プレイバック2024
太陽光発電システムを設置し、監視しまくった1年(というか4カ月) by日沼諭史
2024年12月26日 10:00
オーディオもビジュアルも、楽しむには大元の電気から! ……というわけではないのだけれども、2024年、筆者にとって一番の変革は太陽光発電システムを導入したことだった。8月の終わり頃に、総額ン百万円でソーラーパネルや蓄電池やパワーコンディショナーなどを設置し、時には月額3万円を超えていたような電気代の節約を図ることにしたのだ。
東京都や自治体の補助金で、かかった費用のうちかなりの額が戻ってくるからこそ導入に踏み切れた太陽光発電。おかげさまで確実に電気代は節約できているのだけれども、実際に利用しているなかでは、HEMSモニターがないこともあって稼働状況を監視する機能が十分ではなく、不満に感じるようになった。
標準では、Webベースの「遠隔モニタリングサービス」という稼働監視や機器設定に使えるサービスが用意されている。その日の発電量や消費電力量、現在の蓄電池残量などの情報が表示され、直近30分の発電量や消費電力量の平均値も分かるのだが、リアルタイムの数値は見えない。まさに今、どれくらい発電(充電)しているのか知りたくても、それができないのだ。
そこで、太陽光発電システムのリアルタイム監視用に導入したのが「Nature Remo E」というデバイス。専用スマホアプリを使うことで、電力メーター(スマートメーター)や太陽光発電システムの各種機器と連携し、ソーラーパネルの発電量、宅内への給電量、蓄電池の充放電量、電力会社との売買電量をリアルタイムに(厳密にはだいたい30秒遅れで)表示してくれる。
ただただ稼働状況を数字で表示したり、グラフで表したりできるだけなのだが、これがもう本当に面白い。天気によって、あるいは宅内での家電の使用状況によって刻一刻と数字が変化し、それを眺めているだけでなぜだか満ち足りた気分になる。2024年下半期、動画配信サイトで動画コンテンツを視聴した時間より長く監視画面を見ている自信がある。
そうこうしているうちに、今度は「ソーラーパネルにちゃんと太陽光、当たってるのかなあ?」「ゴミとかが引っかかって影になったら嫌だなあ」などと心配になり、ソーラーパネルが設置されている屋根の状況を監視したくなり始めた。
ってことで、スマートカメラ「Ring Stick Up Cam Battery」を屋根上に設置することに。屋根にはちょうどテレビアンテナなどを固定するためのポールが備え付けられているので、そこにカメラとカメラ給電用のソーラーパネルを専用ポールマウントで取り付けた。強風でわずかに揺れるので少し心配だが、これまで2カ月ほど問題なく動作している。
日の当たり具合やゴミが引っかかっていないかの確認も、高画質でバッチリOK。屋根を眺めるアングルの監視カメラは新鮮な感じで、これも見ているだけで面白い。カメラ映像で見るソーラーパネルへの太陽光の当たり方と、Nature Remo Eで見る発電量とを比べつつ、「ふむふむなるほど、完全に把握」などと言いながら日々監視活動に精を出している。
ちなみに蓄電池や電力を変換するパワーコンディショナーを設置したので、そこから宅内に電力を供給する形になっているわけだけれど、これによっていわゆる「きれいな正弦波」の電気が使えている気がしないでもない。もしかしたら自宅のオーディオの音質が向上している可能性もあるのではないだろうか!
ネットワーク機器の通信エラーも減っているかもしれないし、おまけに電子レンジで温める食事もおいしくなっているかも。電柱立てるより太陽光発電システムにした方がはるかにハイクオリティな生活が送れるのではっ!?(もちろん冗談です)