ニュース

進化した“走るスマホ”や、アニメとコラボしたEVなど「東京モーターショー」23日開幕

会場の東京ビッグサイト

 第43回東京モーターショーが11月20日〜12月1日まで東京ビッグサイトにおいて開催される。一般公開は23日からで、開催時間は月曜〜土曜が10時〜22時、日曜が18時まで。開幕を控えた20日と21日は報道関係者向け。22日は特別招待日で、同日の17時30分〜20時は1万人限定の「プレビュー・ナイト」となっている。

 入場料は1,500円(前売1,300円)、高校生500円(前売400円)、中学生以下は無料。月曜〜土曜の15時以降に入場できるアフタヌーン券(1,300円)や、18時以降の「ナイター券」(500円)も用意する。22日のプレビュー・ナイトは3,000円(1万人限定)。

 会場には、各社のコンセプトカーや最新のエコカーなどが数多く展示されているほか、通信を活用して、ドライバーと車がコミュニケーションするといった提案も行なわれている。展示ブースの中から、AV関連や、通信を活かした技術などについて紹介する。なお、各自動車メーカーの最新車種などの詳細は、僚誌Car Watchでレポートしている。

トヨタの「タイヤの付いたスマートフォン」が進化

FV2 CONCEPT

 トヨタは、今回の東京モーターショーが初披露となる「FV2 CONCEPT(Fun Vehicle 2)」を展示。「未来の『愛車』を具現化した」という1人乗りのコンセプトカー。ハンドルではなく、ドライバーの体重移動によって前後左右の直感的な運転操作が行なえる点が特徴。

 前回、2011年のモーターショーで展示された「Fun-Vii(ファン・ヴィー)」の進化版と位置付けられており、Fun-Viiと同様に車のボディそのものがディスプレイとなっている点も継承。なお、ディスプレイにはLEDが使われている。

 Fun-Viiは、このディスプレイにスマホの写真や動画などを表示したり、サイネージとして使うといったことなども想定していたが、今回のFV2では「車と人の有機的なつながり」を重視。例えば運転が上達していくとディスプレイの表示が変化していき、周りから見ても「運転の上手い人」と分かるようになるなど、車に対して愛着が湧くような仕組みを検討しているとのこと。

 周辺の車両や交通インフラと通信でつながり、危険を予知してドライバーに回避を促すといった安全運転支援機能も備えるほか、フロントガラスへのAR(拡張現実)表示も可能で、「愛馬のようにドライバーとコミュニケーションできる」としている。

 ブースには、このFV2を運転する感覚を味わえるシミュレータも用意しており、一般公開日から体験可能。重力センサーを備えた台に乗って足で重心を移動することで、画面を観ながらFV2を運転するような体験ができるという。なお、トヨタはFVの運転操作感覚をゲームで体験できるiPhone/Androidアプリも用意している。

ディスプレイにさまざまな情報を表示可能だという
用意されたFV2のシミュ―レータ。会場にあるのは4台のみなので、行列ができそうだ
次世代燃料電池自動車のデザインコンセプト「FCV CONCEPT」(左)や、超小型のパーソナルモビリティ「i-ROAD」(右)も展示された

スマホと連携し、インパネとカーナビ画面をシームレスに統合

インテリジェント インフォメーション パネル

 三菱電機ブースに出展されていた「インテリジェント インフォメーション パネル」は、車のメーターやカメラ、運転者のスマートフォンなどの情報を、状況に応じて最適なレイアウトで表示できるというもの。液晶を使ったインパネとカーナビなどのセンターディスプレイ、スマートフォンをシームレスに連携できるもので、例えば、ナビで再生中のスマホ音楽のジャケット写真を液晶メーター表示の脇に表示するといったように、複数のディスプレイを統合したインターフェイスを実現する。

 車載CANネットワークから送られた情報を元にした表示を2Dのグラフィックエンジンで描画し、ナビなどの映像と合成する映像エンジンも搭載。前述したジャケット写真のように、映像のうち任意の部分だけを取り出して、ウィジェットのようにインパネの自由な位置に配置するといったことが可能になる。

 音楽再生以外にも、例えば給油が必要になったときや、タイヤの空気圧が下がったときなどのアラート表示を、ナビとインパネの両方に表示可能。また、ハイブリッド車で、モーターだけの駆動状態、エンジンだけの駆動状態、ハイブリッド駆動状態をインパネの背景色を変えることで分かりやすくできる。そのほか、ナビに表示する映像を、スマホの高性能な映像処理エンジンを使って3D表示するといった連携を可能にすることも特徴。2017年〜2018年ごろにメーカー車へ搭載されることを目標としている。

