ニュース

パイオニア、スマホをTV表示できるバースピーカー

Miracast/Bluetooth/YouTube対応。BT転送も

 パイオニアは、Miracastに対応し、スマートフォンの映像・音楽をテレビに出力する事も可能なバータイプのホームシアター2機種と、Bluetooth対応の1機種を11月下旬に発売する。価格は全てオープンプライス。店頭予想価格は、Bluetooth対応「SBX-300」が24,800円前後、Miracast対応の「SBX-N500」が39,800円前後、サブウーファも備えた「SBX-N700」が49,800円前後。

サブウーファが付属する「SBX-N700」
SBX-N500。サブウーファ以外の仕様はN700と同じ
SBX-300。MiracastやWi-fi Directには対応しない
モデル名店頭予想価格BluetoothMiracast
Wi-Fi Direct
YouTube Send to TV
USB
Ethernet
別体サブウーファ
SBX-30024,800円前後
SBX-N50039,800円前後
転送機能対応
SBX-N70049,800円前後

 テレビの前などに設置するバータイプのシアターシステム。N500とN700はHDMI出力を備え、オーディオリターンチャンネル(ARC)に対応。ARC対応テレビとHDMIケーブル一本で接続し、テレビの音をバースピーカーから再生できる。その他に、光デジタル入力×2、ステレオミニのアナログ音声入力×1も搭載する。SBX-300にHDMIは備えておらず、入力は光デジタル×2、同軸デジタル×1、ステレオミニ×1を用意する。

SBX-N700のバースピーカーをテレビの前に設置したところ。背後のテレビは46型
本体正面
正面にはUSBやステレオミニの音声入力を備える
本体背面
背面の端子部。HDMI、Ethernet、光デジタル×2を装備

 テレビの音を再生するだけでなく、ワイヤレスでスマートフォンやタブレットと連携できるのが特徴。SBX-300はBluetoothに対応し、対応スマートフォンなどから音声を転送・再生できる。

 N500/700はBluetoothに加え、Miracastに対応。対応スマートフォンなどの映像・音声を受信し、HDMI経由でテレビに表示できる。例えば、スマートフォンで撮影した写真や動画をテレビで楽しんだり、スマートフォンで利用しているネットの動画サービスをテレビに表示する事もできる。YouTubeの規格「YouTube Send to TV」にも対応し、スマートフォンのYouTubeアプリの映像をテレビに表示できる。

 さらに、Wi-Fi Directもサポート。無線LANでスマートフォンとスピーカーを直接接続し、写真や動画などを再生できる。ただし、DLNAに準拠したアプリをスマホ側にインストールする必要がある。DLNA 1.5のネットワークプレーヤー機能も備えており、DLNAサーバー内のコンテンツをテレビに表示する事もできる。

 N500/700はさらに、Bluetoothトランスミッタ機能もサポート。シアターバーから再生している音を、他のBluetooth対応スピーカーやBluetoothヘッドフォンに転送できる機能。ただし、転送先の機器がコンテンツ保護のSCMS-Tに対応している必要がある。

付属のリモコン。スピーカーとウーファの音量を個別に調整できる

 3機種とも、テレビに付属するリモコンでスピーカーのON/OFFやボリューム調整が可能。N500/700の場合は、スマートフォンに専用アプリ「Pioneer ControlApp」をインストールすると、そこから入力切替や音量調整が行なえる。

スピーカーの仕様

 単品スピーカーの技術を活かしたというワイドバンドフルレンジスピーカーを採用。3機種とも、6.6cm径のメインユニット×2、7.7cm径サブウーファ×2を搭載。エンクロージャはメイン部分が密閉、内蔵サブウーファ部分はバスレフとなる。

 さらに、N700は別体のバスレフ型サブウーファも同梱。ユニットは16.5cm径となる。なお、ワイヤレス伝送時の音ズレを補正する「フェイズコントロール for ワイヤレス」も搭載する。

本体底面に2基のサブウーファを内蔵
バースピーカーの側面は、内蔵サブウーファのバスレフポートとなっている
N700に付属する別体のワイヤレスサブウーファ

 アンプの出力は、N500/700の本体が合計140W、300が130W。N700のサブウーファは150W。消費電力は300が36W、N500が45W、N700が77W。

 LAN接続用にN500とN700はEthernet端子を装備。USB端子も備えており、USBメモリなどに保存した音楽・映像ファイルも再生可能。

 外形寸法は全モデル共通で、900×121×86mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は300が4.3kg、N500とN700が4.4kg。N700のサブウーファは200×271×415mm(同)で、6.7kg。

コンセプトは「リビングサウンドシステム」

 同社は11月28日に製品説明会を開催し、製品のコンセプトや使用シーンの紹介、実機を用いたデモを行なった。本シリーズは、テレビの前に設置して、映画やライブ映像などを迫力のあるサウンドで楽しめるホームシアタースピーカーに加え、リビングを中心とした生活の様々なシーンで利用できる「リビングサウンドシステム」というコンセプトを提案している。

 その一例として、N500/700に搭載するMiracastやWi-Fi Direct、DLNAといった機能でスマホとテレビを接続し、家族や友人とスマホの写真や動画を見せあったり、動画サイトからストリーミング再生した映像を一緒に見るなど、テレビ画面を通じたコミュニケーションツールとしての使い方を訴求するという。

 また、単体でBluetoothスピーカーとしても使用でき、テレビをつけずに音楽だけを流したいときにも利用可能。N500/700は、再生中の音声をBluetoothで伝送できるBTトランスミッタ機能も備えており、リビングで見ているテレビの音声を、離れたキッチンに置いた別のBluetoothスピーカーに伝送する、といった使い方が紹介された。

Wi-Fi Direct/Miracastの接続設定画面
スマホで撮った写真をMiracastでテレビ画面に伝送しているところ

(山崎健太郎)