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Googleアシスタントが日本語対応。AndroidスマホがOK,Googleで音声対話・操作

 Googleは29日、対話型の音声アシスタントサービス「Googleアシスタント」を日本国内で開始する。当初は、Androidスマートフォン向けに展開し、29日から数週間かけてAndroid 6/7スマートフォンがGoogleアシスタント対応となる。

 Google アシスタントは、機械学習やAI技術、自然言語処理技術などを組み合わせた対話型の音声アシスタント技術。これまで一部のスマートフォンやGoogle Alloなどアプリで対応していたが、日本語対応とともに、Androidスマホの標準機能として利用可能になる。29日から数週間かけて、Android 7 NougatとAndroid 6 MarshmallowがGoogleアシスタントに対応する。なお、Android 6/7スマホでGoogleアシスタント対応には、メモリ1.5GB以上、720p以上のディスプレイが必要となる。

 英語ではiOS版のアプリも発表されているが、「将来的にはでてくる。最初は(英語と同様に)Androidから」と説明。対応が予告されているAndroid TVについても、「英語でサポートした後、一定期間後に対応するはず」としている。なお、同技術を採用したGoogleのスマートスピーカー「Google Home」も年内発売が予告されているが、同製品についての情報アップデートはなし。

Googleアシスタント
(六本木ヒルズから)神保町まで電車で行く

 スマートフォンのホームボタン長押しか、「OK, Google」と声をかけるとGoogleアシスタントが起動。Googleアシスタントにより、デバイスを利用しながら、ユーザーごとに文脈を理解した対話を行ない、次の予定や電車の乗り換え情報、スケジュール確認/追加、食事をしたいレストランを探す、などの音声操作が可能になる。

 例えば、「北海道でとった夕日の写真を見せて」と呼び掛けて、Googleフォトから写真を探したり、「今日傘はいるかな?」と尋ねるだけで、今知りたいことに応えてくれる。

対応スマホでホームボタンを押すと、Googleアシスタントが起動

Googleアシスタントができること

・カレンダーに追加
「カレンダーに追加、土曜日の午前11時に髪を切りに行く」
・ゲームで遊ぶ
「雑学クイズで遊ぼう」
・交通状況をチェックする
「職場までの交通状況を教えて」
・天気を調べる
「今日は傘いるかな?」
・映画をみる
「近くの映画館で上映中の映画を教えて」
・計算する
「175 かける 33 パーセント は?」
・リマインダーを設定する
「リマインダーを設定、今日の夕方5時半に小麦粉を買う」
・もっと詳しく
「他に何ができるの?」
・音楽を再生する
「Google Play Music でリラックスできる曲をかけて」(Play Music契約が必要)
・運勢を占う
「今日の運勢は?」
・動画を見る
「ラザニアの作り方を紹介する YouTube 動画を見せて」
・旅行プランを確認する
「私のフライトは?」
・答えを見つける
「月までの距離を教えて」

Googleアシスタントでできること

 会場のデモでは、Googleマップやメール、カレンダーとの連携を中心にアピール。以前、北海道にいった際に撮影した料理の写真を音声で見つけたり、おすすめのジンギスカンレストランの検索・提案、ラム肉のカロリー検索など、前の対話を引継いで、より具体的な情報取得や情報を基にした予約電話やメッセージ送信などが行なえることを紹介した。なお、音声ではなく、文字入力でもGoogleアシスタントを利用できる。

Googleアシスタントでビートルズを再生
ビートルズを再生

 Googleの徳生裕人 製品開発本部長は、Googleが掲げる「From mobile first to A.I. first(モバイル志向からA.I.の時代へ)」というテーマと、その中核製品として、Googleアシスタントを紹介。「検索、メール、マップ、フォト、YouTubeなど、Googleの様々な製品を組み合わせて、知りたいことややりたいことをサポートする。いつでも話しかけることができる『あなたのためのGoogle』」と、説明した。

Google 徳生裕人 製品開発本部長
From mobile first to A.I. first

 また、「いまのGoogleアシスタントは、完璧ではなく、まだ完成されたものではなく、第一歩に過ぎない。AIファースト製品として、検索と同様に何年も時間をかけて開発を進めていく。いつでも、どこでも使えるアシスタント。スマートフォンだけでなく、様々なデバイスの中にあったほうがいい。家の中でも車の中でも。また、検索技術や翻訳、画像認識、音声認識のための機械学習技術はここ数年大きく進歩し、これからもさらに進歩する。こうしたソフトウェアの進歩とハードウェアの進歩により、知りたいことを知るを助ける“アシスタント”になる」とした。

様々なデバイスの中に「Googleアシスタント」

 そのために、Googleアシスタント用の開発プラットフォーム「Actions on Google」を提供。これを用いることで「Uber」のようなタクシーサービスとの連携など、既存のサービス事業者が自らのサービスをGoogleアシスタント対応にできる。例えばLEDライトのメーカーが同技術を用いて、Googleアシスタント対応のLEDライトなどを開発/販売できるようになる。現時点では、英語だけの対応だが、「将来的に日本語対応すべく開発を進めている」とのこと。

Actions on Googleで機器連携