パナソニック、実売30万円の42型プラズマ「3D VIERA」
-2D-3D変換に対応。メガネも付属し、46型は35万円
パナソニックは、フルハイビジョン3D映像に対応したプラズマテレビ「VIERA VT2シリーズ」に46型と42型を追加、7月30日より発売する。46型の「TH-P46VT2」と42型の「TH-P42VT2」を用意し、価格はともにオープンプライス。店頭予想価格は46型が35万円前後、42型が30万円前後の見込み。
3D対応のVIERA VT2シリーズは、4月23日発売の54型「TH-P54VT2」と50型「TH-P50VT2」を第1弾として発売。その後、5月に大画面モデルとして、65型の「TH-P65VT2」と58型の「TH-P58VT2」を追加で発売していた。今回の2モデル追加により、42型から65型までの6モデルで「3D VIERA」を展開する。
TH-P46VT2 | TH-P42VT2 |
■ 3D対応とともに2Dも高画質化。2D-3D変換をVT2シリーズで初搭載
ダークブラウンのメタリックキャビネットを採用 |
ボディには、ダークブラウンのメタリックキャビネットを採用し、プレミアム感を演出。据え置きスタンドも光沢仕上げとし、高級感を演出している。
パネル解像度は46/42型ともに1,920×1,080ドットのフルHDで、フレームシーケンシャル方式によるフルHD 3D表示に対応する。3D映像の表示には、左眼、右眼用の映像を、1/120秒で交互に表示。その映像を3Dで見るために、左/右の各映像表示に同期して、メガネの左右の目のシャッターを同期して開閉するアクティブシャッターグラスを利用する。
ブルーレイDIGA「DMR-BWT3000/2000/1000」などのBlu-ray 3D対応レコーダ/プレーヤーや、Blu-ray 3Dソフト、同梱の3Dメガネを組み合わせて、家庭内でのフルHD 3D再生が可能となる。
フレームシーケンシャル方式の3D表示に対応する |
主な仕様は、50~65型までのVIERA VTシリーズとほぼ共通だが、42/46型のみの大きな機能強化点として、テレビ放送などの2Dの入力映像を3D映像に自動変換する「3D変換」機能を搭載している。
3D変換では、画面全体の情報を一画素単位でピックアップし、映像シーンに適した奥行き感を設定した後、明るさや色などの映像情報をもとに、奥行きを生成。これにより、通常の2D映像を擬似的に3Dとして表示する。
VIERAに用意したGUIの「らくらくアイコン」から「3D変換」を選択するだけで、適用可能となり、2Dのテレビ放送や録画番組、BD/DVDソフトなどを3Dで楽しめる。さらに、SDカードに記録したAVCHD/AVCHD Lite動画や、JPEG写真なども3Dで楽しめる。立体感の強さは3段階から選択できる。なお、50型以上のVT2シリーズにおける3D変換対応の予定はないという。
「らくらくアイコン」から「3D変換」を選択し、2D-3D変換が可能に | TY-EW3D10W |
その他の主な仕様は、既発売のVT2シリーズと共通で、インパルス発光方式のプラズマの特性を生かし、高画質の3D表示を実現するために3D対応「フル・ブラックパネル」を搭載。動画解像度1,080本という応答性能に加え、新パネルに導入した新しい蛍光体などにより、高画質化を図り、3D画質において問題になる2重像(クロストーク)も抑制している。
アクティブシャッターメガネは「TY-EW3D10W」を1つ同梱。ディスプレイの発光に合わせて3Dグラスのシャッターを開閉し、不要光をカット。クロストークを抑制する。ディスプレイとメガネの間の間の信号伝送は赤外線を利用し、バッテリはコイン型のリチウム電池「CR2032」。TY-EW3D10Wは単品でも販売し、実売価格は1万円前後。
「フル・ブラックパネル」では2D表示の高画質化も図っており、短残光の「高密度蛍光体」の採用と、新発光制御の導入による予備放電の排除などにより、プラズマ発光のステップの全てで効率を改善。ネイティブコントラスト500万:1を実現している。
また、プラズマパネル前面板と一体となった「低反射ディープブラックフィルター」を採用。外光の映り込みを抑えるとともに、前面ガラスでの内部反射を抑えることで、明所コントラストも向上。明るい空間でも黒の質感表現を高めている。
フル・ブラックパネルを採用 | 低反射ブラックフィルターで外光や内部反射光などをカット | 2D品質も向上している |
3DはBlu-ray 3Dだけでなく、放送で利用されているサイドバイサイド方式やトップアンドボトム方式などにも対応。サイドバイサイドで入力した映像もフレームシーケンシャル用の3Dメガネで視聴できるようVIERAで変換し、再生/表示する。VIERAのらくらくアイコンの「3D方式切替」の項目から、3D方式を選択可能となっている。
3D方式切替 | 3D映像 |
ハリウッドカラーリマスターも搭載 |
