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英Rega、フラッグシップアナログプレーヤー「RP10」など

 完実電気は、イギリスのオーディオブランド・Regaと契約し、日本での輸入代理店業務を開始。第1弾としてアナログレコードプレーヤー「RP」シリーズを4月下旬より取り扱う。ラインナップと価格は、RP10が63万円、RP8が40万円、RP6が17万円。

RP10

 Regaは1973年創業のオーディオブランド。社名は設立者2名の頭文字を取り、レガ、もしくはリーガと発音する。アナログレコードプレーヤー、トーンアーム、カートリッジ、フォノステージなどアナログ関連の製品を40年以上にわたって開発・生産。「Made in England」にこだわり、リッツ線に至るまで自社工場で生産しているという。アナログプレーヤーの設計思想として、剛性に優れ、柔軟性があり、省電力であることを掲げており、高剛性なキャビネットやアームチューブを採用、電源部も別ユニット化している。

RP10

 Regaの最上位トーンアーム「RB2000」を搭載したアナログプレーヤー。一体成型のアルミダイキャスト製トーンアームで、なめらかに可動するベアリング部も備える。アームチューブは熟練工の手仕上げが施され、外部からかかる余分な力を抑えて反響音を防ぐという。

RP10の側面

 キャビネットはアウターフレームと、“skeletal design”と呼ぶ骨組み状フレームを組み合わせたものを採用。特殊ポリウレタンを高圧縮でプレート化したものを、マグネシウム成型プレートと独自配合のフェノール板で挟んで剛性と制振性を高め、さらに軽量化。アームベースとプラッタの軸上を結ぶエリアでRP10全体のバランスをとっている。

最上位トーンアーム「RB2000」を搭載
ポリウレタンフォームプリンスで剛性・制振性を向上

 プラッタの素材には、加工が難しいというセラミックを採用。ダイヤモンド加工で表面を平坦にしている。慣性モーメントと剛性を維持しながら動作させるために、裏面にSuper Flywheel(スーパーフライホイール)構造を採用。さらに、サブプラッタにはアルミダイキャストを採用し、なめらかでバランスよく、ベアリングに負担をかけない構造とした。

 モーターは2相24V ACシンクロナス低電圧モーターで、RP10/8/6用に開発されたもの。サブプラッタと最短距離で配置することでアームへの影響をなくしている。ベルトドライブ方式で、2本のベルトを使うことで伸縮やたるみの影響を抑え、モーター動力をより正確にプラッタに伝達できるとする。ベルトはクロロプレン/ネオプレンポリマーが原料のカスタム品。

 外形寸法はRP10/8/6の3モデルとも共通で、443×355×120mm(幅×奥行き×高さ)。重量は6.14kg。独立した電源ユニットをもち、高精度水晶発振器に加えてDSPを内蔵。モーターの回転ムラを抑え、最適なサインカーブで電流/電圧を供給するという。また、回転数(45/33rpm)ごとに回路を独立させている。付属のフォノケーブルは自社開発・生産。

DSP搭載電源ユニット
自社開発のフォノケーブルが付属

RP8

 一体成型のアルミダイキャスト製トーンアーム「RB808」を搭載。キャビネットはアウターフレームとポリウレタン製フレームを組み合わせたものを採用し、2枚のプレートで挟んで剛性と制振性を高めている。

RP8
RP8のポリウレタンフォームプリンス

 3層構造のカスタム・グラスプラッタを搭載。裏面にはスーパーフライホイール構造を備え、アルミダイキャストのサブプラッタも採用している。プラッタの駆動には2相24V ACシンクロナス低電圧モーターと、クロロプレン/ネオプレンポリマーを原料とした2本のベルトを使っている。

 重量は5.92kg。独立した電源ユニットや、自社生産のフォノケーブルが付属する。

RP6

 アルミ製アームチューブを採用したトーンアーム「RB303」を搭載。キャビネットは高圧縮のMDF製で、メタル成型プレートとフェノール材プレートで挟んで剛性を高めており、不要な鳴りや音のエネルギー感の損失を防ぐという。カラーはブラック、ホワイト、レッドの3色展開。

RP6(ブラック)
RP6(ホワイト)

 2層構造の16mm径カスタム・グラスプラッタを搭載。裏面にはスーパーフライホイール構造を採用。2相24V ACシンクロナス低電圧モーターと、ポリマーにカーボンを配合したベルトで駆動する。重量は6.44kg。独立電源ユニットやフォノケーブルが付属する。

RP6(レッド)
RP6の電源ユニット

(庄司亮一)