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MrSpeakersがコンデンサ型ヘッドフォンを試作。年内発売予定

 エミライのブースでは、米MrSpeakersのヘッドフォン新モデル「ETHER 1.1」と「ETHER C 1.1」が体験できる。どちらも4月末発売で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は245,000円前後。「ETHER 1.1(MRS-ET11-C013-1)」は開放型、「ETHER C 1.1(MRS-EC11-C013-1)」は密閉型となる。

エミライのブース。MrSpeakersの新製品が展示されている

 特許技術のV-Planar振動板を搭載する平面駆動型ヘッドフォンだが、昨年発売したETHER/ETHER Cから進化。新たなチューニングパーツを投入した事で、「V-Planar振動板の性能をさらに引き出した」という。

 さらに、発表会では今年発売予定の、コンデンサ型タイプ「ETHER エレクトロスタティック」の試作機を披露。正式発表に先駆け、サウンドを体験できた。正式名称や発売時期、価格は未定だが、価格は「ETHERやETHER Cよりも高くはなる。しかし、“コンデンサ型ヘッドフォンだから物凄く高いというわけではない、コンデンサ型のサウンドを多くの人に楽しんでいただけるモデルにしたい」(創立者のDan Clark氏)という。

コンデンサ型タイプ「ETHER エレクトロスタティック」試作機
創立者のDan Clark氏

 ハウジングの筐体などはETHERを同じものを使う事で、コストを低減。特許技術も盛り込み、コンデンサ型ながら低域がしっかりと出るヘッドフォンとして開発が進められている。来場者の意見なども取り入れながら、最終的なチューニングを決定していく。

 振動板の薄さや素材にもこだわっているほか、高温多湿環境での動作テストを行なう専用の部屋を本国の開発拠点に用意するなど、日本を含むアジアでの販売も考慮した設計になっている。

 リニアリティが高く、非線形にならず、理想的な振幅が可能なコンデンサ型の特徴を活かしており、V-Planar振動板とはまた異なる方向でクオリティを追求。ヴォーカルを美しい表現にもこだわっている。

試聴の様子
イヤーパッド部分

 なお、MrSpeakersとしてコンデンサ型ヘッドフォンをドライブするアンプを開発する予定は現時点ではなく、他のアンプメーカーと連携・協力しながら進めていくという。

 エミライでは、「MrSpeakersの理想とするサウンドが楽しめるシステムとして、日本でもできるだけ組み合わせるアンプを皆さんに訴求していきたいが、ユーザーの選択肢を阻害しないためにも、ヘッドフォン単品での販売が基本になると考えている。一方で、エミライとしてはMrSpeakersのコンデンサ型ヘッドフォン向けのアンプに興味を持つ各メーカーと、MrSpeakersの橋渡しもしていきたい」とする。

 エミライブースでは他にも、カナダGCM Servicesのオーディオブランド、exaSound Audio DesignのフラッグシップDAC「e22」に、専用のDCアダプタを同梱した「e22 mk2」(ESD-E22M2WP)や、ネットワークブリッジ「PlayPoint」など、多数の製品を展示している。

エミライブースの展示

(山崎健太郎)