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エプソン、有機EL採用のスマートグラス新MOVERIO「BT-300」。20%軽量化

 セイコーエプソンは、メガネ型のシースルーモバイルビューワー「MOVERIO」の第3世代モデル「BT-300」を開発したと発表した。製品化は'16年秋を予定しており、スペイン・バルセロナで25日(現地時間)まで開催中の「Mobile World Congress 2016」で参考展示している。

MOVERIO「BT-300」

 2011年11月に「世界初のスタンドアローン型スマートグラス」として発売した初代MOVERIO「BT-100」と、'14年6月に製品化した第2世代の「BT-200」、'15年9月の業務用スマートヘッドセットMOVERIO Pro「BT-2000」に続く、第3世代のプラットフォームを開発。これを採用したモデルが「BT-300」となる。

 「BT-300」は、MOVERIOシリーズとして初めて、光学エンジンにエプソン独自の0.43型超小型高精細カラーのシリコンOLED(有機EL)ディスプレイを採用。高輝度/高コントラストという有機ELの特徴を活かし、「従来モデルのコントラストではできなかったスクリーン感を意識させない映像表現を実現した」という。

 従来モデルと同様に、ディスプレイ部と有線接続のコントローラ部で構成。ディスプレイの解像度は1,280×720ドットで、コントラスト比は10万:1以上。500万画素カメラや、GPS/地磁気/加速度/ジャイロセンサーを搭載。通信機能はIEEE 802.11a/b/g/n/ac(5GHz対応)のWi-Fiや、Bluetooth Smart Readyに対応。コントローラ部は、トラックパッドとキーで操作する。

 シリコンOLEDディスプレイをスマートグラス専用に最適化したことで、光学レンズの小型化などによる軽量化も行ない、ヘッドセット部の重量を第2世代モデルのBT-200(88g)から約20%削減した。

 OSはAndroid 5.1を搭載する。BT-200と同様に、アプリ開発者向けにSDK(Software Development Kit)を入手できる「MOVERIO Developer Site」を提供するほか、新モデルのBT-300ユーザーがアプリを追加できる専用のダウンロードサイト「MOVERIO Apps Market」を用意する。

 同社は、BT-300の製品化に加え、従来モデルで活用された美術館/博物館向けや、新たな観光などのサービスに最適化したモデルも製品化予定としている。

第2世代モデル「BT-200」の視野イメージ
新モデル「BT-300」の視野イメージ
MOVERIO「BT-300」の特徴紹介動画

(中林暁)