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東芝、Android 4.2搭載24型フルHD液晶などサイネージ強化

スマホだけでコンテンツ作成「スマホでサイネージ」

 東芝ライフスタイルは、デジタルサイネージを強化し、24型フルHD液晶を装備したデジタルサイネージ向けのAndroid 4.2.1タブレット「Shared Board TT301」や、小売店などの店頭向け導入などの簡便性を追求した42/47型サイネージディスプレイ「スマホでサイネージ」などの新製品を12月4日より順次展開する。価格はいずれもオープンプライス。

Shared Board TT301

Shared Board TT301

Shared Board TT301のコンセプト

 教育や接客現場での対面利用や、壁掛けなどの自由な設置/利用に対応したデジタルサイネージ用24型Android端末。OSはAndroid 4.2.1。

 24型/1,920×1,080ドットのフルHDタッチパネル液晶を搭載した業務用のAndroid端末。複数の人による同時操作が可能な10ポイントマルチタッチ対応で、縦置きや横置き、平置きなどが可能なレイアウトフリー設計としている。

 また、1つの画面上で、2つのアプリケーションを同時に表示できるダブルウィンドウに対応。ウィンドウの片側で映像を表示しながら、もう一方でインターネットサイトを表示するといった利用も可能。

Shared Board TT301。MicarastやHDMI入力対応

 1GHz駆動のデュアルコアCPUや1.5GBメモリ、16GBストレージメモリを内蔵。無線LANはIEEE 802.11a/b/g/nで、Bluetooth Ver.2.1+EDRも搭載する。2W×2chのステレオスピーカーやステレオマイク、USB×2、PC用インターフェイス(ミニUSB)×1などを装備する。

 HDMI入力も装備し、Windows 8搭載ノートPCと接続することで、タッチパネルモニターとしても活用できる。Miracastを内蔵し、Miracast内蔵スマートフォンの画面を無線LANでミラーリング表示できる。設計開発、生産は日本製。横置き時の本体外形寸法は564×25×336mm(幅×奥行き×高さ)、重量は3.9kg。

スマホでサイネージ

 インターネット接続環境やパソコンがなくても、スマートフォンやタブレットの専用アプリを使って、表示コンテンツを作成できるというデジタルサイネージソリューション。

スマホでサイネージ

 42型液晶を採用した「42J8SNG-FS」、47型の「47J8SNG-FS」の2製品で展開。Androidスマホやタブレットのアプリ「スマホでサイネージ」と、カメラ機能を使うだけで、数ステップで文字情報入りのスライドショーを作成し、東芝の無線LAN対応SDカードであるFlashAirを経由してディスプレイ側に転送できる。MP4やJPEGなど、USBメモリ内のコンテンツ再生も可能。

 液晶パネルはIPSで、解像度は1,920×1,080ドット。輝度は700cd/m2。明るく視野角も広いため、見やすい情報表示とリアリティあるコンテンツ表示が可能という。縦置き、横置きも切り替え可能で、HDMI入力も装備する。映像エンジンはレグザエンジンCEVO。

スマホのカメラ機能とアプリでコンテンツを作成
アプリで作ったコンテンツをスマホの無線LANとFlashAir経由で転送する

新製品でデジタルサイネージの裾野を拡大

星野事業部長

 東芝ライフスタイル ビジュアルソリューション事業部 第二事業部の星野潔事業部長は、他社より遅れ、2012年にデジタルサイネージ事業に参加したが、多くの導入事例があることを紹介。サイネージのさらなる市場、用途拡大を目指した新製品として、Shared Boardとスマホでサイネージをアピールした。

 Shared Boardについては、先行導入した図書館における対面利用による用途拡大や、教育分野での反転授業などの利便性向上をアピール。NTTドコモのMOOC(大規模オープンオンライン講座)サービス「gacco」や幼児教育向けのデジタル絵本などの新しい市場開拓が行なわれているという。

 スマホでサイネージについては、これまで導入できなかった小中規模の飲食店など、サイネージの潜在的需要にアプローチする製品と位置づけ。導入のためのインターネット回線が不要で、パソコンやコンテンツ制作の手間などを省いたことなどを説明。液晶テレビの筐体をベースにするなどで低コスト化を測り、直販価格も42型で218,000円、47型で248,000円に抑えている。

 特に力を入れてアピールしているポイントが「コンテンツ制作が容易」ということ。実際にスマホで撮影した写真をベースに数ステップで操作を行ない、コンテンツの転送や更新のシンプルさを強調。全国34万件以上という飲食店など、これまでサイネージを導入できていない、新規のユーザー獲得を目指す。

シェア・ボードの導入事例
スマホでサイネージで新規需要獲得を

(臼田勤哉)