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TOHOシネマズ 六本木ヒルズ、Dolby Atmosや電動リクライニング座席導入。'15年3月に

 TOHOシネマズは、東京・六本木ヒルズ内のシネマコンプレックス「TOHOシネマズ 六本木ヒルズ」を、'15年3月13日にリニューアルオープンすると発表した。新たに立体音響技術のDolby Atmos(ドルビーアトモス)や、大型スクリーンのTCX、電動リクライニングシートの導入などで大幅に強化する。

壁一面に広がるスクリーンのTCXと、Dolby Atmosを採用(写真は'13年に導入したTOHOシネマズららぽーと船橋のもの)

 TOHOシネマズ 六本木ヒルズは、都心型シネマコンプレックスの先駆けとして、2003年の六本木ヒルズ開業に合わせてオープンしたTOHOシネマズのフラッグシップシアター。オープン12年目を迎え、メインスクリーンのみの設備として新たに「TCX」と「Dolby Atmos」、「VIVE AUDIO」を導入する。なお、メインスクリーンの強化に合わせ、従来のプレミアスクリーンは一般スクリーンとしてリニューアルする。改装工事は、2015年1月19日より順次開始する。

 壁一面に広がるスクリーンの「TCX」(TOHO CINEMAS EXTRA LARGE SCREEN)は、同規模座席数のスクリーンに比べ画面サイズを約120%拡大。床/壁/天井/シートのカラーをダーク系に統一して光の反射を抑え、暗室効果を高めている。

 ドルビーの立体音響技術「Dolby Atmos」は、従来のチャンネルベースのミキシング方式と、オブジェクトベースのダイナミックなオーディオミキシングを組み合わせ、精密な音の定位や移動などを表現するほか、劇場内の位置に最適化した音場再現が可能となる劇場向けの音響技術。劇場では、サラウンドスピーカーに加えてオーバーヘッドスピーカーを利用し、自然でリアルな音場を実現するという。

 また、Dolby Atmosの再現に最適というスピーカーシステムとして、米クリスティ製の「VIVE AUDIO(ヴィヴ・オーディオ)」も日本で初めて導入。繊細な高域の再現性などが特徴のリボンドライバー方式をシネマ用スピーカーに採用している。複数のスピーカーを直線状に並べたラインアレイ方式により、音の指向性を高め、音が上下に拡散しないため、客席の前方から後方まで均一に音を届けられ、劇場内の音のスイートスポットを拡大するという。

 さらに、TOHOシネマズ初という「プレミアラグジュアリーシート」も採用。フットレストの付いた革製の電動リクライニングシートで、ゆったりとした空間で映画を鑑賞できるという。このほか、同じく初となる「フロントリクライニングシート」を座席の最前列に配置。リクライニングによりリラックスして鑑賞できる。また、日本橋でも採用した革張りシートに重厚な木目調のボックスで仕切られたセミプライベートな空間の「プレミアボックスシート」も導入している。

クリスティの「VIVE AUDIO」を採用
左から「プレミアラグジュアリーシート」、「フロントリクライニングシート」、「プレミアボックスシート」

(中林暁)