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TV遠隔視聴の「Slingbox 350」、HDMI機器と接続可能なセットが3月28日発売

HDMIコンバータを同梱した新パッケージ

 フロンティアファクトリーは、レコーダなどで録画した番組を、屋外のスマートフォン/タブレットなどから視聴できる「Slingbox 350」の新パッケージとして、HDMI出力機器との接続を可能にする「Slingbox 350 HDMIセット」を3月28日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は28,980円前後。iPhone/iPad向け視聴アプリは各1,500円、Androidスマホ/タブレット向けアプリは各1,099円(3月14日現在)。

 HDMI入力を備えていない「Slingbox 350」(19,800円)と、HDMI-コンポーネントのコンバータをセットにした製品。HDMI出力を備えたBDレコーダなどと接続し、自宅で受信したテレビや録画番組をインターネットを介して、スマートフォンやタブレット、PCから視聴できるようにする。

 なお、「Slingbox 350」ユーザー向けにHDMIコンバータのみの単体販売も予定。今春以降にSlingboxの公式サイトで販売を開始する予定。

HDMIコンバータ
コンポーネント出力、アナログ音声出力を背面に搭載
側面にHDMI入力、出力、給電用の端子を備えている

 「Slingbox 350」には入力端子としてコンポジット、コンポーネント、アナログ音声(RCA)を1系統備えており、基本的にBDレコーダなどのアナログ映像/音声出力との接続を想定している。

 一方で、アナログ出力を備えたレコーダは年々減少。さらに、Blu-ray Discの著作権保護技術「AACS」の規定により、2014年1月以降に製造されるBDプレーヤー/レコーダのアナログビデオ出力が禁じられるため。'14年以降に販売される製品では、AACSで保護されたBDビデオはアナログ出力できなくなる(ただし、HDD録画したデジタル放送の番組であれば、AACSの規定に依らずアナログビデオ出力は可能。BD-R/REに録画した番組はSD解像度に制限して出力される。詳細はシャープのBDレコーダ記事を参照のこと)。

 こうした状況の中、HDMI出力しか持たないレコーダでも、「Slingbox 350」を利用できるようにするためのセット。レコーダから出力したHDMI信号を、コンバータでアナログのコンポーネント映像に変換、Slingbox 350へ入力。遠隔視聴を可能にする。これにより、「現在販売中の主なレコーダの90%以上で接続が可能になる」としている。

「Slingbox 350」

 なお、Slingbox 350はコンポーネントから1080pまでの入力に対応しているが、コンバータは1080i対応で、BDレコーダなどをHDMI接続する場合には、レコーダ側の出力設定を1080i以下にする必要がある。また、シャープ製レコーダとのHDMI接続には対応していない。接続対応機種は、フロンティアファクトリーのページに掲載される。

HDMIコンバータは、Slingbox 350背面USB端子からの給電で動作する

 HDMIコンバータには、HDMI入力、アナログコンポーネント出力、アナログ音声(RCA)出力を1系統搭載。さらにHDMIスルー出力も備えている。コンポーネント出力をSlingbox 350に接続するほか、HDMIスルー出力はテレビなどに接続する。接続用のHDMIケーブル、コンポーネントケーブルも同梱。Slingbox 350背面にあるUSB端子からの給電で動作する。

 HDMIコンバータのサイズは87×64.5×16.5mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約80g。

 Slingbox 350からネットを介して、PCのブラウザや、専用アプリをインストールしたスマートフォン、タブレットから映像を視聴する。Slingbox 350と端末は1対1で接続され、伝送映像も暗号化されているため、地上デジタルなどの著作権保護がかけられたHDMI映像も利用できる。なお、スマートフォン/タブレットで視聴するためのアプリは別売となる。

 視聴画面には、接続しているレコーダなどのリモコンをソフトウェアで表示。それを用いて、遠隔操作を行なう。

【お詫びと訂正】
 記事初出時に、店頭予想価格を22,890円前後としておりましたが、28,980円前後の誤りでした。お詫びして訂正いたします。(2014年3月14日)

(山崎健太郎)