メーターとメーターの間にジャケット画像を表示
燃料が少ないというアラート。右のナビ画面の3D描画には、スマホの映像エンジンを使用
スマホの接続を外すと、右側のディスプレイは2D表示になった

 「広視野薄型ディスプレイ」は、タブレットのようなデザインの8型液晶で、車載機器では国内で採用事例が無いというIPS液晶を搭載。液晶パネルとガラス基板の間の空気層を無くすため、樹脂のボンディング材を注入する「オプティカルボンディング」により、外光下での視認性も高めた。展示機ではARコート付きで反射率0.5%(550nm参照光での計測値)とし、ボンディング無しの14.5%から大幅に改善している。さらに、アルミダイキャストの採用や、制御基板を本体底面に配置したことなどにより、剛性を保持しつつ薄さ12.8mmを実現した。

 静電容量のタッチパネルも内蔵し、10点マルチタッチに対応。ピンチ/フリックなどの操作も行なえる。展示機の液晶パネル解像度は960×540ドットだが、フルHDの1,920×1,080ドットに高解像度化することも検討しているという。既に量産体制は整っているとのことで、市販カーナビへの搭載は2015年ごろを目指している。

左が広視野薄型ディスプレイ
横から見たところ
4つの大きな特徴
マルチモーダル文字入力HMI

 「マルチモーダル文字入力HMI」は、中国のカーナビにおける文字入力を簡単にするというインターフェイス。中国独自の発音記号である「ピンイン」は、表記を学校で習っていない世代があることや、中国語は方言の違いが大きいといった点が、文字入力におけるハードルになっているという。このため、マルチモーダル文字入力HMIは、カンピン(各漢字の頭文字を入れて予測表示)、ゼンピン(各漢字をすべてアルファベットで入力)、手書き、音声認識の4種類の文字入力に対応。ハンドルに備えたLEDディスプレイ付きタッチパッドでの手書き入力や、ジョグダイヤルと組み合わせて、カーナビでの地点検索の文字入力などに活用できるという。2018年の製品化を目指している。

スーパースポーツカー「ウアイラ」向けオーディオシステムなど

パガーニのスーパースポーツカー「ウアイラ(Huayra)」

 ビーウィズは、イタリア・パガーニのスーパースポーツカー「ウアイラ(Huayra)」の日本仕様車に採用が決まった「BEWITH Prime Ensemble for Huayra」を参考展示している。

 一定の車両価格を定めておらず、目安となる基本価格が1億5,000万円からという超高級車のウアイラ。BEWITH Prime Ensemble for Huayraは、この車専用に取り付けや調整がなされているオーディオシステム。マグネシウム合金ボディの40W×4chパワーアンプや、ADCとイコライザ、クロスオーバーネットワークも備えたDACシステム、偏心コーンの2ウェイスピーカーなどで構成し、ルームミラー型のPCMプレーヤーもオプションとして追加可能。販売するのはパガーニ・ジャパンで、取り付けはビーウィズが行なう。

BEWITH Prime Ensemble for Huayra
ガルウィングのドア部にスピーカーを装着

 ソニックデザインは、11月22日より発売する「プレミアムライン」のサブウーファなどを展示。価格は、大型ネオジウムマグネット搭載の「B80N」が48万円(取付費別)、フェライトマグネットの「B80R」が36万円(同)。既発売スピーカーの「D52シリーズ」などとの組み合わせを想定している。

 ユニット径はいずれも77mm。異種素材3層構造のHAC(ハイブリッド・アラミドカーボン)コンポジット振動板や、長方形断面のOFC線を縦方向に一層巻きとし、リニアリティと低歪を追求した直径30mmの大型ボイスコイルなどを特徴としている。

 エンクロージャはバスレフ型で、アルミダイキャスト製。外形寸法は297×210×69.5mm(幅×奥行き×高さ)の薄型設計も特徴としている。

ソニックデザインのサブウーファ「B80R」(左)と「B80N」(右)
B80Rのユニット部
8ch構成のFIRデジタルプロセッサ「DigicoreSK1」なども展示

三菱自動車は「ガールズ&パンツァー」とコラボ

三菱自動車ブースでアプリ「自動車道 三菱流」を起動

 三菱自動車は、今回の東京モーターショーに合わせて、アニメ「ガールズ&パンツァー」とコラボレーション。登場キャラクターの西住みほが「AR二次元コンパニオン」を務めている。

 同社はiOS/Androidアプリ「自動車道 三菱流」を無償公開。ブース内に配置された各車のARマーカーに、同アプリを入れたスマホのカメラをかざすと、みほが車について解説。また、みほと一緒に写真を撮れるARカメラも利用できる。会場のARマーカーを全て読み取ると、みほの“スペシャルポーズ”も入手可能。

