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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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■ 三洋とビクター、フルHDプロジェクタの試写を実施
出展されたのは、0.8インチ1,980×1,080ドットのD-ILAデバイスを採用した民生用プロジェクタ。プロジェクタと信号処理プロセッサを分離したセパレートタイプで、プロセッサはファロージャ製。 プロジェクタの筐体は「DLA-HX1D」に似ているが、マットブラックのHX1Dに対し、展示機のボディには光沢がある。発売は来春を予定している。会場にはプロジェクタとプロセッサを一体で収めるオプションボックスも展示された。 ブース内に120インチスクリーンの専用シアターを設け、フルHDプロジェクタの試写を行なっている。入場はチケット制で、1時間に3回程度実施。定員は30名程度となっている。
また三洋ブースには、10月14日より受注が開始される「LP-HD10」の試写室が用意されている。こちらは透過型液晶プロジェクタで初めてのフルHDを実現した製品で、デジタルシネマ用途などを視野に入れて開発された業務用。試写は40分置きに行なわていれる。
また、三洋は「LP-Z2」をブース内の2箇所でシアター展示している。そのうちの1つは11月発売予定のオプション、壁掛けユニットを組み合わせたもの。壁掛けユニット使用時にもフロントパネルの開閉は可能で、赤外線リモコンも問題なく使用できた。壁掛けユニットの価格は5万円を予定している。 LP-Z2コーナーで配られていたのが「Z2新発売記念キャンペーン」のチラシ。LP-Z1発売時にも同様のキャンペーンが行なわれていたが、今回は12月31日までの購入者に音楽ギフトカード3,000円分が進呈される。
■ 「HD2+」搭載のDLPプロジェクタを展示したシャープ シャープは、ホームシアター用プロジェクタ3機種を参考出品したほか、自社開発のスクリーンを展示した。価格、発売時期はすべて未定。 出品されたプロジェクタは、DLPが2機種、液晶が1機種。2002年12月発売の「XV-Z10000」と同じデザインの最上位モデルには、ミラーの取り付け孔を小径化し、反射率を改善したDMD「HD2+」を採用。3段階の光学絞り機構も備えている。
2002年9月発売の「XV-Z90」に似たデザインのプロジェクタは、Z90からDMDのワイド化(1,024×578ドット)した製品。上下レンズシフト機構は継承し、新たにHDCP対応DVI入力を搭載している。
小型の液晶パネル採用機も出品した。解像度は854×480ドットで、上下左右のレンズシフト機構が特徴。エプソンの「EMP-TW10などが対抗機種」(同社)とし、価格は10万円台中盤と見られる。 なお、投写デモを行なっていたのは液晶パネル採用の小型モデルだけで、スクリーンには明るい室内でも使用できるという「ハイブライトスクリーン」を組み合わせていた。スクリーンも参考出品で、外光の影響を受けにくい設計になっているという。
■ 国内でも環境が整いつつあるHDMI 今回のCEATEC 2003では、HDMI規格の優位性をアピールする展示がいくつか見られた。HDMI(High-Definition Multimedia Interface)は、北米市場などで普及の始まったデジタル画像伝送のインターフェイスで、DVIをベースに家電向けのアレンジを施したもの。 ケーブル1本でRGBデータとマルチチャンネルのオーディオデータを扱えるのが特徴で、転送速度は5Gbit/秒。また、HDCP 1.1および1.0によるデータの暗号化にも対応している。HDCP対応DVIに比べ、コネクタが小型でオーディオ伝送に対応することから、テレビ向けの次世代インターフェイスとして有望視されているという。 国内での搭載機は、ソニーのホームシアタープロジェクタ「VPL-HS20」と「VPL-HS3」、QUALIAブランドのプロジェクタ「Q004-R1」のみ。プレーヤーの搭載機はまだ発表されていない。 会場ではビクターがHDMIを使い、D-theaterソフトを再生するデモを行なっていた。また、東芝はHDMI 1.0に準拠した送受信システムLSI「TC90701FG」などを展示。ビデオ入力は10bit/ch(4:2:2)と8bit/ch(4:4:4)に対応し、リニアPCM×8chとストリーム用のS/PDIFを1ポート備えている。
■ HD映像のワイヤレス伝送を提案したビクター
また、ビクターブースでは光無線によるワイヤレス画像伝送システムも参考出品した。送信にレーザーダイオード、受信にAPD(アパランシェフォトダイオード)を利用したシステムで、非圧縮のHD映像を伝送できる。2004年春からの市場導入を予定している。 2002年9月に発表され、前回のCEATEC 2002でも展示されたシステムだが、伝送レートが1.25Gbpsから1.4Gbpsに引き上げられた。送信機のデザインも変更されている。また、受信機の位置を自動的に探す機能や、光を2次拡散させることで、送信光を眼に安全な光に変えるアイセーフ光学系を引き続き採用している。
同時に、伝送レート約40Mbpsの5GHz帯無線伝送システムも紹介。こちらはMPEG-2などの圧縮されたHD映像の伝送を前提としたシステム。独自のプロトコルを用い、映像に適したQoSや、アクセス制御をサポートする。 そのほか、H.264をベースにした映像圧縮フォーマット「MET(MPEG Emotional Technology)」を参考出品した。平均レート約2Mbpsで720×480ドットの映像が得られるとし、予測圧縮を向上させ、符号化効率を改善したという。ブースではDVDレコーダで記録した約2Mbpsの映像(352×480ドット)との比較を行なっている。
■ そのほか 三菱電機は、ブースの目立つ位置に32型と22型の液晶テレビを設置。どちらも同社が北米で取り扱っている製品で、価格は32型が5,000ドル、22型が3,000ドル程度。解像度は共に1,280×768ドットで、DVI入力、HDMI入力などを備えている。なお、国内での発売は未定。 また、Philipsは会場近くのホテルでプライベートショーを開き、リアプロジェクションテレビ用の単板式LCOSエンジンを紹介した。光をRGBの3ストライプに分解し、プリズムの回転により光パターンをスクロール、フルカラーを時間積分で実現する。DLPが採用するカラーホイールに比べ、カラーブレーキングが気にならないという特徴を持つ。また、3板式の透過型液晶、またはLCOSに比べてコスト面で有利だという。
解像度は1,920×1,080ドットで、コントラスト比は500:1。デバイスはCES 2003で展示されたものと同じで、今回は国内メーカーへのアピールが目的とのこと。エンジンにはレンズや光源(120W UHPランプ)も付属する。テレビセット価格で4,000~5,000ドルになる見込み。2004年6月より出荷可能となる。
□CEATEC JAPAN 2003のホームページ (2003年10月7日) [AV Watch編集部/orimoto@impress.co.jp]
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