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ソニー「ULT TOWER 7」は派手な低音だけじゃない! メインターゲットは“オーディオ好き”!?

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ULT TOWER 7

ソニーから発表されたULT POWER SOUNDシリーズのポータブルスピーカー「ULT TOWER 7」。派手なライティングに重低音を前面に押し出してアピールしているタワー型のスピーカーだ。他社製品では「パーティースピーカー」と銘打って販売されていたりもする。

屋外でパーティーをしたり、個人で大きな音を出して楽しむといったことがそこまで多くない日本国内で、国内メーカーであるソニーがこういったスピーカーを展開していることを不思議に思っている読者の方も居るのではないだろうか。

マイクを使って簡易PA機器としても使えるので、学校や自治体で活躍していたり、イベントに使われたりもする。なので、筆者もそちらのどちらかというとビジネス寄りな需要が多いのではと思っていたのだが、このULT TOWER 7と前機種に相当する「SRS-XV800」のラインについては、コンシューマー需要の方がメインなのだそうだ。

簡易PA機器やカラオケにも使える

しかもボリューム層にあたるのは、ミニコンポを使っていた人がステップアップで購入しているというオーディオ好きな層。都心では難易度が高いが、地方の一軒家などで、広いスペースが取れて、音を出しても近所にそこまで迷惑がかからないという環境に居る人達が購入しているそうだ。

車に乗せてどこかでパーティするのに使うのかな? と思いきや普通に家に設置して使っている層がメイン。なんか意外だ

オーディオが好きだけど、手軽に楽しみたいという層に刺さっているようで、しっかり2台購入してステレオペアで使われているとのこと。低音再生や派手なイルミネーションからは、意外に感じた話だ。

ちなみに上位の「ULT POWER 9」になると、家に置くには大きいため、また購入層が違うのだとか。

バランスを調整した“ガチ”な「FLAT」モード

ULT POWER SOUNDシリーズになったことで、従来よりも強力に低音を強化する「ULT1」「ULT2」のモードを搭載したが、実はバランスの良い音の再生にもこだわっている。

ULT TOWER 9や、ULT FIELD 7などではULT1/ULT2/OFFというモードの分け方をされていたが、今回のULT TOWER 7はOFFではなく「FLAT」モードが用意されている。もちろん、その名の通り極力全体域がフラットに再生されるように調整しているという。

その理由は、先程のオーディオを楽しみたいユーザー層もそうなのだが、DAWで作り込んだ音を忠実に再現してほしいというDJからの要望も多くあったためだという。

低域がしっかり出るスピーカーに合わせるのではなく、自分で作り込んだこだわりの調整をそのまま流したいという要望があるのだとか。LEDで光るアクティブスピーカーとDJの組み合わせには納得だが、求められているものがフラットの音の再生という部分が意外だ。

ちなみに、ULT TOWER 7の音を聞いてみると、ULT1は低域強めながらしっかりバランス良くボーカルや高域の細かい音までしっかりと表現されているような音で、たしかに広めの部屋ならむしろこれくらい低域があった方がちょうど良いのでは? と感じられる。低域の音の深さもしっかりと感じられて、そこまでド派手な音という感じはしない。

FLATにすると、ハイスピード感が増して、低域部分が少し引き締まる。ボーカルの声はULT1でも沈み込まずにしっかりと前面に出ていたので、FLATにしたときの差はこの低域の成分が変わるだけの印象だ。1台でも定位感がはっきりしていたので、これを2台並べてステレオペアモードにできることを考えると、手軽で良いかもしれない。

ULT2にすると、思い描いていた「パーティースピーカー」感が味わえる。1台でもウーファーの圧を感じられるほどだ。小規模なライブハウスであれば、この大きさのスピーカーでも2台用意するだけで十分満足できる空間になりそうだ。

最後にスマホアプリから設定すると使える「ライブ」モード。こちらは、ULT1をベースに、ホールに響く余韻が足されたようなイメージ。ULT2が床を揺らすほどの低域のパワーで物理的に空間を演出できるのに対して、ライブモードはそういったことがしにくい場所でライブの臨場感を楽しむ時に使えそうなモードだ。

見た目の印象から、派手な音、派手な層が使うようなイメージがあるULT TOWERシリーズだが、しっかりとバランス良く再生してくれる「FLAT」「ULT1」、そのイメージ通りの音で楽しめる「ULT2」「ライブ」の4つのモードを搭載して、器用にこなせるスピーカーに仕上がっていた。店舗で見かけたときには一度その音を聴いてみてほしい。

野澤佳悟