 そのほか、音声コンテンツを含むフロアマップも閲覧可能。会場でTwitter/Facebookアカウントを使って「チェックイン」すると、大洗女子学園の「あんこうチーム」がARカメラに登場するといった特典も用意されている。

各車の展示コーナーに置かれたARマーカーをアプリのカメラでとらえると、説明してもらえる
西住みほと一緒に写真が撮れる
SNSアカウントでチェックインすると、あんこうチームがARカメラに登場した

大河原邦男氏がEVをデザインする「みらいプロジェクト」

みらいプロジェクトのブース

 「機動戦士ガンダム」や「太陽の牙ダグラム」、「装甲騎兵ボトムズ」などのメカデザインで知られる大河原邦男氏が電気自動車の車両デザインを手掛ける「みらいプロジェクト」も出展。デザインのモックアップが会場に展示されている。

 同プロジェクトは、'05年にマサチューセッツ工科大学(MIT)がコンセプトを発表し、バスク地方の自動車産業協会らが共同開発した電気自動車「Hiriko」をベースに、新潟県が支援を行ない“新潟モデル”として開発。2人乗りで、チャイルドシートを2つ設置することも可能。後方には大型のディスプレイも装備。スマホアプリのように、購入後に機能を追加することも検討しているという。モーターショーの会場でアンケートを行ない、ディスプレイの用途などについても意見を求めていくとのこと。'14年の春〜夏に試作を行ない、製品化を目指す。製造は新潟県の工場で行なう予定で、雪国でも十分に使える仕様になるという。

 大河原邦男氏が車両デザインを行ない、日本のポップカルチャーを世界に発信しているカルチャー・ジャパン代表取締役のダニー・チュー氏も協力。同社のキャラクター「末永みらい」が、この車を世界に向けて紹介していく。モーターショーでは、両氏を招いたトークセッションも行なう予定。

「Hiriko」の“新潟モデル”
末永みらい(右側のキャラクター)とコラボ
大河原邦男氏に関連したグッズなども展示されていた

Androidタブレット型「ドラゴンボールZナビ」が12月に登場予定

ドラゴンボールZ タブレットナビ

 「初音ミク」や「けいおん! 」、「ワンピース」など、キャラクターを起用したナビを数多く発売しているRWCが、今度は「ドラゴンボールZ タブレットナビ」(AT700DB)を12月上旬に発売予定。価格は29,800円。

 7型のAndroidタブレットにカーナビ機能を備えたもので、孫悟空などのキャラクターが自車アイコンとなり、キャラクターの音声でルート案内。収録音声は300以上としている。無線LANを備え、Androidタブレットとしても利用可能。Google Playでアプリの追加もできる。

 ドライブしながら7つのドラゴンボールを集められるというゲーム機能も搭載。表示された「ドラゴンレーダー」で近くにドラゴンボールがあることが通知され、全て集めると「神龍」が登場。壁紙などの特別コンテンツを入手できる。ドラゴンボールは、各都道府県に7個ずつ存在するという。

ドラゴンボールを集める「ドラゴンレーダーモード」を用意
7つ集めると神龍が登場
壁紙などを入手できる
12月中旬発売予定の7型ナビ「XR732TD」も展示
発売中の「けいおん! 放課後ティータイムナビ」
「初音ミク タブレットナビ starring 藤田咲」も
富士通テンが参考展示していた、タブレット連動のリモート車載カメラコントロールシステム。タッチしてグルグル回すと車の周り360度方向を確認できる
2014年2月発売の無線LAN/USB DAC搭載の家庭用スピーカー「TD-M1」も展示していた
アルパインが展示していた「近未来のコックピット」。ドライバーの視線や動きを読み取り、必要な情報をコントロールするという
クラリオンは、フルデジタルスピーカー「01 DRIVE」シリーズや、Androidスマホの音声認識「Intelligent VOICE」と連携したナビの検索などをデモしていた
マツダは、「MAZDA CONNECT THEATER 2020」というシアターを用意。近未来の車と人の在り方などを提案している。音声は、ボーズのノイズキャンセリング搭載ヘッドフォン「QuietComfort 15」を使って聴く
東芝、ホンダ、積水ハウスの共同ブースには4K対応REGZAや、REGZAタブレットなどが展示されていた
12月5日発売のPS3ゲーム「GRAN TURISMO 6」のドライビングシミュレータコーナー
トミカのブースでは、モーターショーの開催記念モデルを購入可能なほか、写真撮影してFacebookに投稿できる「トミカ フォトコーナー」も用意
陸前高田の「奇跡の一本松」をモチーフに、自動車メーカーが協力して製作したレプリカ「希望の一本松」(鋼板製、1/10サイズ)も展示されている

(中林暁)