地デジ駆け込みで、レコーダ7月売上が過去最高の伸び率

-BCN発表。地アナ終了後も前年比増を維持


 BCNは、7月24日のアナログ放送終了に伴う駆け込み需要について、レコーダ売上が7月に過去最高の伸び率を記録したと発表。全国主要家電量販店の実売データを集計した「BCNランキング」で明らかにした。

レコーダの台数金額前年同月比と平均単価(出典:BCN)

 2010年11月の“エコポイント特需”でも、テレビと連動してレコーダの販売が伸びていたが、アナログ放送が終了した7月(岩手/宮城/福島除く)はこれを大きく上回り、販売台数が前年同月比267.0%と過去最高を記録。地デジ化直後の7月最終週(25~31日)も、テレビ/レコーダ/単体チューナともに昨年を上回る販売水準を維持している。

 レコーダの地デジ化はテレビに比べ出遅れていたが、7月24日のアナログ停波が近づくにつれ、急激に需要が顕在化。6~7月で駆け込み購入が広がった。特に7月は販売台数の前年同月比で267.0%、金額でも212.1%とBCNが集計を開始(2004年10月)して以来最大の伸びとなった。2010年11月の水準に比べても、販売台数で145.8%、販売金額でも108.1%と伸びている。

 テレビも6~7月に駆け込み購入が増加。7月の販売台数前年比は227.4%と6月の249.3%に及ばなかったが、販売台数は2010年11月に次ぐ2番目の記録。サイズ別では、6~7月で大きく伸びたのが20型未満。7月は535.3%と前年同月比で5倍以上となった。平均単価は、品薄の影響で30型/20型台が若干上昇したが、2010年11月のように全体の平均単価を押し上げるまでにはならなかった。

 アナログ停波の翌週(7月25~31日)は、台数が前年同週比でテレビ108.5%、レコーダが156.0%、地デジチューナが399.7%といずれも前年を上回った。販売台数自体は前週の半分程度に減少した。

 BCNは「これまでのところ2011年は、震災など影響はあったものの、全体としてはデジタル化の需要は非常に旺盛だったと見ていいだろう。これから販売規模が縮小に向かうことになるテレビだが、2011年の販売台数見通しは、前年比で10~20%減程度で収まりそうだ。一方、価格下落や小型化の影響で販売金額では同30~40%減になる見通し」としている。

薄型テレビ全体の販売台数/金額前年同月比と平均単価(出典:BCN)薄型テレビの平均単価変動率(出典:BCN)


(2011年 8月 2日)

[AV Watch編集部 中林暁]