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'13年のTV年末商戦は前年比プラス、4K TVは1年で半額に

BCN調査。「デジタル家電は回復へのスタートラインに」

道越一郎アナリスト

 BCNは16日、薄型テレビやデジタルカメラ、スマートフォン、タブレットなどデジタル家電の2013年の販売動向や、2014年の展望・課題について、調査結果を元に分析を発表した。

 BCNの市場分析は、家電量販店など全国23社、2,431店舗(2013年12月現在)のPOSデータを集計したBCNのデータをもとに行なっている。Amazonなどを中心としたネット店舗のデータも加味した形で前年同月比を算出。メーカー直販店の売上は含まれない。発表データ内の金額は全て税抜きとなる。

 BCNの道越一郎アナリストは、2013年のデジタル製品の販売動向を振り返り、「単価が反転上昇し、販売金額が改善したカテゴリーが目立った反面、販売台数では伸び悩みとなる傾向があった」と指摘。一方で、実売データから平均販売単価と販売金額の前年同月比をまとめた「BCN指数」で見ると、「2012年〜2013年まで続いたボトム期を脱出し、回復へのスタートラインに立てた」とし、長引くマイナスから改善しつつあると述べた。また、年末商戦については、テレビ・レコーダ・タブレットなどが前年比プラスで、「多くのカテゴリで、14年への好スタートを切れた」との見方を示した。

デジタル家電の2013年の販売台数などのデータ総括
「BCN指数」の推移
薄型テレビ・レコーダの年末商戦速報

 2014年の展望については、「前半にソチ冬季五輪やサッカーのブラジルW杯、消費税増税などの買い替え・買い増し需要を刺激するイベントが集中しており、大きなイベントの少ない後半をどう盛り上げるかが重要になる」と述べた。

テレビは単価改善傾向。4K対応テレビは1年で平均単価が約半分に

薄型テレビの販売推移

 薄型テレビ(液晶+プラズマ+有機EL)の'13年12月の販売金額は前年同月比104.3%、販売台数は同84%となり、販売金額は2013年8月頃より微小ではあるがプラスに転じつつある。一方、販売台数は改善傾向にあるものの、依然マイナスが続く状態となっている。

 平均単価については、すべてのサイズで上昇傾向にあるが、特に50型以上の大型サイズが堅調で、3年前の水準に接近しつつある。4K対応テレビの平均単価は、'12年12月に78万9,500円だったものが'13年12月には39万300円となっており、この1年で約半分となった。また、テレビの録画機能搭載率は年間を通して9割以上、2013年3月以降は95%以上となっており、「もはや録画機能はテレビのデファクトスタンダードになった」という。

 メーカー別のシェアでは、'13年12月時点でシャープが37.5%と首位をキープ。続いて、パナソニック(20.9%)、東芝(15.3%)、ソニー(11.5%)と続く。平均画面サイズは、'12年12月の31.4型から'13年12月には33.9型となっており、大型化の傾向は見られるものの34型前後で安定推移している。

画面サイズ別の台数比率と単価変動率
4K対応テレビの販売推移、録画機能搭載率の推移
薄型テレビのメーカー別シェア

 レコーダの'13年12月販売は、台数が前年同月比85.6%、金額が92.3%となった。年末商戦では販売金額が前年同月比106.5%となったものの、「テレビの録画機能が標準的になってきており苦戦。4K対応待ちということもあり、2014年も厳しい状況続くのでは」と道越氏は述べている。HDD容量帯別の12月販売台数構成比は、2TB以上が8.7%、1TBが35.5%、500/750GBが52.4%、320GBが3.4%と、1TBを超える大容量モデルが4割以上に達している。

 メーカー別シェアは、'13年12月時点でパナソニックが36.4%、ソニーが26.9%、シャープが19.5%、東芝が14.5%で、パナソニックが'12年12月時点の25%からシェアを拡大している一方、シャープ(同34.1%)が大きく縮小している。

レコーダの販売推移
レコーダのメーカー別シェア

タブレットは13年末に過去最大の台数指数に。スマホは需要一巡し横ばい

森英二アナリスト

 スマートフォン/タブレットなどを説明した森英二アナリストは、「'13年12月のタブレットの販売台数指数は9.12で、基準とする'10年5月と比較して、9倍もの台数が売れた。タブレットの台数指数としては過去最大となった」と述べ、タブレット市場が引き続き好調であるとした。'13年12月の機種別販売台数構成比は、1位の「iPad Air」が19.8%、2位が「Nexus 7(2013)」で12.0%など、上位7位までをアップルとASUSが独占。一方、搭載OS別シェアでは、'13年12月時点でAndroidが42.8%、iOSが42.5%、Windows系が14.7%と、「ここにきてWindowsタブレットが伸長してきており、第3勢力となれるか今後の動向に注目」とした。

タブレットの販売推移
タブレットのメーカ別/OS別シェア

 スマートフォンについては、「携帯電話に占めるスマートフォンの販売台数構成比は、13年に入り80%前後で横ばいとなっており、需要が一巡したと見られる」と述べた。また、「スマートフォンの販売台数が、'13年12月に前年同月比80.1%となり、過去最大のマイナスとなった」と説明。スマホ市場は今後、厳しい状況に変化していくとの見方を示した。

 メーカー別シェアでは、アップルが'13年12月時点で55.3%と首位を独走。次いでソニーモバイル(13.8%)、シャープ(11.4%)となっている。アップルについては、NTTドコモがiPhoneを発売開始した9月以降60%前後のシェアを維持しており、「他社の追随を許さない状態」としている。キャリア別販売台数指数は、NTTドコモが前年比マイナス、au・ソフトバンクの2社が微増となった。iPhoneのキャリア別シェアは、'13年10月〜12月期で、ソフトバンクが40.2%、auが33%、NTTドコモが26.8%となっている。

スマートフォンの販売推移
スマートフォン全体/キャリア別の販売台数の前年同月比
スマートフォンのメーカー別/OS別シェア

 デジタルカメラは、コンパクトカメラなどの一体型で販売金額・台数とも減少が続くが、ミラーレスタイプを含むレンズ交換型が好調。レンズ交換型の'13年12月時点の販売台数成比は約32%で、初めて3割を超えた。また、金額構成比では67%となり、販売金額の7割近くをレンズ交換型が占めた。

一体型カメラの販売推移
タイプ別の販売台数/金額構成比

(一條徹)