三菱、BD/HDDレコーダ内蔵など液晶テレビ新「REAL」
-超解像REAL/BDレコーダ、プロジェクタなど発表
三菱電機株式会社は19日、液晶テレビ「REALシリーズ」や、Blu-ray Discレコーダ「REALブルーレイ」新モデルなど、2009年秋冬商戦向けのAV機器新製品発表会を開催した。9月15日より順次発売する。
REAL MZW300シリーズ | LCD-37BHR300 |
52/46/40型の液晶テレビフラッグシップシリーズ「REAL MZW300」では最新の超解像技術「DIAMOND HD」を搭載した映像回路「DIAMOND Engine PROIV」を搭載するなどで高画質化を図っている。パネルは全てフルHD。
37/32型の新「REAL BHRシリーズ」は、世界で初めてHDDレコーダとBlu-rayレコーダの両方を搭載した液晶テレビで、簡単な操作でHDD録画やBDダビングが行なえるという。37型がフルHDパネル、32型では1,366×768ドットとなる。
型番 | サイズ | 仕様 | 発売日 | 価格 |
LCD-52MZW300 | 52型 | 超解像技術 「DIAMOND HD」 | 10月21日 | 35万円前後 |
LCD-46MZW300 | 46型 | 30万円前後 | ||
LCD-40MZW300 | 40型 | 20万円前後 |
型番 | サイズ | 解像度 | 仕様 | 発売日 | 価格 |
LCD-37BHR300 | 37型 | 1,920×1,080ドット | HDD/BD レコーダ内蔵 | 10月30日 | 25万円前後 |
LCD-32BHR300 | 32型 | 1,366×768ドット | 20万円前後 |
BDレコーダ「REALブルーレイ」も3モデルを10月1日より順次投入。最上位モデルのDVR-BZ330では1TBのHDDを搭載するほか、超解像技術「DIAMOND HD」や、アクトビラビデオダウンロード対応などの新機能を盛り込んでいる。
プロジェクタについてもD7パネルを採用した新モデル「LVP-HC6800」を9月15日より発売する。各製品の詳細については、別記事で紹介している。
型番 | HDD | 仕様 | 発売日 | 価格 |
DVR-BZ330 | 1TB | 超解像技術 「DIAMOND HD」 アクトビラ対応 オートカットi 見どころ再生 | 10月1日 | 18万円前後 |
DVR-BZ230 | 500GB | オートカットi 見どころ再生 | 14万円前後 | |
BVR-BV530 | 320GB | VHS内蔵 オートカットi 見どころ再生 | 10月21日 | 12万円前後 |
型番 | 仕様 | 発売日 | 価格 |
LVP-HC6800 | 1,920×1,080ドット (D7パネル採用) 新光学エンジン Diamond Black Iris | 9月15日発売 | 25万円前後 |
DVR-BZ230 | BVR-BV530 | LVP-HC6800 |
■ 一般層への普及拡大を意識して、REALを展開
リビング・デジタルメディア事業本部 中村一幸事業本部長 |
発表会では、同社専務執行役 リビング・デジタルメディア事業本部 事業本部長の中村一幸氏が、事業方針や経営概況について説明。2008年度は、上期は過去最高となったものの、下期に景気の悪化などにより減収減益になったことに触れ、売上高3兆6,651億円、営業利益1,397億円を達成したことを報告。しかし、2009年度は売上高3兆4,300億円、営業利益600億円を見込むものの、純損失は200億円を想定しているという。うち、今期の家庭電器については、欧州のエアコンや太陽光発電の低迷により、減収減益の売上高8,600億円、営業利益140億円と想定している。
今後も「バランス経営」を掲げ、現場重視と、事業セグメントやパートナーとの連携を重視した戦略を加速。家庭電器セグメントのうち、太陽光発電事業やヒートポンプ関連、パワーデバイスなどの事業を強化し、「“売れるもの”をスピードを上げて開発する方針」とした。デジタル家電は、同セグメントの売上のうち約5%を占める。
京都製作所 阿部所長 |
三菱電機京都製作所の阿部正治所長は、同社のAV商品開発コンセプトや、新製品について解説した。
国内液晶テレビ市場は、40型超の大型サイズが拡大するとともに、ボリュームゾーンと呼べる32型の市場も伸長している。そこで、一般層への普及拡大を意識したラインナップ構成とし、上位シリーズのMZW300シリーズで40型以上の大型市場を、一方のボリュームゾーン向けでは、他社と違う切り口の商品として、BD/HDD内蔵のBHRシリーズを提案していくという。
また、同社の製品開発コンセプトである、「ユニ&エコ」にこだわり、適正な音量に自動調整する「おすすめ音量」や、「オートターン」、音声操作ガイド「しゃべるテレビ」などの独自機能も積極的に訴求していく。
ユニ&エコを訴求 | 今期のテレビ製品ラインナップ | 今期のAV製品ラインナップとターゲット層 |
業務向け市場においても、液晶テレビやプロジェクタ、セキュリティなどの展開を拡大。テレビについては学校や、公共施設など、デジタル移行が遅れている領域に、同社テレビのいたずら防止機能や“声はっきり”などの特徴的な機能を生かして、提案を続けていくという。プロジェクタも高輝度や3D、短焦点などを訴求し、売上拡大を目指していく。
業務市場への取り組み | 業務市場における製品ごとの提案機能 |
(2009年 8月 19日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]