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「デジタル放送の日」式典開催。地デジ大使と草なぎがPR
-BSデジタル新3局の本放送開始カウントダウンも実施


12月1日開催


会場は日本テレビタワー

 デジタル放送推進協会(Dpa/ディーピーエー)は1日、東京・汐留の日本テレビタワーの「日テレホール」で、「デジタル放送の日」記念式典を行なった。

 デジタル放送の日は、Dpaの周知広報活動の一環として、2000年にBSデジタルの本放送、2003年に地上デジタルの本放送を開始したのが12月1日だったことから、2006年に定められた記念日。

 今回の記念式典では、「デジタル放送の推進のための行動計画(第8次)」の概要報告と、「地上・BSデジタル放送普及促進活動の報告」が行なわれた。

 デジタル放送の推進のための行動計画(第8次)では、地上デジタル放送のカバー率が、本年の12月末で全世帯の92%になる予定と、受信機器の出荷台数が累計で2,700万台を超え、これまでのところ計画どおりに進んでいることが報告された。

 今回の行動計画では、「これから3年8カ月足らずで、アナログ放送を見ているすべての人に、デジタル放送に移っていただくには、何に取り組まなければならないかに主眼を置いている」という。

「関係者が一丸となり、2011年7月までに、アナログ放送が確実に終了し、完全デジタル化できるように、全力で取り組む」と決意表明

 具体的には「現在のアナログの放送のエリアをデジタルでも100%カバーすることを目指し、中継局整備を促進。そのための中継局の取得計画をさらに詳しく、情報提供し、受信機器はさらに低廉化、購入する方には説明もより丁寧に行なわれる必要がある」とした。さらに、早急に取り組むべき課題として、「電波を直接受信している戸建て住宅に比べ、デジタル化に時間のかかる共聴施設について、実態調査や改修の働きかけなどの対策を強化する」という。

 また、地上デジタル放送を送り届けるために、中継局整備に加え、ケーブルテレビの活用など、あらゆる手段を講じるが、その努力を尽くしても2011年までに地上デジタルテレビ放送が送り届けられない世帯には、暫定的な緊急措置として、衛星による送信「衛星によるセーフティネット」も検討。年内に具体案を公表し、2009年度内に運用開始を目指すことも盛り込まれている。

 ハードウェアについても、必要最小限の機能を持った低廉なチューナの実現を働きかけるほか、支援対象者や支援範囲を厳密に限定した上で、受信機購入の支援の具体策を2008年8月までに検討し公表するとしている。

「デジタル放送の推進のための行動計画(第8次)」の概要

増田寛也総務大臣

 主催者代表として、増田寛也総務大臣が記念式典の挨拶を行なった。「地上デジタル放送は、カバー率が本年の12月末で全世帯の92%になる予定。また、受信機器の出荷台数は、累計で2,700万台を超えており、これまでのところは順調。しかし、残すところ3年8カ月を切り、すべての国民が安心して2011年7月14日を迎えるための準備は最終段階に入っている。あらゆる関係者が一丸となって、万全かつ、徹底した取り組みをしていかなくてはならない。行動計画の確実な実施に、一層積極的に取り組んで行きたい」と抱負を語った。

 また「総理から地域の活性化に全力を尽くせと、指示を受けているが、これからはモノではなく、情報、あるいは文化であると思っている。山間部も含めて、最後の一世帯まで地上デジタル放送に完全に移行できるように、総務省としても全力で取り組んでいく」と決意を示した。

