を10~12程度に落とすと階調が戻り、落ち着いた映像になる。ただ、暗部がツブレぎみになるので、黒レベルを若干上げると、バランスの良い映像が得られる。こうした傾向も16型と同じだ。色味はダイナミックとスタンダードが若干、白が青っぽく表示される。「映画」では赤みが入り、人肌の血色が良くなる。最もニュートラルだと感じたのは「ユーザー」(標準設定)だった。

 テレビとしての基本性能は十分だった16型を引き継いでいるため、22型でも普通に番組を楽しむのに不満は感じない。拡大/縮小表示が行なえるEPGや、裏番組表示など、細かい使い勝手の良さも好印象だ。

 細かい点に注目すると、輝度を上げた時のギラつきや、暗部の階調の不足、残像感などに不満は出るが、価格を考えると妥協できる範囲内だ。HDMIも備えており、家庭内でまだ地デジに対応していない部屋に気軽に導入できるテレビと言えるだろう。

スタンダードダイナミック
映画ユーザー



(2010年 1月 22日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]