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アイ・オー、遅延0.05フレームのフルHDディスプレイ。ギガクリア・エンジンII搭載

 アイ・オー・データ機器は、ゲーム向け機能を強化した「GigaCrysta」シリーズのフルHD液晶ディスプレイ2機種を11月下旬に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は、27型の「LCD-RDT272XPB」が59,800円前後、23.8型で狭額縁の「LCD-RDT242XPB」が44,800円前後。カラーはブラックのみ。

ゲーム向けの機能を強化した「GigaCrysta」シリーズ
27型「LCD-RDT272XPB」
23.8型「LCD-RDT242XPB」

スルーモードの内部遅延を0.05フレームに短縮。暗闇が見えやすい新モードも

 三菱電機の技術を継承した高画質回路「ギガクリア・エンジンII」を搭載する液晶ディスプレイ。'14年発売の27型「LCD-RDT271XPB」、23.8型狭額縁「LCD-RDT241XPB」の後継モデルで、ゲーム向け「スルーモード」の低遅延化や、HDMIの4系統搭載、HDMI CEC対応などが主な進化点。

27型「LCD-RDT272XPB」
23.8型「LCD-RDT242XPB」でマルチディスプレイ利用しているところ

 どちらも解像度1,920×1,080ドットのAH-IPSパネルを採用し、表面はノングレア。バックライトはLEDで、輝度は250cd/m2。コントラスト比は1,000:1。視野角は上下左右178度、応答速度は14ms(グレー to グレー)で、オーバードライブ機能オン時は3.2ms(同)。

スルーモード利用時に内部遅延時間を表示させたところ

 ゲーム向けに機能強化されたポイントは、映像処理を制限してフレーム遅延を抑える「スルーモード」の内部遅延時間を0.05フレームまで短縮したこと('14年発売モデルは0.1フレーム)。応答性が求められるゲームを快適に操作できるという。内部遅延時間を画面に表示させることもできる。スルーモードは付属のリモコン上部のボタンや、OSDメニューからオン/オフが可能。

 なお、スルーモード利用時でも、応答速度を高速化するオーバードライブ機能は利用できるが、3次元ノイズリダクションや解像度判別、ブロックノイズリダクション、エリアコントラスト、シャープネスなどは利用できない。またオーバースキャンはFULL(100%)になり、画面サイズの変更はできなくなる。

付属のリモコン上部に「スルーモード」ボタンを搭載
OSDメニューからもオン/オフが可能

 新たにゲーム映像中の暗部の視認性を向上させる「Night Clear Vision」モードを搭載し、暗闇に隠れた敵キャラクターなどが見えやすくなるという。

Night Clear Visionモードの表示
ノーマルモードの表示

 画面のちらつきを抑えたフリッカーレス設計を新採用。ブルーライト低減を5段階調整できる「ブルーライトリダクション」は'14年モデルから引き続き備え、目の負担を低減できるとする。

 「ギガクリア・エンジンII」の仕様は前モデルと共通。独自の画像処理アルゴリズムを用いた超解像技術により、入力映像の解像度に合わせて、ぼやけ成分を推定して補正したり、ちらつきやすい箇所の処理を部分的に抑える。コントラストの解析・自動調整や、10bitガンマ補正などで階調再現性を向上。ストリーミング映像などのブロックノイズを低減するブロックノイズリダクションや、3次元IP変換機能なども備える。

HDMIを4系統搭載。CEC対応でリモコン操作に対応

 HDMI入力を4系統(前モデルは2系統)備え、うち1系統はMHL対応。対応するスマートフォンなどの映像を表示できる。新たにCEC機能に対応し、付属のリモコンでPS4/PS3やBDレコーダなどの一部メニュー操作が行なえる。HDMIで接続した機器との電源連動も可能。

 HDMI以外の映像入力は、DVI-D(HDCP対応)×1とアナログRGB(D-Sub 15ピン)×1。前モデルで備えていたD端子は非搭載。音声入力はステレオミニ×1で、ヘッドフォン出力を正面に備える。ステレオスピーカーも搭載し、27型は2.5W×2ch、23.8型は2W×2ch。

画面後ろの左側面にHDMI端子を4系統搭載。HDMI 1はMHL対応
正面にステレオミニのイヤフォン出力を備える

 映像入力端子ごとに、表示コンテンツに応じた画質設定が可能。テレビ/ゲーム/シネマの各モードから自動設定する機能や、MHL対応スマホなどの映像出力を見やすく表示できる機能のほか、静止画向け4モードと動画向け4モードを用意する。

 PinP/PoutP機能を搭載。異なる映像入力を親画面と子画面で重ねて表示したり、MHL接続したスマホ画面をパソコンの表示と並べて表示できる。スマートフォンの有効画面サイズに合わせて、子画面の縦サイズを4つのスタイル(9:16/10:16/4:3/カスタム)から選択可能。スマホ画面を子画面にして画面の隅に表示する機能では、表示位置や子画面のサイズも選択できる。

23.8型モデルは狭額縁デザインでフレーム最小幅は約6.4mm

 23.8型モデルはフレームとパネルがフラットなフレームレスパネルを採用。フレーム最小幅が約6.4mmの狭額縁デザインで、同モデルを複数並べて利用するマルチディスプレイ時に、高い没入感が得られるとする。

 消費電力は、27型が最大48W(待機時1.1W)、23.8型が最大40W(同1W)。スタンドを含む外形寸法/重量は、27型が643×230×445mm(幅×奥行き×高さ)/6.8kg。23.8型は、540×170×391mm(同)/4.4kg。

(庄司亮一)