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ソニー、空間光学/アクションカム連携対応のフルHDハンディカム

 ソニーは、フルHDタイプのビデオカメラ新製品として、空間光学式手ブレ補正を搭載した2機種と、非搭載のエントリー1機種の3モデルを1月22日に発売する。店頭予想価格は、プロジェクタ搭載の「HDR-PJ670」が85,000円前後、「HDR-CX670」が75,000円前後、「HDR-CX480」が65,000円前後。

プロジェクタ搭載の「HDR-PJ670」。ボルドーブラウン

 内蔵メモリはいずれのモデルも32GB。カラーバリエーションは、HDR-PJ670がボルドーブラウンとホワイト、HDR-CX670がボルドーブラウン、ホワイト、ブラック、ピンク。HDR-CX480がボルドーブラウン、ホワイト。

空間光学式手ブレ補正を搭載したHDR-PJ670/CX670

 PJ670/CX670に共通する特徴は、レンズと撮像素子を1つのユニットとし、そのユニットがビデオカメラのボディ内で自由に動くような機構を採用することで、高い手ブレ補正能力を実現する「空間光学式手ブレ補正」を備えている事。

 どちらもPJ540、CX535の後継モデルで、AFに新たに「ロックオンAF」機能を追加。顔認識だけでなく、体も含めて全体で追尾するもので、高い捕捉力があるという。

「HDR-PJ670」のホワイトモデル
「HDR-PJ670」はプロジェクタも備えている
「HDR-PJ670」のモニタ部

 撮像素子やレンズの仕様は共通。1/5.8型のExmor R CMOS。総画素数は251万画素、動画撮影時の有効画素数は229万画素(16:9)。レンズはGレンズで、フィルタ径は46mm。F値は1.8~4.0、焦点距離は35mm換算で26.8~804mmの光学30倍ズーム。デジタル350倍ズーム機能や、60倍の全画素超解像ズーム機能も利用できる。

 AVCHDで最高1080/60pの撮影ができるほか、XAVC S HDでの撮影も可能。1080/60pで、約50Mbpsの高ビットレート記録ができる。AVCHD撮影時の最高レートは約28Mbps。MP4形式で720/30p撮影も可能。

HDR-CX670。左上から右にブラック、ピンク、左下から右にボルドーブラウン、ホワイト

 どちらのモデルも3型、460×800ドットの液晶モニタを装備。ビューファインダは備えていない。

 2機種の大きな違いは、PJ670のみプロジェクタを搭載している事。プロジェクタはDLP方式で、輝度は最大25ルーメン。解像度は640×360ドットで、10型~100型までの投写が可能。投写距離は50cm以上。撮影した映像を壁や天井などに投写する事で、家族などの多人数で鑑賞できる。付属バッテリを使った際の連続投写時間は約1時間35分。

 PJ670の外形寸法は、61.5×121×66.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約325g。CX670は57.5×121×66.5mm(同)で、約305g。

アクションカムとワイヤレス連携

 いずれのモデルも無線LAN機能を搭載。NFCにも対応し、ワンタッチでスマートフォンなどと連携できる。Ustreamにも対応しており、撮影している動画をネット配信できる。

 さらにマルチカメラコントロールにも新たに対応。ソニーのアクションカメラなど、他のカメラと最大5台、無線LANで接続・連携できるもので、ビデオカメラのモニタ画面に他のカメラの状況を示すアイコンが並ぶ。マスターとなったビデオカメラから、他カメラの録画スタート/ストップ、シャッター操作、ズーム操作が可能。

 これにより、例えばビデオカメラのアクセサリーシューにアクションカメラを取り付け、引きの映像はアクションカメラで撮影。アップの映像はビデオカメラで撮影し、後で編集する際に組み合わせる事ができる。撮影時には、ビデオカメラからアクションカメラを操作できるため、操作が複雑にならないというメリットがある。

 現時点で対応しているカメラは、アクションカメラのHDR-AZ1、AS100V、AS30V、レンズスタイルカメラのILCE-QX1、QX30。アクセサリーシューに取り付けるためのマウント「VCT-CSM1」も2月20日にオープンプライス(店頭予想価格:2,000円前後)で発売する。

 なお、Windows用動画/静止画管理ソフト「PlayMemories HOME」もマルチ撮影した動画の編集に対応。2つの映像を並列に配置したり、縦列に並べたり、PinP(小画面)表示するといった編集が可能。撮影データの管理や、映像再生、簡易編集などにもPlayMemories HOMEを利用する。

 新機種ではこれに加え、カメラ本体での簡単編集機能を用意。カメラのハイライトボタンを押すと、カメラ自身が良いシーンを自動的にピックアップし、1,280×720/30pのMP4動画を作成してくれる。長大な撮影データからコンパクトにまとめた映像になるため、SNSなどでシェアしたり、プロジェクタ搭載モデルは壁などに投写するといったシーンで活用できる。

 ハイライト動画の長さは2分、1分、30秒、15秒など。PlayMemories HOMEに任意の楽曲を取り込んでBGMとして使ったり、プリセットBGMを使うことも可能。なお、このハイライト動画機能はフルHDのAVCHD動画でのみ利用できる。

HDR-CX480

 コンパクトなエントリーモデル。空間光学式手ブレ補正機能は搭載していない。

HDR-CX480。左からホワイト、ボルドーブラウン

 撮像素子は1/5.8型のExmor R CMOS。総画素数は251万画素、動画撮影時の有効画素数は229万画素(16:9)。ツァイスのバリオ・テッサー。フィルタ径は37mm。F値は1.8~4.0、焦点距離は35mm換算で26.8~804mmの光学30倍ズーム。デジタル350倍ズーム機能や、60倍の全画素超解像ズーム機能も利用できる。手ブレ補正は光学式((インテリジェントアクティブモード対応)。

 AVCHDで最高1080/60p、XAVC S HDでも1080/60pで撮影が可能。XACX S撮影時の最高レートは約50Mbps、AVCHDは約28Mbps。なお、上位モデルと異なり、XAVC S HDでの1080/24p撮影はできない。

 無線LAN機能も備え、アクションカムとのワイヤレス連携にも対応する。液晶モニタは3型で、460×800ドット。ビューファインダは備えていない。

 外形寸法は、57×119×59.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約195g。

(山崎健太郎)