 日本放送協会会長の橋本元一氏、日本民間放送連盟会長の広瀬道貞氏、JEITA会長の町田勝彦氏も挨拶を行ない、それぞれ今後の課題への取り組みを語った。

日本放送協会会長の橋本元一氏。「衛星放送、地上放送とデジタル化も着実に進んできた。今年の暮れに92%の世帯カバーといっても、これからが、経費的にも、労力的にも大変。またデジタル普及以上に、アナログを廃止するという、困難な大きな壁が控えている。これには、視聴者や受信者の納得が必要。来年には北京オリンピックがあり、スポーツイベントなど、国民的行事と連携を図っていかなくてはならない」と決意を語った 日本民間放送連盟会長の広瀬道貞氏。「デジタル化を進めている国はたくさんあるが、90%を超える世帯にでデジタルの電波を出している国は、おそらくまだないと思う。すでにアナログ停波に踏み切ったフィンランドも、ほとどが有線放送経由。これからは、電波を出すだけでなく、せっかく地域に根付いた放送局ですから、そうした細かいところにも、自分達の手でできるかぎりやっていきたい。テレビの革命を無事に成し遂げて、 次の世代にいいテレビジョンを残していきたい」とした シャープ会長でもある、JEITAの町田勝彦会長は、「低廉で多様な地上デジタル放送機器の普及に努力してきた。その結果、前年比約150%のペースで推移している。このペースで行くと、年末には3,000万台の出荷になるのではないかと思っている」として順調に推移していること強調した。
 一方で、「この業界に40年以上いるが、薄型テレビの値下げは、こんなに早いペースで下がった商品は今までなかった。大変ありがたいフォローの風と、逆風とが合い混じっており、メーカー側は、喜びも中ぐらいなりという雰囲気もある」とする。しかし「あと3年8カ月でデジタル放送の普及を完成させなくてはならない。さらに、低廉な機器の開発、多様な機器の開発というミッションに、全力を挙げて取り組んでいく」との決意で締めくくった

● 地デジ大使と草なぎ剛さんが「レッツ!地デジ隊」をお出迎え

ステージ上には、各界代表、草なぎ剛さん、地デジ大使、レッツ!地デジ隊が勢ぞろいした
 各代表の挨拶終了後のステージ上には、地上デジタル推進大使と草なぎ剛さんが登場。地上デジタル推進大使は、NHKの島津有理子アナウンサー、日本テレビの馬場典子アナウンサー、テレビ朝日の野村真季アナウンサー、TBSの竹内香苗アナウンサー、テレビ東京の森本智子アナウンサー、フジテレビの中村仁美アナウンサー(リモコンチャンネル順)の6人だが、今回は島津有理子アナウンサーの代理として小郷知子アナウンサー、中村仁美アナウンサーの代理として2007年入社の新人、大島由香里アナウンサーが出席した。

 どこにいっても、「『あっ、地デジ君』だといわれて、すごく嬉しい」という草なぎ剛さんは、「SMAPの皆は、もうすでに地デジになりました」と報告。深夜から早朝にかけて大量に流れているCMポットについても、「午前4時のCM王子といわれています。朝方まで僕を見ていただけるので、メインキャラクタに選ばれて、本当に良かったなと思います」と会場の笑いを誘った。

地上デジタル推進大使は、その活動の一環として、ワンセグの魅力を安倍首相(当時)に伝えるため、総理官邸を訪れた

 また、地デジのメリットとして、「たくさんありますが、お勧めしたいのが電子番組表『EPG』。時間帯がずれても、自動的に追従して録画してくれる。地デジならではですよ。今まで経験できなかったことですけども、すばらしいことです。延長とかで、あれ録れているかなという、悩み事がひとつなくなった」と絶賛。

 「どんな番組を録画されるんですか?」という質問には、「自分の番組を……」と答えて笑いをとっていた。「地デジは、風景とかも本当に鮮明なので、音楽しか流れていない景色とかでも、見入ってしまうということが多くなったかもしれません。今、アナログの方も、早くデジタルにしていただきたいなと思います」と地上デジタルテレビ放送をアピールして、地デジのメインキャラクタの仕事をしっかりと果たしていた。

NHK
小郷知子アナウンサー
日本テレビ
馬場典子アナウンサー
テレビ朝日
野村真季アナウンサー
TBS
竹内香苗アナウンサー
テレビ東京
森本智子アナウンサー
フジテレビ
大島由香里アナウンサー

「レッツ! 地デジ隊」の本岡なり美さん、築地聡さん、立松歩さん(左から)

 また、7月20日の名古屋を皮切りに、デジタル放送機器を満載した4トントラックで全国キャラバンを行なっていた「レッツ!地デジ隊」が活動を終了。草なぎ剛さんから、花束が贈呈された。

 現地では、「今まで使っていたビデオデッキが使えるのかといった質問や、データ放送は便利なんだけど、画面が小さくなって、少し文字が見えづらいといった、現実的なご意見もいただいて、時には1時間以上もお話しすることがあった」とのことだが、「最後に来てよかったよ、といったいただけると本当に嬉しかった」と充実した活動であったと報告した。