映画オリジナルの豊かな色をリマスターする「ハリウッドカラーリマスター」も搭載。DIGAの「ハリウッドクリアカラー」と組み合わせて利用することで、一層色の豊かな映像を楽しめるとする。インテリジェントエンハンサーやHDオプティマイザーなどの高画質化機能も備えている。
自動画質調整機能も備えており、明るさに応じて変化する人間の色温度特性に加え、コントラスト間も加味した映像補正を自動で行なう。また、暗部補正システムにより、明るい環境でも暗い環境でも同じ見た目になるような映像処理を取り入れている。SDコンテンツやゲームなど低解像度コンテンツの高解像処理を独自のアルゴリズムで高画質化する機能も搭載している。
■ 「お部屋ジャンプリンク」、「Skype対応」など機能拡充
インテリジェントテレビ番組ガイド |
チューナは地上/BS/110度CSデジタルを各2系統、地上アナログチューナを1基搭載。番組表はG-GUIDEで、3/5/7/9/11/15/19チャンネルの表示が選択可能な「インテリジェントテレビ番組ガイド」に対応。1カ月先までの注目番組を写真付きでチェックできる「注目番組」機能や、1チャンネル8日分のEPGを表示する「チャンネル別番組表示」、ジャンル検索機能などを装備している。
HDMI入力は4系統装備。HDMI連携機能のVIERA Linkにも対応し、VIERA Link対応のDIGAやラックシアターをVIERAのリモコンで簡単に操作できるほか、画面に表示されるパネルで、SDムービーカメラなどをコントロールする「画面deリモコン」も搭載している。
また、「らくらくアイコン」ボタンを押すと、テレビでネット、ディーガ録画一覧、注目番組、3D方式切替、3D変換、3D映像などのアイコンが現れ、各機能をすぐに呼び出し可能となっている。
HDMIのオーディオリターンチャンネル(ARC)に対応。テレビなどのHDMI入力側から、シアターなどのHDMI出力機器にHDMI経由でデジタル音声信号を送ることができる。VIERA Linkによるドアホンやセンサーカメラとの連携機能も備えている。
DLNAベースのAVリンク機能「お部屋ジャンプリンク」も搭載し、DLNA/DTCP-IPクライアントとしてVIERA VT2を利用可能。DIGAでハイビジョン録画した番組を、別室などに設置したVIERAからストリーミング再生できる。
YouTubeにも対応する |
また、「アクトビラ ビデオ・フル」やYouTubeにも対応。さらに、別売のコミュニケーションカメラ「TY-CC10W」を繋ぐことで、Skypeを使ったビデオ通話も行なえる。
SDXC対応のSDメモリーカードスロットも装備し、AVCHD動画やJPEG画像の表示も可能。16:9の写真をテレビ画面にっぱいに表示する「フルハイビジョンテレ写」も搭載するほか、BGM(3曲)にあわせたスライドショー表示も行なえる。フィルム画質の研究ノウハウや3次元カラーマネジメントなどを取り入れ、写真をいっそうキレイに表示するという「プロ写真」モードも搭載している
リモコン |
省エネ機能の「エコナビ」も搭載。部屋の明るさに応じて、明るさや画質を調整することで消費電力削減を実現。また、10分以上映像や音声の信号が無い場合は自動で電源オフして節電するほか、対応VIERAとDIGA、ラックシアターと連動して消費電力を削減する「こまめにオフ」や、VIERAを使っていない場合にDIGAの待機電力モードを最小にする「ECOスタンバイ」などを搭載している。
スピーカーは、16cn×4cmのフルレンジ×2と10cm径ウーファ×1の2.1ch構成で、総合出力は30W。バーチャル3Dサラウンドシステムも内蔵しており、左右のスピーカーだけで立体的な音響再生が可能という。
壁寄せスタンドは既発売の「TY-WS4P3T(49,900円)」、壁掛け金具も発売済みの「TY-WK4P1R(26,250円)」が利用できる。
品番 | TH-P46VT2 | TH-P42VT2 |
サイズ | 46V型 | 42V型 |
解像度 | 1,920×1,080ドット | |
消費電力 | 未定 | 未定 |
年間消費電力量 | 未定 | 未定 |
スピーカー | 16×4cm×2(フルレンジ) 10cm径ウーファ×1 | |
音声最大出力 | 総合30W | |
入力端子 | HDMI×4 D4×1 コンポジット×3 S映像×1 アナログRGB(D-Sub 15ピン)×1 | |
出力端子 | モニター出力×1 光デジタル音声×1 ヘッドフォン×1 | |
その他の端子 | Ethernet | |
外形寸法 (スタンド含む 幅×奥行き×高さ) | 1,138×335×763mm | 1,035×308×695mm |
重量 (スタンド含む) | 約27.5kg | 約24kg |
(2010年 6月 8日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]