パナソニック、“超望遠”46倍ズームのAVCHDカメラ
-新高感度MOS+iAズームで28~1,300mmをカバー
HC-V700M/V600M |
パナソニックは、新開発の微細セル/高感度センサーを搭載したAVCHDビデオカメラ「HC-V700M/V600M」を2月1日より発売する。
両モデルの違いは内蔵メモリーとカラーでV700Mは内蔵メモリー64GBでカラーはブラック(-K)とシルバー(-S)、V600Mは32GBでシルバー(-S)のみとなる。価格はオープンプライスで、店頭予想価格はV700Mが11万円前後、V600Mが9万円前後。
HC-V700M-K | HC-V700M-S | HC-V600M-S |
HC-V700M-K |
微細セルを採用した新開発の1/2.33型1,530万画素高感度MOSを採用。新採用のMOSは、(高感度化を特徴とする裏面照射型ではなく)表面照射型であるが、配線を小型化し、フォトダイオードの体積を拡大することで集光率を大幅に拡大。新映像エンジンの「クリスタルエンジンプロ」と組み合わせて暗い場所での高精彩撮影を実現する。内蔵メモリーのほか、SDカード(SDXC対応)への記録にも対応する。
レンズは光学26倍ズーム(F1.8~F3.5)で、35mm換算で28~717.4mm(動画16:9)。また超解像技術を使ったiAズームにより、約46倍(1,300mm)での撮影も可能にした。1,530万画素のMOSを搭載したことで、700mm時でもiAズームで258万画素とフルHD以上の画素数を利用できるため、画質劣化を抑えることができるほか、新手振れ補正機構による回転軸手振れ補正の効果でズーム時の画質を維持。さらに、2つのズームレンズ群を動かすマルチアクチュエーターレンズシステムを組み合わせることで、約1,300mmまでの画質劣化の少ないiAズームが可能になったという。
また、5軸ハイブリッド手ブレ補正に対応。同社の従来製品では手首の縦、水平と、腕の左右、上下の4軸手振れ補正に対応していたが、V700M/V600Mでは新たに歩行時に発生する回転方向の手振れも補正可能とした。新ズームマイクも搭載し、従来モデルとの比較でノイズを約1/10まで削減できるという。
パナソニックでは、デジタル一眼レフカメラで「超望遠」と呼ばれる600mmを超える撮影を気軽に行なえる「ビデオカメラならでは」の魅力をアピールしていくという。
微細セル&高感度センサーの特徴 |
AVCHD Progressive記録に対応し、1080/60pのプログレッシブ/フルHD撮影が可能。記録モードは1080/60p(最高28Mbps)、HA(平均17Mbps)、HG(平均13Mbps)、HX(平均9Mbps)、HE(平均5Mbps)。AVCHDのほかMP4(iFrame)記録にも対応し、ビットレートは最高28Mbps。
別売の3Dコンバージョンレンズ「VW-CLT2」(実売38,000円前後)を装着することでAVCHD 3D撮影にも対応する。上位モデルの「HC-X900M」はAVCHD 3DでのフルHD撮影が可能だが、HC-V700/V600はサイドバイサイド形式となる(MP4)。3D写真撮影にも対応。なお、3D撮影時の手振れ補正は「POWER O.I.S」となる。
内蔵マイクはステレオで、ズームマイク機能も搭載。待機電力ほぼゼロで液晶の開閉にあわせて電源をON/OFFする「クイックパワーオン」も搭載。液晶モニターは3型/46万画素。
撮影した映像を1/3/5分など、任意の分数でハイライトシーンに合わせて自動で編集する「新おまかせムービースライドショー」も搭載。おまかせムービーのSDカードへの保存にも対応した。HDMI出力やAVマルチ出力、ヘッドフォン出力、外部マイク入力、ミニUSB端子などを装備。USBからのバッテリ充電も可能となっている。
バッテリはVW-VBKシリーズ。外形寸法は55×121×69mm(幅×奥行×高さ)、重量はV700Mが約272g、V600Mが約271g。編集ソフトは「HD Writer AE 4.0」を同梱。新たにタイムラインモードでの編集に対応したほか、3D映像でのタイトル入力やトランジションなどを利用可能になった。FacebookやYouTubeへのアップロード機能も搭載している。対応OSはWindows Vista/7。
(2012年 1月 11日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]