 また、「意外だったのが、若い世代より、お年寄り、ご高齢の方の方が、地デジに対して、とっても前向きだった。地デジの方がきれいだよね、地デジになるのは時代の流れだからしょうがないね。と、素直に受け止めていた」という。ただ、「実際にリモコンの操作になると、かなり、苦労されていて、それを見ていると、より楽しんでいただくには、わかりやすお、簡単なリモコンが必要と実感した」という。

全国キャラバンを終了した「レッツ! 地デジ隊」には、草なぎ剛さんから、花束が贈呈された。築地聡さんは、余談として、「私の親戚の家の周りが、地デジ受信の目処がたっていないということで、地デジ隊になった私に、なんとか早く見られるようにしてほしいという、陳情を受けております。どうぞ、皆様、よろしくお願いいたします」と、会場に一堂に会している各界の代表と関係者を爆笑させていた

● BSデジタル新3局が本放送スタート

BSデジタル各局の代表。右からワールド・ハイビジョン・チャンネル株式会社の三輪圭輔代表取締役社長、右から3人目が日本BS株式会社の山科誠代表取締役社長、右から5人目が株式会社スター・チャンネルの渡辺紘一代表取締役社長
 デジタル放送の日の11時から本放送を開始する、BSデジタルの3局のカウントダウンも行なわれた。

 カウントダウンに先立ち、株式会社スター・チャンネル(チャンネル名:スターチャンネル・ハイビジョン)の渡辺紘一代表取締役社長、日本BS株式会社(BS11デジタル)の山科誠代表取締役社長、ワールド・ハイビジョン・チャンネル株式会社(TwellV)の三輪圭輔代表取締役社長が意気込みを語った。

 スターチャンネル・ハイビジョンの渡辺社長は、「2000年のBSデジタル開始から放送サービスを行なってきましたが、このたびBSハイビジョンの免許を取得したので、ピュアハイビジョンで、24時間ノンストップで映画をご覧いただけるようになった。開局を記念して、1日~2日の2日間、無料放送を行なう」とアピール。

カウントダウンのゼロの合図と共に、キャノン砲から銀紙が吹き上がった
 BS11デジタルの山科社長は、「コンセプトは、30歳以上の大人を対象にじっくり見てられる番組を提供していく。人と人との触れ合いを中心にした番組をより多く生放送で提供していきたい」と番組の魅力を語った。

 TwellVの三輪社長は、「BSデジタルの受信機が3,000万台を突破した、この時期に開局できることは本当にありがたい。良質、健全、プレミアム感のあるコンテンツを厳選して、24時間の無料放送を行ない、楽しんでいただきたい。BSというプラットフォームに、放送番組の中身を通じて貢献していきたい」とアピールした。

 カウントダウンでは、新たに開局する3社のほか、BSデジタル各社の代表や、各界の代表、パラボラアンテナを頭につけたパラボラガールズ(BSデジタルガールズ)も参加。カウントダウンのゼロの合図と共に、キャノン砲から銀紙が吹き上がり、BSデジタル新3局の本放送がスタートした。

BSデジタル受信器が3,000万台を突破したことを記念して製作された、郷ひろみさん出演のCMスポット「GO! BSデジタル 3,000万!!」が上映され、パラボラガールズ(BSデジタルガールズ)のダンスが披露された 新3局のパラボラガールズ(BSデジタルガールズ)

司会は日本テレビの佐藤良子アナウンサーが務めた。カウントダウンまでに時間が余ってしまい、「BSデジタルについても学ぼうとしているんですが、1分30秒もスピーチできるほどのBSの知識もございませんので、大変恐縮です」と会場を爆笑させていた デジタル放送の日を記念したクイズキャンペーンも行なわれている

□Dpaのホームページ
http://www.dpa.or.jp/
□ニュースリリース
http://www.dpa.or.jp/news/news071201-2.html
□「GO! BSデジタル 3,000万!!」
http://www.dpa.or.jp/go-bs3000/
□「第8次行動計画」(PDF形式)
http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/dtv/zenkoku/pdf/plan_8th.pdf
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(2007年12月1日)

[AV Watch編集部/furukawa@impress.co.jp]


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