オリンパス、8GB/音質改善の新リニアPCMレコーダ

-実売5万円の「LS-11」。新Voice-Trek DSシリーズも


LS-11

9月11日発売

標準価格:オープンプライス


 オリンパスイメージング株式会社は、リニアPCMレコーダの新モデル「LS-11」を9月11日より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は50,000円前後の見込み。

 また、リニアPCMレコーディング可能なICレコーダ「Voice-Trek DSシリーズ」2モデルも同日に発売。価格はともにオープンプライスで、店頭予想価格はmicroSDスロット搭載の「DS-750」が20,000円台前半の見込み、非搭載の「DS-700」が20,000円前後の見込みとなっている。


■ LS-11

 2008年に発売された同社初のリニアPCMレコーダ「LS-10」の後継で、内蔵メモリの容量を2GB(LS-10)から8GBまで増加し、さらに録音音質の改善や低消費電力設計を施したモデルとなっている。リニアPCMフォーマットで、最高24bit/96kHzでのレコーディングが可能。

 8GB内蔵メモリのほかに、SD/SDHCカードスロットを搭載。最大32GBのカードが追加できる。録音/再生対応フォーマットは、リニアPCM(WAV)に加え、MP3、WMAもサポートする。

 録音モードはリニアPCMが24bit/96kHz、16bit/96kHz、24bit/88.2kHz、16bit/88.2kHz、24bit/48kHz、16bit/48kHz、24bit/44.1kHz、16bit/44.1kHz、44.1kHz/monoを用意。MP3が320kbps、256kbps、128kbps、monoを、WMAが160kbps、128kbps、64kbps、monoを用意する。リニアPCM 24bit/96kHzの場合で、内蔵8GBメモリに約3時間50分の録音ができる。

背面。ステレオマイクを搭載

 内蔵のステレオマイクは、LS-10と同様のアルミの削り出し筐体を採用し、振動によるノイズを低減。マイクの基本性能を引き出すため、マイク位置を90度外側に向けて配置し、「自然で広がりのあるステレオ感で中抜けない、バランスがとれた高音質録音を可能にした」という。また、マイクアンプ部に低ノイズ/低歪率の回路を搭載する。

 新たに低音域の周波数特性を改善し、録音音質を強化したのが特徴。「バランスのよい豊かな録音音質を実現した」としている。内蔵マイクの周波数特性は60Hz~20kHz。従来モデルに引き続き、指向特性制御技術「DVM」も備える。

 音声に同期して自動的に録音を開始する「音声同期録音機能」や、頭出し操作が可能な「インデックスマーク機能」も搭載する。

 ステレオミニのライン入力のほか、3.5mmのマイク入力、ヘッドフォン出力も装備。16mm径ユニットを採用したステレオスピーカー(200mW×2ch)も備える。サラウンド再生機能「EUPHONY MOBILE」も利用可能。

 本体にUSB端子を装備。USBマスストレージクラスに対応し、パソコンと接続して録音ファイルの転送などが行なえる。また、USB Audio Classに対応し、USBマイクとしても利用できる。対応OSはWindows XP/Vista、Mac OS X 10.4.11~10.5。

 電源は単3のアルカリもしくはニッケル水素電池2本。低消費電力化を図り、電池寿命を向上させたことも特徴。ニッケル水素電池を利用し、リニアPCM(16bit/44.1kHz)レコーディングをした場合、約22.5時間の録音ができる(従来機種 約16時間)。

 外形寸法は131.5×48×22.4mm(縦×横×厚み)、電池を含む重量は165g。付属品は遠隔操作が可能な赤外線リモコンや、ウィンドスクリーン、キャリングケースなど。またPC用ソフト「OLYMPUS Sonority Plus for Editors:Music」も同梱する。

□ニュースリリース
http://www.olympus.co.jp/jp/news/2009b/nr090819ls11j.cfm
□製品情報
http://olympus-imaging.jp/product/audio/ls11/index.html
□関連記事
【2008年2月4日】【DAL】オリンパスのリニアPCMレコーダ「LS-10」を試す
~ 録音品質は良好。レベル調整などに不満も ~
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20080204/dal312.htm
【2008年1月10日】オリンパス、同社初の生録用リニアPCMレコーダ
-2GBメモリ内蔵で実売5万円。SDカードも使用可能
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20080110/olympus.htm


■ DS-750/DS-700

DS-750DS-700

 最高16bit/48kHzでのリニアPCM録音が可能なICレコーダ「Voice-Trek DSシリーズ」新モデル。記録媒体として、両機種とも4GBのメモリを内蔵。違いはSD/SDHCカードスロットの有無で、DS-750にはスロットを搭載し、DS-700には非搭載となっている。SD/SDHCカードは16GBまでサポートする。

 リニアPCM(WAV)に加え、MP3、WMAフォーマットでの録音/再生に対応。録音モードはリニアPCMが16bit/48kHz、16bit/44.1kHzの2モード、WMAがステレオXQ/HQ/SP、モノラルHQ/SP/LPの6モード、MP3が320kbps、256kbps、192kbps、128kbpsの4モードを用意。録音時間はリニアPCM 16bit/44.1kHzの場合で、内蔵4GBメモリに約6時間15分の録音ができる。

 ステレオマイクを内蔵。マイク周辺筐体設計の改良により、従来のDSシリーズと比べ、録音周波数特性を改善。「低域から高域までバランスのよい録音音質を楽しめる」としている。また、新設計のマイクプリアンプ回路を搭載し、ライン入力時で40Hz~23kHzの広域周波数特性およびノイズ低減を実現したとする。

 指向特性制御技術「DVM」を搭載。3段階のマイク感度切替機能や、「EUPHONY MOBILE」サラウンドも備える。操作状況を音声でアナウンスする「音声ガイド機能」なども利用可能。3.5mmのマイク入力、ヘッドフォン出力を備え、23mm径ユニットを採用したスピーカー(320mW)も内蔵する。

 電源は単4のアルカリまたはニッケル水素電池2本。低消費電力化を図り、電池寿命を向上させたことも特徴。アルカリ電池を利用し、モノラルLPモードでレコーディングした場合、約51時間の録音ができる。本体にUSB端子を備え、USBを介した充電機能を新たに搭載した(同梱のニッケル水素電池使用)。

 2モデルとも、外形寸法は110×38.9×16mm(縦×横×厚み)、電池を含む重量は84g。付属品はケースやストラップ、ステレオイヤフォンなど。ファイル管理やワンタッチエフェクト機能などが利用可能なPCソフト「Olympus Sonority」も同梱する。

□ニュースリリース
http://www.olympus.co.jp/jp/news/2009b/nr090819ds750700j.cfm
□製品情報(DS-750)
http://olympus-imaging.jp/product/audio/ds750/index.html
□製品情報(DS-700)
http://olympus-imaging.jp/product/audio/ds700/index.html
□関連記事
【2008年9月11日】オリンパス、「Voice-Trek」初のPCM対応ICレコーダ
-PCM非対応モデル含む3機種。4段階の指向性切替
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20080911/olympus.htm


(2009年 8月 19日)

[AV Watch編集部 大類洋輔]