フューレン、NuForce初のデジタルステレオパワーアンプ

-プリ/パワー共に20万円台。限定セットで75,000円引き


上段がプリ、下段がパワー

3月12日発売

標準価格:225,750円~299,250円

  有限会社フューレンコーディネートは、米NuForceのステレオデジタルパワーアンプ「Stereo 8.5 V2」と、プリアンプ「P-8S」を3月12日に発売した。価格はパワーアンプが299,250円、プリアンプが225,750円だが、発売記念キャンペーンとして、低価格なセット販売も実施。20セット限定で、合計価格525,000円のところ、75,000円引きの450,000円で販売する。

 NuForceは米カリフォルニアに拠点を置く会社で、デジタルアンプ技術を得意とし、コンパクトながら高音質なアンプ、それとの組み合わせを想定したスピーカーなどを展開。近年はポータブルアンプやイヤフォンなども手掛けている。


 

■ Stereo 8.5 V2

 

Stereo 8.5 V2

 「Stereo 8.5 V2」は、同社初のステレオパワーアンプ。カラーはブラックとシルバーを用意。同社のアンプ原理は、通常のクラスDアンプとは異なり、信号をPWM化する際に通常使用されるノコギリ波を使用しないのが特徴。

 その代わりに独自の自然発生による変調信号を使っており、出力フィルタによる位相ズレを解消。PWM制御の場合に生じる帯域幅の制限を受けず、再構成フィルタを経由させることで増幅されたオーディオ信号を作り出せるという。同社ではこれを「アナログスイッチングアンプ」と呼び、特許を取得している。

 さらに、ノイズフロアを20dB低減させ、出力段の能率を85%向上させる回路基板技術「V2」も投入。リファレンスのモノラルアンプ「Reference9 V2」に使われたものと同等のパワーアンプボードを使用。電源供給部には「Reference9 V2 SE」で使われた低ESRの高品質電解コンデンサも使用している。

 最大出力は160W×2ch(8Ω時)、200W×2ch(4Ω時)、200W×2ch(2Ω時)。全高調波歪率は0.03%以下(1kHz/10W)。S/N比は100dB(100W)。消費電力は30W。12VのDCトリガー入力も装備し、他機器を通じたアンプの電源ON/OFF連動が可能。

 入力はアナログRCAステレオ1系統。スピーカーターミナルはYラグ、バナナプラグの装着にも対応する。電源ケーブルは着脱可能。筐体はアルミ製。高精度のサンドブラストとアルマイト仕上げで共振を低減している。外形寸法は215×380×59mm(幅×奥行き×高さ)。重量は3.9kg。


 

■ P-8S

 

P-8S

 既発売のプリアンプ「P-8」(162,750円)をベースに、より高品質なパーツを投入。グランドの取り回しとグランドケーブルの改良や、基板レイアウトの変更なども行ない、大きな音質向上を果たしたという。シャーシやデザインにも改良が加えられ「“禅”のフィーリングを導入した」としている。

 なお、「P-8」のユーザーには、「P-8S」への有料アップグレードサービスも実施する。シャーシは変更されないが、メインボードのアップグレードとトリガー出力の増加ができ、費用は1台あたり57,750円となる。付属リモコンはアップグレード後も利用できるが、別途1本16,800円で、P-9付属スタイルのリモコンも利用できる。

 カラーリングはブラックとシルバーの2色。各色の下地にサンドブラスト処理したアナダイズ仕上げのアルミニウムを使っている。12Vのトリガー出力を備え、前述のパワーアンプ「Stereo 8.5 V2」とも連動できる。

  「P-8」からの特徴は、二重に絶縁され、ハイスピードな電流供給を行なえるスイッチング電源を採用したこと。L/R独立で、デジタル制御で抵抗を切り替えることによって音量調整を行なっている。全高調波歪率は0.01%未満(1kHz)。S/N比は85dB。入力はアナログRCA×4を用意。プリアウトはアナログRCAとXLRを各1系統用意する。消費電力は10W。外形寸法は215×385×59mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は2.9kg。リモコンが付属する。

(2009年 3月 13日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]