ニュース

パイオニア、カロッツェリア新スピーカー7機種

HVT方式採用の4.5cm厚サブウーファなど

Vシリーズ「TS-V172A」

 パイオニアは、カロッツェリアブランドのスピーカー7機種を5月下旬に発売する。価格は「Vシリーズ」が63,000円、「Cシリーズ」が28,350~29,400円。チューンアップツイータの「TS-T720」が12,600円。パワードサブウーファの「TS-WH1000A」が52,500円、「TS-WX710A」が37,800円。

シリーズ名ユニット型番価格
Vシリーズ17cmウーファ
2.5cmツイータ
TS-V172A63,000円
Cシリーズ17cmウーファ
2.9cmツイータ
TS-C1720A29,400円
16cmウーファ
2.9cmツイータ
TS-C1620A28,350円
10cmウーファ
2.9cmツイータ
TS-C1020A28,350円
TS-C1720A
TS-WH1000A
TS-WX710A(奥)

Vシリーズ

TS-V172A

 カスタムフィットスピーカーのフラッグシップとなる「Vシリーズ」は、同社のハイエンド・カースピーカー「RSシリーズ」の開発で培った技術を継承した2ウェイセパレートモデル。「トランジェント(過渡応答)特性の向上」、「ワイドレンジ(広帯域)化」、「不要共振・固有振動の排除」を追求し、振動板や磁気回路、フレーム構造を新たに設計したという。

 ウーファは17cm径で振動板に、新開発の「2層構造カーボンファイバーコーン」を採用。軽量・高剛性のカーボンファイバーと抄紙(すいた紙)の2層構造にすることで、高いヤング率(縦弾性係数)と適度な内部損失を獲得し、低域から中域までのトランジェント特性を向上させ、広い帯域で歪みのない再生を実現するという。

 新開発の磁気回路には、強磁力ネオジウムマグネットを採用。高純度OFC(無酸素銅)真四角線を使用した口径35mm高効率スクエアボイスコイルやOFCショートリングと組み合わせることで、振動板を正確かつ効率的に駆動し、入力信号に忠実に再生するという。フレームには不要な共振を分散・低減させる「6本V字リブ構造アルミダイキャストフレーム」を採用している。

 ツイータは、振動板にチタン製2.5cmデュアルアークリングを採用。アニール処理を施すことで、成形の歪みを除いて硬度を高め、広い帯域で音質を高めているという。また、クロスオーバーネットワークには音響用フィルムコンデンサなどを使用。ウーファとツイータのそれぞれに接続できるバイアンプ接続端子や、3段階の感度調整が可能なアッテネータを装備する。

真四角線使用のボイスコイル
6本V字リブ構造のアルミダイキャストフレーム

Cシリーズ

Cシリーズ「TS-C1720A」

 「Cシリーズ」は明確な音像定位や歪みの低減など、車室内を理想的な視聴環境に整える"Open & Smooth"をコンセプトに掲げたモデル。2ウェイスピーカーで17cm径ウーファの「TS-C1720A」、16cm径ウーファの「TS-C1620A」、10cm径ウーファの「TS-C1020A」の3機種がラインナップされる。

 2層構造アラミドファイバーコーンを採用したウーファや、2.9cmピュアアルミニウム製バランスドドーム振動板を採用したツイータなどにより、幅広い帯域で原音に忠実な再生を実現するという。また、不要な共振を分散・低減させる6本V字リブ構造のアルミダイキャストフレーム(TS-C1020Aは3本V字リブ構造)や、高純度OFC真四角線を使用したスクエアボイスコイルなど、上位機種で使用されている技術も取り入れられている。

 「ワンタッチ接続アダプタ」が付属し、メーカー毎に異なるスピーカー端子に幅広く対応可能としている。

型番TS-V172ATS-C1720ATS-C1620ATS-C1020A
ウーファ径17cm17cm16cm10cm
ツイータ径2.5cm2.9cm
瞬間最大入力150W150W120W100W
定格入力40W40W30W25W
再生周波数帯域32Hz~48kHz33Hz~46kHz38Hz~48kHz44Hz~51kHz
出力音圧レベル89dB90dB89dB87dB
インピーダンス
重量ウーファ560g
ツイータ140g
ウーファ780g
ツイータ60g
ウーファ670g
ツイータ60g
ウーファ500g
ツイータ60g

チューンアップツイータ「TS-T720」

「TS-T720」

 ツイータの振動板に2.9cmピュアアルミニウム製バランスドドームを採用。クロスオーバーを低く設定することで周波数の乱れを低減し、中域の定位感を向上させたという。システムを選ばずに追加可能にする専用ハイパスフィルターが付属する。

 再生周波数帯域は1,300Hz~55kHz、出力音圧レベルは87dB、インピーダンスは6Ω。定格入力は40W(4Ω時)、瞬間最大入力は150W(同)。外形寸法は42×47×50mm(幅×奥行き×高さ)、重量は130g(付属品を含む)、ケーブル長は50cm。

パワードサブウーファ「TS-WH1000A」、「TS-WX710A」

「TS-WH1000A」

 「TS-WH1000A」は、独自のHVT方式をサブウーファに適用した新開発の「両面駆動HVTユニット」を搭載。横の振幅を縦の振幅に変換する「X-ポジションリンク」や「フラットボイスコイル」などの新技術により、本体の厚さを4.5cmまで抑え、多くの車種でシート下に設置可能という。また、低音を本体側面から放射する独自の新構造を採用し、設置場所を感じさせず、フロントスピーカーとの自然な音のつながりを実現した。

 クロスオーバーネットワークを装備したメインユニットとの接続に使用するパス・スルー回路切替スイッチや、ハイボルテージ入力に対応するゲイン切替スイッチを搭載する。

 最大出力は200W、再生周波数帯域は20~200Hz、出力音圧レベルは89dB、ローパスフィルタは50~125Hz(-12dB/oct)。最大消費電流は14A。外形寸法は360×270×45mm(幅×奥行き×高さ)、重量は5.28kg(付属品を含む)。

HVT方式の構造
低音を側面から放射する新構造
「TS-WX710A」

 「TS-WX710A」は、トランクなどに設置しても上に荷物を載せられるフラットデザインを採用。ポートを中央に配置した左右対称の「バックローデッドホーン方式」により、低域の再生効率向上と伸びのある重低音を実現するという。

 最大出力は200W、再生周波数帯域は20~180Hz、出力音圧レベルは104dB、ローパスフィルタは50~125Hz(-12dB/oct)。最大消費電流は14A。外形寸法は850×320×90mm(幅×奥行き×高さ)、重量は10.9kg(付属品を含む)。

 「TS-WH1000A」、「TS-WX710A」ともに、コンポーネントRCA出力とスピーカー出力に対応する。また、手元で音質を調整できるワイヤードリモコンが付属する。

TS-WH1000Aは薄さ4.5cm
TS-WX710Aの側面

(一條徹)