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ラックスマン、全段真空管の無帰還CR型フォノイコ。「レコードを本格的な音質で」

 ラックスマンは、全段真空管による無帰還CR型増幅回路を採用したフォノイコライザーアンプ「EQ-500」を4月下旬に発売する。価格は50万円。カラーはブラスターホワイト。

フォノイコライザーアンプ「EQ-500」

 アナログレコード再生に注目が集まる中、「さらに本格的な音質をお楽しみいただくためのコンポーネント」として開発したという。1、2段SRPP、終段カソードフォロア・パラレルという、全段真空管による無帰還CR型を採用している。使用真空管はECC83×4本、ECC82×2本、EZ81×1本。

 「真空管ならではの趣味性の高い音色」(ラックスマン)を追求する一方で、回路特性をRIAA規格によるイコライジングカーブに徹し、MCカートリッジ昇圧用トランスも内蔵。使用するカートリッジの特性に合わせた負荷インピーダンスの可変機能や、負荷容量の切り替えなど、豊富な機能も備えている。

 左右とlow/highそれぞれに、独立したスーパーパーマロイ製のMC昇圧トランスと出力トランスを各4個搭載。真空管増幅回路には、安定した電圧を供給するために、整流管(EZ81)とチョークコイルを採用している。

 カップリングコンデンサには、「艶と粘り強さのある音色」が特徴という独ムンドルフ製パーツを採用。微少な信号を扱うため、電源部とイコライザー部には厳重にシールドを施し、シャーシ電流によるアースインピーダンスの上昇を抑えたループレスシャーシ構造となっている。

 回路の高域特性を変化させる事で、好みの音色にコントロールできる負荷容量の切り替え機能(0/50/100/150/200/300pF)や、カートリッジのインピーダンスに合わせた負荷インピーダンス可変機能(30k~100kΩ:連続可変)も装備。

 出力レベルをモニターするための感度切り替えつき針式アナログメーターを装備。内部配線にはOFCを使い、音質を重視したオリジナル・カスタムパーツもふんだんに投入した。筐体には鋼板シャーシを使用。アルミニウム削り出しの高剛性インシュレーター・レッグを備えている。電源ケーブルはOFC極太線ノンツイスト構造の「JPA-10000」。

 入力はアンバランス(RCA)×3、出力はアンバランス(RCA)×2、バランス(XLR)×1。消費電力は47W。外形寸法は440×397×92mm(幅×奥行き×高さ)。重量は12.5kg。

背面

(山崎健太郎)